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初めて見たアイツは、βだと言うのにそこらのΩの女より色っぽくオレの心を鷲掴みにした
『ワルビアル、好き嫌いはダメ。ちゃんと食べないと。』
そう言ってワルビアルの口に木の実を入れるゼラ
そして木の実を食べたあと怒りゼラの体にグリグリと体を押し付けるワルビアル
そんなワルビアルを見て口を手で覆い、上品に笑う姿が綺麗だった
「…ジプソ」
「どうされましたか?」
「あの女について調べといてや。名前はもちろん、どこに住んどるか、どこで働いとんか」
その時、カラスバの瞳にはゼラしか映っていなかった
───数日後
「カラスバ様、どうやら彼女は最近クノエシティから此方のミアレシティに一人でこられたようです。」
「それで他には?名前は?」
「名前はゼラと言うようです。服がお好きな様子でブティック店で働いており、ZAロワイヤルには参加していないようです」
「服が好きなんやな」
それなら服でも与えればいいか
そう思いながら、ゼラに似合いそうな服を見る
「…って早とちりすぎやな。」
こんな早とちりして相手を驚かす訳にはいかん
とりあえずは何かきっかけを作らんとな
そう思いながら立ち上がり、いつものメガネを取り黒縁のスクエア型のメガネに変え、暑苦しいスーツからカジュアルでラフな服装に着替える
「これなら怪しまれんやろ、どうやジプソ無害そうな人間に見えるやろ」
「完璧です、カラスバ様」
そう言って拍手するジプソとそんなカラスバを見て目をキラキラと輝かせるペンドラー
そんな2人(1匹)の反応に満足しつつ、「ほんならちょっと行ってくるわ」と話した後ペンドラーをダークボールの中に戻して事務所を後にした
『この服可愛い…フォッコはどう思う?』
〖キャウン!〗
『ふふっ、そうね。買おうか──きゃっ!?』
そう思い、ドアに手をかけ店に入った時だった
持っていたバックを何者かに奪われる
『なっ…!!ちょっと、待って!!』
慌てて男を追いかけるがやはり男と女では速さが違う
追いつけず、焦っていると男とすれ違った背の低い男の人がその男に足をかける
「っうわ!?」
「…お兄さん、こんな街で引ったくりはよし」
男からカバンを奪い取った後、そう話す男
その男の顔を見たあと、罰が悪そうな顔をして去っていった
『はぁっ、はぁっ…!すみません…!』
「ええよ。それより中揃っとる?」
『あ、はい……えぇと…大丈夫そうです!ありがとうございます!!』
頭を下げると、「んな気にせんでええよ」と笑う物腰柔らかい男の人
『本当にありがとうございま──あれ、服が……』
「あ、さっきのやつにでも破られたんやろか」
『ええっ!?ど、どちらで買われました!?』
「別にええよ、気にしやんし」
『ダメです!とりあえず近くのブティック寄りましょ!』
そういってカラスバの手首を取り、そのままカラスバと共に近くのブティック店へ向かう
『こういうジャケットは好きですか…? 』
「へぇ、ええセンスしてはるやん。好きやで」
そう言うと嬉しそうに目を輝かせるゼラ
『買ってきますので少し待っててくださいね!!』
そういってレジへ向かうゼラをカラスバは愛おしそうな目で見つめた
「今日はおおきに。オレはカラスバっちゅーもんです」
『私はゼラと言います。今日は本当にありがとうございました』
「ええんですよ、それより良かったら連絡先交換しません?あーいうショッピング好きなんで」
そういうと目を輝かし嬉しそうに頷く
すぐにスマホロトムを出して、連絡先を交換し合う
「ほな、また連絡させて頂きますわ」
『はい!』
「夜道は暗いんでお気をつけて」
『ふふっ、カラスバさんみたいな優しい人に出会えてよかったです』
「オレはおまえが思っとるほど、優しい男ちゃうで」
『え〜、また冗談言っちゃって。面白い人ですね。
───それでは、また。』
本当はついて行きたいところを堪え、小さく手を振ったあとその場を後にした
「……カラスバ様」
「あ〜、ええ1日やったわ」
しばらく歩くと路地裏からジプソが現れカラスバへ声を掛ける
「やっぱ、責任感の強い性格みたいやわ。それに買いもん好きみたいやし」
ジャケットを買っていた時は人一倍目を輝かせ楽しそうにしていたゼラを思い出す
「次は服でもプレゼントして見るんもええかもな」
自分が選んだ服を着たゼラはきっと綺麗だろう
そう思いながら、不敵に口角を上げ黒塗りの車の中へ消えていった