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あれからカラスバさんとはよく連絡を取るようになった
男性でありながら、お洒落が好きというカラスバさんとよく服屋を見に行く
『今日も沢山買っちゃったな…』
「ええやん、こういう時は自分の欲に従うのが1番やで」
『そうですよね…!』
そう笑い合いながら、近くのカフェへ入り二人でちょっとした話をする
これがカラスバさんと会った時のルーティン
「そういや、オレらこうよう会うようなったけど、お互いの事なんも知らへんな」
『確かにそうですね…』
「手始めにお互いの好きなもんと嫌いなもんでも話そうや」
『ふふっ、いいですよ』
そういって二人でお互いの好みを話していく
ショッピングは勿論、好きな食べ物や好きなポケモン、好きな場所や逆に嫌いな食べ物や嫌いなこと等……
『(αの人って近寄り難い雰囲気だったけど…カラスバさんは凄くいい人だなぁ…
趣味もすごく会うし…)』
「ほんま、ゼラとは話の趣味が合っておもろいわ」
『私もです。こんなに好きな物が会うなんて…』
そう思いながら夜道を歩いていた時だった、目の前にサビ組のスーツを着た男の人達が通る
『っ……そっか、夜だとこういう人達も出てきますよね』
「なんや、サビ組は怖いん?」
『そりゃミアレに住む人間からしたら怖いでしょう。人を人として見てないとか言いますし…それに何より、ヤクザは嫌いです』
その言葉にカラスバは少し考えるように目を泳がせ、またいつものような笑顔を貼り付ける
「オレも、嫌いや。ほんまオレら似たもん同士やな」
『ふふ、そうですね。カラスバさんとは本当に一緒にいて楽しいです』
あー、ホンマに馬鹿な女
今横にたっとる男がお前の嫌いなサビ組のボスやとは知らずに笑いよる
ホンマに可哀想なほど、馬鹿で可愛いわ、
もっと、もっと欲しなるわ
「(やけど、何事も慎重に周りを囲ってけばええんや。焦る必要なんかあらへん)」
───数日後
『…えっ?ほ、ほんと…!?来てくれるの…?』
〖うん、ミアレの現状を調査ついでにゼラにも会いたかったし〗
電話口から聞こえる、低い声に胸がぎゅ、っと締め付けられ顔が赤くなるのを感じる
『えへへ…すごく嬉しい。た、楽しみにしてる』
〖俺も楽しみにしてる。またミアレに着いたら連絡するね〗
『うん、わかった。仕事頑張ってね』
〖ゼラも無理すんなよ。それじゃ〗
───プツッ、
通話が切れた途端、顔に笑みを浮かべそのままベットへスマホを握りしめたままダイブする
レオ……私の想い人、
小さい頃からずっと一緒の幼馴染
優しくて、紳士で顔もかっこよくて、おとぎ話に出てくるような王子様のような人
けれど彼は大企業の御曹司でかつαだった
いずれ、αの女性と結ばれると決まっている
だからこの初恋はきっと結ばれない
けど、諦めることができなかった
彼を諦める為に、ミアレへ来たけど結局あんな事言われてしまってときめいている
『(諦めれないよ…あんなの。ずるい)』
本当にずるい人だ
────3日後
『それで、どんな服がいいか分からなくてですね…』
「なるほどな、そーゆことならええよ。」
『ありがとうございます!男の人からの意見聞けるのとても助かります』
「ええんやって」
……なんっっっっもよくない
なんで、好きな女の好きな男の為に着る服をオレが選ばなあかんねん
てか、好きな男おったっちゅーのも初耳なんやけど
「(腹立つわ、ほんま)」
いつものように筋を立てそうになるのを堪え、優しそうな笑みを浮かべゼラの跡をついて行く
「(ま、それならそれでこの機会ええように使わせてもらうわ。)」
『あまりこういう系統は着ないんですが…本当に大丈夫ですかね……』
「大丈夫やって。男は純粋無垢そうな女程、惹かれるんやで」
そういって選んだものは白色基調の可愛らしいフリルの着いたワンピース
基本黒系統の服を着ているゼラには新鮮かもしれない
「そうや、ほんならこれ付けときや」
『ネックレス…こんな素敵なものいつの間に……』
「この服やったら、こういう色合いのも似合うやろな思ったんや」
そういってカラスバが渡したのは濃い黄色の宝石が埋められているハート型のネックレス
「デート当日、付けとき。きっとええ反応してもらえるはずやで。あとこれも」
『えっ?ま、まだあるんですか!?』
カラスバから小さな箱を受け取り、おずおずと中身を開けるとオシャレなデザインの香水が入っていた
『…わ、すごくお洒落な匂い……』
「最初は男もんの香水って誤解されそうな匂いやけど、女物の香水やから安心し。ちょっと時間たったら、甘くなる香水さかい」
『すみません…こんなに……ありがとうございます…』
「ええんやって、ゼラは大切な友達やからな」
その言葉にゼラは嬉しそうに笑みを浮かべる
「(ほんま、馬鹿な女やなァ)」
カラスバの思惑も知らずに────
──その日の夜 22:47
「あッ…♡♡もッ、とぉ…!♡」
男の上に乗り、1人腰を揺らして淫らに喘ぐ女
「(つまんな、)」
カラスバは動かず、つまらなそうにスマホを見る
「ん”ッ、ぁ…♡♡カラスバ君も…っ、動いてよっ……♡♡」
「…お前、今オレに命令したんか?」
「ん、ぇ…?」
今のカラスバは機嫌がすこぶる悪い
そんな中でも此奴が何もしなくていいからと事務所まで押し掛けてきたから相手してやったというのに
「ほんま、調子乗っとんちゃうで」
「カラ、スバくん…?」
「もー終わりや終わり。お前でなんか抜けへん」
そう言うと、女を押しのけ服を着替えるカラスバ
女は焦ったようにカラスバの服を掴み引き止める
「まっ、まって!お願い…!!もう何も言わないから!!」
「チッ、離せや。2度はないで」
「ぁ……」
ほんま、性格も見た目も汚い女やな
ゼラとは大違いや
服を整えたあと、呆然とする女を気にもとめずそのまま部屋を後にする
「…はー………」
煙草を1つ吸い、白い息を吐く
「カラスバ様」
「おー、ジプソか。どうや、ゼラの意中の相手様は」
「どうやら、パルデア地方で有名な御曹司のようです 」
「パルデアなぁ、つーことは幼馴染とかそこら辺か」
そう呟きながら、ジプソが用意した黒塗りの車へ乗り込む
「ふーん、偉い綺麗な顔してはるやん」
「どうやらそのお方の遊び相手として連れてこられてからの縁のようで…」
「なるほどな、流石ジプソ仕事早いな」
「いえ。勿体ないお言葉です。」
頼んだのは今日だと言うのに、あまりにも早い仕事ぶりに感激する
「坊ちゃんかどこぞのα様か知らんけど、1度ご挨拶しとかなあかんなァ?」
そう言ってカラスバは不適に笑みを浮かべた