テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する


「すげえ、ちゃんとうどんじゃん」

「でしょー名の通り本格だから」


「うどんどうですか〜」

「300円ですよ安いよ〜」


「おお美味い、だいぶレベル高めじゃない?」

「冷たいのもおいしいね」


各方向からざわざわと声が聞こえる。


6月中旬。

高校2年生に上がり2ヶ月半が経とうとしている。

去年の1組と2組が合わさったようなクラスだから、割とみんな最初から顔は知り合っていて、元1組と元2組の間の境目もなくなってきた。

今日は文化祭当日。うちのクラスはうどん屋をすることになり、前半後半それぞれ店員役と作る役でわかれて店を回している。私は前半で店員役。


「紫乃〜!来たよ!」

「あ、玲花いらっしゃい」

同じクラスの友達の玲花れいかが自分のクラスのお店に来てくれた。

本当なら玲花も前半で一緒にお店をやるはずだったが、他校の玲花の友達が前半の時間帯に来るらしく、玲花は後半で仕事をすることになった。

「めっちゃお客さん来てるじゃん〜模擬店部門で1位貰えるかもだね」

「貰えたらいいね、友達まだ来てないの?」

「10時に来るんだって。午後から予定あるらしくてここでお昼ご飯食べたらばいばいなんだけどね」

「そうなんだ、じゃあその子と一緒にまた来てよ」

「うん!でも向こうで先生たちが溜まってたからうどん持って行こかなって」

「そっか、じゃあ先生の分買って行こ」

「紫乃あったかいのか冷たいのどっちが好き?」

「んー、冷たいのかな」

「じゃあ冷たいやつ頼む!」

そう言って玲花は教室内に入って行った。


「あの幡中さん、写真撮ってもらってもいいかな、、?」

しっかり喋ったことはないが、名前だけは知っている同じ学年の女の子2人組が声をかけてきた。

「うん、いいよ」

「ほんと?!じゃあこっちの明るい方、、」

「あ、2人、、で撮るんじゃなくて?」

「あうん!幡中さんとツーショット撮りたくて、、」

私がスマホを持って女の子2人で撮ってほしいのかと思っていた。

「ありがとう〜!かっこいい、、幡中さんと写真撮れちゃったよ、、」

「よかったじゃ〜ん撮りたいって言ってたもんね」

2人はそのままうちの教室に入ってくれた。



「仕事しなよ」

突然、教室の中から話しかけられたような気がして後ろを振り向いた。

「宇治」

宇治とは同じクラスになって2,3回くらいしか喋ったことがない。

「店員じゃないの」

「委員長がここにいてほしいって」

「客寄せか」

「客寄せ?」

「うどんどうですかーとか言ってみたら?」


通りかかった4人の女の子たちと目が合った。1年生っぽい。

「うどんやってるんだけど、どうかな」

2秒間くらい間があった。

「おいしいよ」

「、、行きます!!食べます!!」

「行こ行こっ!!」

その子たちは教室に入って行った。

「ねえねえ、あの人めっちゃかっこよくない?女の先輩だよね」

「ほんとだ、、うどん屋さんだって!行こ!」

周りにいた何人かの人たちが食べに入ってくれた。


「多分それが幡中の仕事」

「、、そうなんだ」

「看板娘ってことだよ」

宇治は店員の仕事に戻った。

この作品はいかがでしたか?

19

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚