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朝、大阪のホテルの駐車場。トオルとユウジは180SXとシルビアを点検しながら、前夜の「なにわのVTEC兄弟」との出会いを振り返る。トオルが「タクミとユウト、気さくだけど速かったな。あいつらがパーツ探しを手伝ってくれるってのはデカい」と言うと、ユウジが「環状の走りもヤバかったし、大阪来て正解だな!」と笑う。二人は朝食後、兄弟と合流する約束の場所へ向かう準備を始める。
昼前、環状線近くのファミレスでトオルとユウジはタクミとユウトと合流。タクミが「お前ら、東京から車で来たってマジ根性あるな。で、緑の180SXのパーツ、どう探すつもりや?」と聞くと、トオルが「前のオーナーが関西にいたって書類にあったから、大阪の走り屋ネットワークで噂でもいいから知りたい」と説明。ユウトが「ほな、俺らの知り合いのガレージ回ってみるか。昔の走り屋なら誰か知ってるかもしれん」と提案し、四人は車に乗り込む。
一行は大阪市内のガレージや中古車店を巡る。ある古びたガレージで、タクミの知り合いである老メカニックが「緑の180SXか…20年前に環状で暴れてた車なら覚えてるで。事故った後、関西の走り屋がバラして売ったって話やったな」と証言。トオルが「そのパーツ、どこに行ったか分かりますか?」と食い下がると、メカニックが「ターボとエアロの一部は大阪のコレクターが持ってるって噂や。名前は『オオサカのミスターK』って呼ばれてる奴や」とヒントをくれる。ユウジが「ミスターKって誰だよ、怪しすぎるだろ」と笑うが、トオルは「やっと手がかりだ!」と目を輝かせる。
夜、再び環状線を流すトオル、ユウジ、タクミ、ユウトの四人。シビックとアコードのVTEC兄弟が先導し、トオルとユウジが続く形で走る。環状線のタイトなコーナーと交通量に慣れないトオルは、180SXで少しアウトに膨らむ場面も。タクミが電話越しで「お前、C1の走り方やと環状じゃキツイで。もっとイン攻めな!」とアドバイス。トオルが「くそっ、慣れねぇ」と歯を食いしばる中、突然、後方から黒いランサーエボリューションが猛スピードで迫ってくる。一瞬で四人を抜き去り、ユウトが「噂をすれば、あいつや」と呟く。
四人はパーキングエリアで停車し、黒いランエボのドライバーを待つ。降りてきたのは30代後半の男で、サングラスをかけた威圧的な雰囲気。タクミが「なんや、ミスターKやないか」と言う、男は「そうや。お前らが緑の180SXのパーツ探してるガキか?」と低く返す。トオルが「知ってるなら教えてください! その車は俺の夢なんです!」と訴えると、ミスターKは「ケンジの車のパーツなら、俺が持っとる。ターボとリアウィングだ。だが、タダで渡す気はねえ。環状で俺に勝ったら、話してやる」と条件を突きつける。ユウジが「お前、マジかよ!」と叫ぶが、トオルは「勝負します」と即答。
パーキングで作戦会議。タクミが「ミスターKは環状じゃ有名な走り屋や。ランエボの4WDでコーナーも直線も隙がない」と警告。ユウトが「でも俺らのVTECと、お前らのドリフトなら勝機はあるで」と励ます。トオルは「俺の180SXはケンジさんの魂が入ってる。負けるわけにいかない」と決意を固め、ユウジが「俺のシルビアも出すよ。一緒に戦おうぜ」と肩を叩く。四人は車に戻り、次の夜の勝負に向けて準備を始める。
トオルはホテルの窓から環状線の夜景を見下ろし、「ミスターK…お前が持ってるパーツを取り戻す。ケンジさんの車を完成させるんだ」と呟く。ユウジ、タクミ、ユウトは駐車場で車を調整し、「東京の奴らと組むなんてな」「面白い夏になりそうや」と笑い合う。黒いランエボが遠くでエンジンを唸らせ、決戦の夜を予感させる。
**桜井トオル**:パーツ探しで具体的な手がかりを得て、ミスターKとの勝負に挑む決意を固める。環状線の走りに適応しようと努力。
**三田ユウジ**:トオルの相棒として支えつつ、シルビアで勝負に協力。VTEC兄弟との絆も深まる。
**なにわのVTEC兄弟(タクミ&ユウト)**:大阪の走り屋ネットワークを活かし、トオルたちをサポート。新たなライバルとの戦いに加わる。
**ミスターK**:大阪走り屋で、緑の180SXのパーツを持つ男。ランエボを駆り、トオルに試練を課す。