喧嘩してます
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ky視点
「なんでそんなこと言うの!?みどりなんて知らない!」
はぁ、朝っぱらからなんでこんなことなってるんや…
事の発端はどりみーの引き抜きに関してのメールか?
あぁ、あれもか
実はちょっと前に戦争があったんやけど、兵士達が動ける数が限られててな…
普段は情報班のどりみーが前線に出てん
それは昔、今より栄えてなかった運営国では結構あってんけど…1番あかんかったんはどりみーが怪我したことやな…
あのときはほんまに、やばかったわ
いろいろ、な
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戦争中
「どりみーは右で!俺は左方向の敵一掃するから」
「オケ!」
怪我したって言っても別に最初は順調やった
なんなら俺もどりみーも調子いいぐらい
それが崩れたのは一瞬の事やった
「キョー、サン」
名前を呼ばれて振り返ると足に矢が刺さりしゃがみこんでいるどりみーが見えた
一応これでも俺は戦闘員
敵も倒して、止血もして無事に帰れてんけど…
問題発言は医務室やったなぁ…
「みどり!大丈夫!?」
「ウン」
「そんな深く刺さっては無かったし止血もはよできたからすぐ復帰できるらしいわ」
「よかった…けど1ヶ月は戦闘しちゃだめだよ? 」
まぁ、当たり前やな
普段どりみーは頑張っとるし1ヶ月の休息は総統じゃない俺でも与えるべきやと思ってた
「エ…別ニイイジャン…。俺ガ怪我シテモラダオクンニハ関係ナイデショ」
正直、やべって思ったよな
そのときのらっだぁの顔は思い出したくもないわ
一応どりみーは怪我人やからってことで話し合いせず終わった
けど、らっだぁはなんか言いたげな感じやったわ
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「だーかーらー!!みどりは自分のこと大切にしなさすぎ!!」
「俺ハ…」
「俺はなに!?自分自身を大切にしなきゃでしょ!?」
…どっちも妥協しなさすぎやな
俺が仲介した方が、ええか?
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md視点
「もういい!みどりなんて知らない!」
「俺モ知ラナイ!」
その勢いで食堂を出ていき、自分の思うがままに進んでいく
そうすると少し広い中庭だった
あぁ、本当に俺はらだおくんが好きなんだなぁ
だってそこは、らだおくんが好きって言ってた桜が咲く場所なんだもん
そう実感したとき、涙が溢れてくる
らだおくんに嫌われたらどうしよう
捨てられたら…らだおくんがそんな人じゃないってわかってるのに、嫌な思考はとまらない
今は、誰にもこんな姿見られたくない
そんな願いは虚しく、後ろからコツコツと靴の音が聞こえる
「ダレ…?」
「あー、どりみー?らっだぁじゃなくてごめんやけど、話聞きに来たで」
今は、らだおくんじゃなくてよかったかも
「キョーサン…。ネェ、俺ガ悪イ?」
俺だっていろいろ考えてる
けど、この口は思うように言ってくれない
言おうとしてるのに喉元で詰まって、その変わり出るのは呼吸の音
「正直、どっちが悪いとかないで。どっちもどっちやわ。お互い思いがあるのにな?」
そのとおり、だと思う
らだおくんはあの時焦ってるっていうか…冷静では無かったと思うし
俺は素直に言えなかった
「でもまぁ、どりみー?自分の事、大切にしんとあかんで?」
らだおくんもきょーさんも。そんなこと分かってるよ
ただ、運営と出会ったとき。らだおくんに助けてもらったとき。思っただけ。
命に代えてでも、守りたいって
みんながこんなこと望まないってわかってるから言わないし、言えないけど
「今俺ガココニ居ルノハ、皆ノオカゲ。ダカラ…」
「自分が犠牲になってもいいってか?」
「…ソウ…カモネ」
俺がどれだけみんなに救われたかわかってないでしょ
でも、きょーさんは怒るんじゃないかなぁ
「はぁ…俺は絶対に共感はしんけど。まぁさっさと話し合えよ」
…本気の怒鳴り声とかを出さないのは優しさだよね
「俺もらっだも皆も。お前のこと大事やねん。」
そう一言空に向かって呟くと、踵を返して行った
らだおくん。謝らなきゃ
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rd視点
あぁ〜…やっちゃったぁ…
みどりが自分のこと大切にしてないって決めつけて、勝手に怒っちゃった…
引き抜きのメールがきてて焦ったのもあったかも
もー…
「ねぇ、レウさん。そこにいるでしょ?」
「バレてたか。とりあえず入るね?」
食堂から総統室に戻り心を落ち着かせているとレウさんが来た
レウさんは何を言い出すもなく隣に座り、温かいお茶を出してくれた
「…みどりに、申し訳ないことしたなぁ」
「俺はらっだぁとみどりくんの考えを全部は理解できない。2人はたしかに仲がいい。けどね、らっだぁ。お互いが全て理解できてるかは、わからないよ」
たしかに、なぁ
俺はみどりのことが好きで、全部理解してるつもりだったけど、実際は全然わかってなかったのかも
こんなとき、傍に居てくれるのは暖かいね
「…ありがとう。みどりのとこ行ってくる」
「いってらっしゃい!頑張れよ!」
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md視点
コンコン
…らだおくんかな
「みどり。入るね」
やっぱり。
「……ごめんね。勝手に怒って、理由も説明せずに突き放して」
「俺ハ…自分ノコト大切ニシテナイヨウニ見エル?」
「そう、だなぁ…。怪我したときも俺たちに関係ないって感じだったじゃん?仲間だから、頼って欲しい。自分を大切にしてほしい。 」
そう、みえるよねぇ
「俺ハ、自分ノコトモ大切ニシテルツモリダヨ。ケド、ミンナガ好キダカラ…。命ニ代エテモ、守リタイノ」
そりゃあ自分のことも大切だし、みんなに出会う前は自分第一だった
けど、知ってしまったの。みんなの温もりを
こんなの知ったら、離れられないじゃん
「…嬉しいっちゃ嬉しいけど、複雑だなぁ。
俺はみどりのこと、好きだからさ。心配ぐらいはさせてよ 」
「モウ、俺ハミンナト離レラレナイヨ…?」
「みどりがいてくれるなら、大歓迎だよ?
俺はみどりが好き。だけど全部理解できないから、全部、みどりが教えて」
「上手ク、伝エラレナクテモ?」
「それでもいいの。みどりが教えてくれるなら」
らだおくんには、恥ずかしく伝えられないけど
ありがとうでいっぱいだよ
「今日ハゴメンネ。アト、アリガト 」
「どういたしまして!!」
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