またしても午前0時が過ぎ、同じ7月5日が繰り返される。
6人は徐々に疲弊しながらも、赤い人の断片を一つずつ見つけては繋ぎ合わせていた。
「このままじゃ…体力も精神も持たない」海里が弱々しく漏らした。
「諦めたらそこで終わりだ。俺たちはまだ終わっていない」秋冬が言葉をかける。
天音は彼らの言葉に力をもらい、決して背を向けなかった。
「私たちの絆は壊れていない。だから、きっと終わらせられる」
だが、その夜、赤い人はいつもより激しく襲いかかってきた。
悲鳴が響き、海里がまた犠牲となってしまう。
「海里!」舞が涙を流しながら叫んだ。
その惨劇を目の当たりにして、6人の心は揺れ動く。
「なぜ…なぜ繰り返すんだ?」敦司が声を震わせた。
天音は震える手で、赤い人の断片を握りしめた。
「彼女も苦しんでる。だから私たちは、あきらめない」
絶望の淵で芽生えた小さな希望の灯火は、まだ消えていなかった。
午前0時の鐘が響き、また新たなループの始まりを告げる。
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