テラーノベル
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(渡辺視点)
「でさ〜!海とかどう?!みんなで泳ごうぜ!!」
「あー、いいんじゃん?」
文化祭も終わって、またいつもの日常に戻った。
ふっかはサボり魔に戻って、俺は今日も佐久間と喋る。
今は夏休みにどう過ごすかの話。
普通の高校3年生は受験に向けての大事な時期だけど、俺と佐久間にはそんなん関係ない。
てか、最初っから勉強する気なんてねーし!
「佐久間、渡辺。職員室に呼ばれてんぞー」
「「?」」
そんな話してたら、急にクラスメイトに声をかけられた。
職員室?何で?
なんか悪いことでもしたか?
全く心当たりのない俺らは首を傾げた。
「失礼しま〜す!!」
職員室に佐久間のでかい声が響いた。
これから説教されるかもしんねぇのに、何でそんな元気なんだよ…
「俺らなんかやらかしました?」
呼び出した先生に俺は不服そうに問いかける。
だって、ほんとに心当たりねぇんだもん。
「お前ら、文化祭の例の企画は覚えてるな?」
「あ〜!かくれんぼのことですよね!もっちろん覚えてますけど?」
「あれがなんすか?」
あの企画がどうしたんだよ?
今更文化祭の話されても……
「佐久間、渡辺…今ここにはいないが深澤。お前ら3人の企画は確かに大盛り上がりした」
「そりゃあ当たり前じゃないっすか!」
佐久間が満面の笑顔で答える。
その度に先生のこめかみがピクピクしてんだよ。
「だが、生徒の多く…いや、全員がクラス企画を投げ出した。つまり、お前らの行動は営業妨害と同じものだぞ」
「はぁ?別に俺ら関係ないじゃないっすか」
勝手に投げ出したの、絶対俺らのせいじゃない!
「え〜!!俺らのせいなの!?」
「その分、お前らには罰として…」
うわ、これ絶対だるいやつだ。
夏休みの宿題とか増やされたら困るんだけど、反省用紙書くのもだりぃし、佐久間も隣でげんなりしてる。
「夏休みに学校に来て、お前ら3人でプール掃除を行なってもらう」
「「………え?」」
プール掃除…?
3人で!!?
「いや、無理っすよ!!」
「この学校のプールデカすぎるじゃないっすか!!!」
毎年先生がいっぱい集まって大掛かりでやるプール掃除を俺ら3人でって、鬼畜すぎるだろうが!!!!
「それだけのことをしたんだ。お前ら、深澤も絶対に参加させるんだぞ」
「それは当たり前ですけど!え!?ほんとに3人だけ!?」
「せめて助っ人!!」
3人は無理だろ、どう考えても!!ふざけんな!!!!
「ボソッこっそり阿部ちゃんに協力してもらお…」
「おい佐久間」
佐久間がめっっちゃ小さい声で呟いた言葉も、先生にはちゃんと聞こえてたらしくて…
「残念だが、阿部にはもう伝えてある。協力してもらおうなんて考えは捨てるんだな」
「うえええええ!!!!!」
もう手は回してあるってことか…くそっ、なかなかやるじゃん…
(佐久間視点)
「はぁぁぁぁぁ」
何でこんなことになるんだよぉ!!
「ただでさえ阿部ちゃんと一緒に遊べる日が少ないのにぃ…」
「お前のことだから『もう!阿部ちゃんと一緒に過ごす時間減るじゃん!!』じゃねぇの?」
翔太、お前!!
俺のことをそんなふうに思ってたの!?間違ってはないけど!!
「違うの!!今年は阿部ちゃんも忙しいんだよ…」
「ふーん」
「予備校の夏期講習に阿部ちゃん取られた…」
何だよ夏期講習って!
俺と夏期講習どっちが大事なの!?
「夏期講習に負けてやーんの」
「笑うな!俺にとっては死活問題なの!!」
阿部ちゃーん…どうして夏期講習に行っちゃうの〜!!
「てかさ、プール掃除3人はやっぱ無理じゃね?」
「阿部ちゃんに本気で頼もうかなぁ」
阿部ちゃんに土下座でもして手伝ってくれるよう頼もう。
そしたらきっと手伝ってくれるよね!!
あ、でも夏期講習とかぶってたら……
くそ!!俺の宿敵夏期講習め!!
「あと、ふっかにも連絡しとかないとだよな」
「あいつ、絶対逃さないからな〜」
ふっかのことだからまず最初に『プール掃除?行くわけないじゃ〜ん!わら』ってなるだろ?
絶対逃さないからな?覚悟してろふっかぁぁ!!!
夏期講習に対する怨念をぶつけるように、俺はスマホをポケットから取り出す。
ふっかに連絡を入れようとしたら…
「あー!!!!佐久間!!!!!!」
「うおっ!!!」
後ろからふっかに肩を掴まれる。
ゼェゼェ言ってるし、こいつ、走ってきたのか…!?
こいつが!!?
「お、お前どうしたんだよ?」
それに、すんげー目もギラついてるし、なんか怖いぞお前!!!
そんなふっかに、翔太がビビりながら聞く。
ほんと、どうしたんだよ…?
「佐久間、確か岩本と仲良かったよな?」
「お、おう…?」
照?なんで照?
「あいつ……すんげー俺に話しかけてくるんだけど!?佐久間、原因知ってるだろ!?」
「………は?」
照が?
「なんかわかんねぇんだけどさ!ずっっっと追いかけてくんの!!!どうして!!?」
「えぇ?知らないよそんなん!」
「嘘つけ!!お前がなんか言ったんだろ!!」
「知らないって!!」
ふっかに肩を揺さぶられる。
俺に聞かれてもわかんないんだけど〜!!
てか、照もふっかに対してしつこい先輩って言ってなかったっけ?
「……それはわかんないけど…お前が自分で聞けばいいじゃん!」
「いや、いやいやいや…無理無理無理!!」
「何でだよ!お前だって照に興味あるんだろ?」
「違うよ!!そう言うんじゃなくてさ、俺は……」
「……?」
興味があるんじゃなかったの?
照は噂とか知らないから、ふっかも興味あるのかな〜って思ってたのにな。
「ね、佐久間!お願い!!岩本に俺の代わりに聞いといて!」
「えええ?」
な〜んで俺がそんなこと……あ!
いいこと思いついちゃった〜!
「お前、ちゃんとプール掃除来いよ!そしたら聞いてやるから!」
「……は?プール掃除?え?何の話…?」
これで、プール掃除サボれないだろ?
「俺、翔太、ふっかの3人で夏休み、プール掃除だよ!」
「…は……はあああああ!!!?」
ふっかが目の前で絶叫するのを見て、俺と翔太はハイタッチする。
これで逃げ場は潰したかんな。
(深澤視点)
時は遡ること今日のお昼頃。
「ふんふふ〜ん♪」
文化祭も終わったし、朝早くから学校に行く必要も無くなって、みんなが授業受けてる中で堂々と登校!わら
あっはは〜、最高だな〜、わら
やっぱりは校門は閉まってるか〜
俺もちゃーんと過去の経験で学ぶから、かばんの中のゲーム機を制服の上着で包んで…っと。
「よっと…!」
うっし!綺麗な着地〜!!
これでゲーム機も壊れてないでしょ!!
さぁて♪学校来る前に買ってきた新作ゲームがどれほどのものなのか…
「んっふふ〜ん♪」
今日は屋上にでも行こっかな〜?
ん〜…でも暑いからやめとこ〜っと。
どこの空き教室のエアコンが止まってたんだっけ?
「……まぁ、いっか!」
今の俺は機嫌がいいので、スキップで移動できるんだから〜、わら
「この時間に登校なんて、ずいぶん余裕なんだな」
「……ありゃ?」
おっかしいな〜?
今って授業中だったよね?
それに、ここ3年の棟だよ?
な〜んで岩本くんがいるの?
「おっはよ〜!えっと?どうしてここにいんの?」
何でここにいるわけ?
考えれば考えるほど、この状況がおかしいでしょ。
「お前、何で遅刻したわけ?」
「え〜?逆に登校してたあの時期が奇跡よ?」
こっちの質問には答えないってか?
何考えてんだよ…
遅刻、ねぇ…
予定では2時間遅刻だったけど、朝起きられなかったし、色々準備してたら2時間なんてとっくに経っちゃってた挙句、たまたま新作ゲーム売ってるの見ちゃったからそこの行列に並んでて、いつの間にかお昼になっちゃってただけなんだけどな〜…
てか、何で文化祭の次の日から普通に授業なわけ?
振替休日でよくない?
学校来て授業受けてるみんなかわいそ〜、わら
「そう言う岩本くんは?授業サボっちゃダメだよ〜?」
「お前が言うな」
こいつ、風紀委員長だろ?
俺の遅刻よりも先に、何でここのいるのか教えろよ。
「お前に、興味がある」
「…………は?」
何言ってんの、こいつ?
興味がある?俺に?
「それ、本気?」
「興味があるって言うよりも、俺はお前を知りたい」
「…え…」
俺を、知りたい?
何だよそれ……俺のこと嫌いなんじゃなかったのかよ。
「…………あっそ」
だるい…やっぱ後輩へのだる絡みは良くなかったか…
いつもみたいには茶化さずに、俺は冷たく言い放つ。
これで、俺への興味なんて終わるでしょ。
ちょっと残念だな。
これでもう岩本との関わりも終わりか。
いじりがいあったし、結構楽しかったんだけどな。
あえて冷たく接する。
一つ息を吐いて、岩本の横を素通り…しようと思ったら…
「……何?」
「悪いけど、俺がそれで引くとでも思ったの?」
「はぁ?」
腕をつかんで離してくんない。
「放課後、また来るから」
「…え?は!?おい、待て!!ちょっ!!!!」
それだけ言って、岩本は自分の棟に戻ってった。
放課後?放課後って言った!?
また来るの!?はぁ!?意味わかんない!!
「何なんだよ…」
何のつもりなの?
俺の何を知りたいわけ…?
阿部ちゃんは…他人に話すわけないもんな。
じゃあ、佐久間……?
でも、佐久間は俺の家のことなんて知らないし…
それか、また別の俺に関する話をした…?
「………佐久間ぁぁぁ!!!!!」
今すぐあいつから事情聞き出してやる!!!!!
(岩本視点)
『照も深澤先輩のことを知ろうって思うべきだと思う』
阿部に言われた通り、あいつに自分から話してみた。
これ、ほんとに効果あんのかな?
まずは会話からだよ!なんて阿部は言うけど、正直あいつと会話できる気がしない。
『…………あっそ』
……あの感じ、なんか引っかかるんだよな。
あっはは〜、わら!って笑ってる奴が、急に態度変えるか?
ただのアホだって思ってたけど、そうじゃないのか?
わかんねー……
「照、お疲れ様」
「……阿部」
頭を抱えてた俺に、阿部が缶ココアを差し出して微笑んでた。
「早速、深澤先輩に話してたみたいだね。……授業までサボってさ」
「あいつが呑気に登校してるとこが見えたからな」
校門閉めてんのに、今までどうやって後者に入ってるのかと思ったら…
「はぁ……どんな身体能力だよ…」
「校門ジャンプのこと?昔、佐久間がやろうとして注意したなぁ」
「マジかよ…」
缶ココアの蓋を開けて、疲れと一緒に流し込む。
「……深澤先輩、どうだった?」
「どうだったって言われてもな……まぁ、引っかかる部分はあったよ」
「そっか……」
阿部に、話したほうがいいのか?
「なんか、急に態度を変えたって言うかさ…」
「冷たくされた?」
「うん…そんな感じ…」
よくわかったな。
やっぱり、阿部はあいつの何かを知ってるのか?
「照、まさかこれで諦めないよね?」
阿部に、まっすぐな瞳を向けられる。
後夜祭の時と同じ瞳…
「当たり前だろ」
俺があいつを知りたいと思ったのは、阿部に言われからとか、佐久間先輩が仲良いとかじゃない。
俺があいつのことを知りたいって思ったんだ。
こんなことで、諦められるわけないだろ。
コメント
3件
変化していくひぃ💛と、戸惑う先輩💜 どうなっていくのか、予想できん!! 楽しみぃ〜😆♪
うわぁ〜!第18話、めっちゃ面白かった!😭💕 プール掃除3人でやらされる罰、鬼畜すぎて笑ったwww でも佐久間くんがふっかに「聞いてやるから来い」って条件出すのずる賢くて好き! てか岩本くんが急にふっかに「知りたい」って言い出す展開…!!! 冷たくされたのに引かない姿勢、かっこよすぎる…これからどうなるの!?😳💕 続きが気になりすぎるよ〜!
#Snow Man
桃紫 さく🌸
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fura
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