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「でさーその岩をどっかんーっ!と殴ったら
超絶ヤバくてさ」
「…今日その話5回目だぞ」
「ありゃ」
学校帰り、僕は友人の”寺嶋”に昨日、ゲーム内で起きた出来事を話していた
「ってわけで、めっちゃ楽しい!最高!」
「はいはい、わかりましたよ。機械が届いたならやれるけどな」
「それなんだよなぁ」
調べて分かったが、あのVRの世界に行くためには僕が使っているヘルメットの様な物が必要なのだけど、それは本当に気まぐれにしか誰かの手に渡らないらしい
しかも、届いたそれは最初に触れた者専用らしく、他人は使えないとか
「じゃあな、モンスターに喰われんなよ」
「あー気をつけるー」
僕は寺嶋と別れ、家へ向かった
世界が違うってのに僕の身体の中ではまだ
炎が燃えている様な感覚だった
これからどうなるんだろう僕は、もっと
強くなったら…女の子とか助けちゃったり
ぐふ、ぐふふ…
「おや?先日のお酒小僧じゃないか」
「あ、あなたは?!」
僕に話しかけたのは格好は違ったけれど
前にコンビニで遭遇した女性だった
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「そのゲームなら私もプレイヤーだよ」
公園のベンチにて
女性は僕の一方的な話を一通り聞いて言った
「じゃあ魔法使えるんですか?!」
僕は息を荒くして、聞くと
女性は困った顔で
「使えるよ…その水なんだけど」と答えた
水、確かに水と火は相性が良くない気がする
でも
「水…いいじゃないですか!」
「でも…あなたとじゃ…水はね」
「悪くない!」
「えっ…ちょっと…手つかんでる」
「だって現実世界じゃないんだから!あなたが
水なら僕が火になってあなたをあったかく
してあげますよ!そう、鍋をイメージしてもらえばいい、あなたが鍋に入ってる水で僕の魔法はコンロの火でその間に鍋があったら…
僕たちは相性ぴったりだ!そうでしょ?」
思わず掴んだ女性の手のひら、それは冷たかった。大人だからだろうか
「勝手なこと言わないで!」
すると、女性は繋いでた僕の手を雑にほどいて、強く言った
「ゲームだからってね、そんな上手い話があるわけないでしょ!!あんたにあたしの気持ちなんか…分からないんだから!」
パァンッ
頬を…叩かれてしまった
そうして、女性は不機嫌なままどこかへ
行ってしまったのだった