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『 僕 ら が 生 き る 世 界 』

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第三話:君にとっての音楽

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2023年07月29日

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第三話:君にとっての音楽


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赤「 今日はさ、この学校を案内してよ 」


青「 ………………… 」

「 僕が…?! 」


赤「 え、うん 」


青「 ……まぁ、いいけど… 」

「 昨日言ってた秀才とかと会えるかもだし 」


赤「 興味あるんだ、笑 」


青「 まぁ、そりゃ…ね 」


赤「 俺や青ちゃんは一瞬で分かるもんね笑 」


青「 そうだね、笑 」

「 じゃあ昼休みに行こう?笑 」


赤「 おっけ〜!! 」

「 それまで勉強頑張ろ、! 」


青「 僕も早くみんなに追いつかないと… 」


赤「 分からないところあったら教えるよ〜 」


青「 助かる〜… 」


ーーーーーーーーー昼休みーーーーーーーーーーー


赤「 よっしゃぁ! 」

「 行くぞ〜!! 」


青「 元気だね〜… 」

「 僕は人が多すぎてどうにかなりそう… 」


赤「 まぁ、喋りかけてくる人は 」

「 なかなかいないでしょ 」


青「 そうだといいんだけど… 」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


青「 ここが音楽室 」


赤「 意外とデカそうだね… 」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


~~~~~♪


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


青( 誰がピアノ弾いて…? )


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ガラガラガラ、


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


×?「 ……………… 」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


僕達が入ってきたことにも

気づかないほど集中しているのか、

その子は演奏も止めないし、

こちらも見ない。


ただ、鍵盤を恨めしそうに見ながら

ピアノを弾いていた。


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数分もすれば、演奏が終わった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


×?「 ふぅ… 」


×?「 ……?! 」

「 あの、ッ…誰ですか…?! 」


赤「 君凄いね… 」

「 圧倒される演奏だった… 」


青「 何年ですか…? 」


×?「 …二年、の 」




黄「 片ノ瀬 黄 です… 」


青「 何組…? 」


黄「 …一組、です… 」


赤「 俺と一緒か 」

「 まぁ、会ったことは無いと思うけど、笑 」


黄「 あ、転校生の…? 」


赤「 そうだよ〜 」

「 あんまり関わらないと思うけど、 」

「 よろしくね、笑 」


黄「 うん、よろしく…? 」


青「 黄くんは、音楽が好きなの? 」


黄「 …音楽なんて…ッ、大っ嫌い゛!! 」


赤「 じゃあなんで…? 」


青「 黄くんにとっての音楽は 」

「 無くていいけど、 」

「 無かったらダメなんでしょ 」


黄「 ………… 」

「 貴方は僕の心が見えるんですか…?笑 」


青「 まぁ、そんなところだよ笑 」


黄「 …そう、ですか、笑 」


赤「 …もしや、君が噂の、音楽の天才…? 」


黄「 あ…えっ、と…その… 」


赤「 …ごめん、嫌なこと言った… 」


青「 …僕達はね、人と少し違うんだ 」


黄「 違う…? 」


青「 うん、 」

「 普通の人とは違う能力がある 」


青「 だから、虐げられてきた 」

「 怖い思いも沢山してきた 」


黄「 二人が…? 」


赤「 うん 」

「 本当に、この世界ってさ 」

「 生きにくいよね、笑 」


黄「 ……ッ 」ポロポロ


青「 きっと黄くんも、ずっと 」

「 耐えてきたんでしょ 」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


僕の能力は、

その人の思いが強ければ強いほど

勝手に見えてくる。


その子が今、思ってることも見える。


四分音符や、ト音記号、

音楽に関係する記号が

黄くんの頭の中でいっぱいになっている。


その中には真ん中にポツンと、

泣いている黄くんが立っている。


きっと今、赤くんにも

僕と同じような光景が見えている。


きっとこの子は音楽の才能を与えられて

周りから羨ましがられて

普通に接してもらったことが無い。


そんな気がした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


青「 黄くんは、僕達の事をどう思う? 」


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こんな事を聞かなくたって

覗こうと思えば覗ける。


でも、口から聞きたい。


それが心で思ってる事と一致しているのか

していないのか、を。


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黄「 僕は、二人が 」

「 大切な人のように思えます…ッ 」


青「 …そっか、笑 」

「 良かった笑 」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


今の言葉は心と一致している。


さっきまで、泣いている黄くんが

心にいたのに


今では僕と赤くんが

黄くんの目の前で笑っていて、

黄くんも笑っている。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


赤「 これからも仲良くしようね! 」

「 よろしく!!笑 」


青「 僕からも、よろしく笑 」


黄「 はい、よろしくお願いします!笑 」


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前の一人の僕も好きだったけど、

今こうやって話せる仲間がいた方が

楽しいや。


また明日も、学校の中を歩いてみよう。


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×?「 …頭痛いな… 」

「 ひとりで、ゲームしてたい… 」


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コメント

1

ユーザー

黄くんの思いが聞けて良かった、! そうだね、みんなと居た方が楽しい時もある、、!!

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