「十年前の出来事をただ知りたいだけなら、魔術で貴様の口を割ることもできる」
しわ深い顔に浮かぶ動揺をエトガルは見逃さなかった。
「そうするのは容易いが……俺が知りたいのは“真実”でね」
エトガルがじりじりと皇帝に近づく。
剣はなんとか接近を抑えていたが、それでも皇帝がエトガルの威圧的な表情を見るには十分すぎる距離だった。
「貴様が俺達の一族を葬ってでも隠ぺいしたかった真実を……」
「っ……!」
憎らし気に息をのむ皇帝にエトガルは一歩も引かず、薄暗い廊下の空気はますます重くなっていた。
エトガルは皇帝の姿を確かめるように上から下までじっと見ていた。
こうしてみると想像していたよりも小さく思える。
アンジェリカの父。一族の仇。
自分の父が仕えていた************************
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