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#青春ラブコメ
ラスターダノン
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おねぎ
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自宅の自室。学習机の上にデッキのカードをずらりと広げたまま、僕は頭を抱えていた。時刻は夜の11時を回っている。
「勝てるわけねえだろあんなもん……ッ!!」
頭を掻きむしりながら、深々と椅子に沈み込む。
九條ヶ原美咲の【絶対防衛(フルロック)】。
1ターン目から魔法・トラップの発動を禁じ、特殊召喚を封じ、挙句の果てに攻撃宣言にすら手札コストを要求してくる地獄の盤面。
あれを破るための「正攻法」を必死に考えてみた。
手札誘発で相手の先攻展開を止める? ——彼女の構築は誘発貫通ルートが3パターン用意されていた。
後攻から捲り札(サンダー・ボルト等)をぶち込む? ——『暗黒の聖域』の効果で無効化される。
ダメだ。ロジックで詰めれば詰めるほど、美咲のプレイングと構築が「隙ゼロの完璧超人」であることが浮き彫りになるだけだった。
「詰んだ……。明日もまた20連敗して、干からびて死ぬ……」
時計の針がチクタクと音を立てる。
思考が麻痺し、疲労と絶望で脳みそが変な汁を出し始めたその時だった。
僕の目に、棚の奥に追いやられていたストレージボックス(不要カード入れ)が飛び込んできた。
「……待てよ?」
僕は吸い寄せられるようにその箱を開け、一枚のカードを摘み上げた。
それは、環境では「使い道がなさすぎる産廃」として投げ売りされていた、超マイナーな珍カード。
【大逆転のサイコロダイス】
(効果:お互いのプレイヤーはサイコロを1回振る。出た目が同じ場合、お互いのフィールド・手札・墓地のカードをすべてデッキに戻してシャッフルする)
「……ふふっ」
乾いた笑いが漏れた。
正攻法が無理なら……「ギャンブル」と「ネタ」で盤面ごと荒らすしかないんじゃないか?
一度思考のタガが外れると、そこからは早かった。
「相手が完璧な計算でロックを組んでくるなら、こっちは『計算不能の混沌』で殴り込む……! 勝ち負けじゃない! 一瞬でもいいからあのお嬢様の『完璧なドヤ顔』を崩せれば僕の勝ちだ!!」
そこからの僕は完全にトランス状態だった。
* サイコロの出目で効果が変わるギャンブルカード。
* お互いの手札をランダムに入れ替える奇行魔法。
* 召喚成功時に「ジャンケン」をして負けた方がダメージを受ける謎のモンスター。
* 自分のライフを99%投げ打って、お互いのデッキをシャッフルするクソカード。
美咲が絶対に見せたことがないであろう「ハァ……!?」という困惑の表情を引き出すためだけに特化した、【悪意と混沌のエンタメ・ネタ構築】。
まともなデュエリストなら眉をひそめるような、勝率0.1%のファンデッキが夜中の2時に完成した。
「できた……! 【混沌のダイス・ギャンブル・パニック】……!」
机の上で輝く(異彩を放つ)60枚のカードを見つめ、僕は悪魔のような笑みを浮かべた。
「待ってろよ九條ヶ原美咲……。明日は『デュエル』じゃなくて『運ゲーの暴力』を叩き込んでやる……!!」
……と、威勢よく宣言したものの。
ベッドに潜り込んだ瞬間、「もしこれで初手事故って1ターンで即死したらどうしよう」という猛烈な不安が押し寄せてきて、結局朝までまともに眠れなかったのだった。
コメント
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第10話、めっちゃ面白かったわ!「正攻法じゃ無理ならギャンブルとネタで混沌をぶち込む」っていう発想の転換が最高すぎる。完璧なドヤ顔を崩すためにだけ特化した【混沌のダイス・ギャンブル・パニック】、ネーミングセンスからしてヤバくて笑った。でも最後に「初手事故で即死したらどうしよう」って現実に戻る主人公の人間臭さにグッときたわ。次どうなるかマジで気になる🔥