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長めの投稿と最近頻度多くてめっちゃ嬉しいです(*^^*) 湊さん可愛いすぎますし思い出してしまって赤くなってるのんもいいですね♡♡また待ってますね💕︎
最近投稿頻度多くて、めちゃくちゃ嬉しいです!夜のことを思い出して、つい赤くなっちゃう湊さん、本当にアラサーかって思うくらい、可愛いですよね💕🥰
長めの投稿…😏 嬉しいです!!😍😍
(体…痛ってぇ…)
こたつに手足を突っ込み、顔をテーブルに突っ伏しながら湊はキッチンに立つシンの姿を目だけで追っていた。
そんな湊の目の前に朝食を並べようと近づいてきたシンが
「そんな格好して…まだ寝ぼけているんですか?」
にっこり笑って湊に声をかける。
その笑顔になんだか腹が立って、湊は思わずシンを睨んだ。
ーーだれのせいだと思ってんだよっ!
と、ギロッと見るその目が語っていた。
シンは、んっ?と、湊を見ると、
「早く準備しないと遅刻しますよ」
言いながらキッチンに戻る。
ずいぶんとご機嫌なシンの背中に冷たい視線を浴びせる。
(お前がっ!!)
と、言おうとしたがやめた…。
鼻歌を歌いながら清々しいほど眩しいイケメンに、昨夜の償いをしてもらいたいわけじゃない…。
はぁ……。とだけ、ため息をついて痛む体を起きあげる。
昨夜、誘ったのは自分の方だとわかっている…だから、こんな醜態を晒して詫びてもらうのはお門違いなのは重々わかっている。
だけど!!だ。
なんだ?あのご機嫌振りは…
アラサーの自分は無茶な体勢を虐げられて翌朝このザマなのに。あいつは、
「すっきりした顔しやがって…」
半ば怒り交じりに小さく呟いた。
今度は、頬杖をつきシンを見つめる。
ぼーっとした頭で昨夜の昨夜の一連を思い出すと、急に顔が真っ赤に染まる。
記憶を払拭しようと頭を振ると、
「何してるんですか?」
不思議そうに湊を見ながらシンが言う。クスッと笑い「本当にコロコロと表情が変わるんですね」そう付け加えると、湊の目の前に座った。
赤くなった頬を両手で押さえ目の前に座るシンをじっと見つめる。
やっぱり納得がいかない…。
「不公平だっ」
つい口に出してしまった言葉にシンが反応する。
「ご飯もう少し多めによそった方が良かったですか?」
食事の量の事だと思ったらしい。
「ちげぇよ…」
口を尖らせ否定する。
昨夜の情事だとは言えない…。
口を閉ざす湊に
「身体。ツライなら今日は店、休んだ方が良いんじゃないんですか?」
気遣いの言葉をかける。
どこまでわかっているのだろうか?
「そんなくだらねぇ理由で休めるかっ」
「くだらない…?」
言ってしまった後で後悔した。
シンの追求が始まる。
「体調が悪そうなのは、くだらない理由なんですか?」
「別に…こんなのなんでもねぇよ」
シンから目をそらし、慌てて誤魔化す。湊の体調の悪い原因がわかったのか
「もしかして…俺のせいですか?」
シンが聞く。
「……違う」
顔を背け小さな声で否定した。
「昨夜俺が…」
「違うってっ」
ついムキになってしまった。
「やっぱりそうなんですね…」
否定する湊の言葉は、そうだ。と、言っているようにシンには聞こえた。
「違うって言ってんだろっ!」
テーブルを強く叩いて声を荒げてしまった。驚くシンの顔に冷静さを取り戻すと
「ごめん。大きな声出して…でも、違うからな…」謝った。
さっきまであんなに楽しそうにしてたシンの曇る顔は見たくなかった。
たとえ身体の痛みの原因がシンにあったとしても…だ…。
「きっと…あれだ。歳のせいだなっ。うん。歳のせい。最近疲れやすいから…」
上手く誤魔化せただろうか…。
シンは、引きつりながら笑う湊をじっと見つめる。
「湊さんが可愛かったから…」
ボソリと呟いた。
「ん?」
「あの時の湊さんも…あんな表情の湊さんも…必死になって俺にしがみついてくる湊さんも…」
「わっぁぁあぁっっ!!それ以上言うなっ!!ばかっ!!」
シンの大胆な発言を立ち上がり慌てて制止した。
「熱っ!!」
急に動いた拍子に味噌汁が溢れ湊のシャツにかかった。
「大丈夫ですかっ!湊さんっ!!」
湊に駆け寄り布巾で溢れた味噌汁を拭く。
「脱いでくださいっ」
「へ…?」
「早くっ!火傷したら大変だからっ!」
急かすように湊のシャツを掴む。
「そんくらい自分でできるからっ!ねっ、シンちゃん大丈夫だから離しなさいねっ!!」
湊のシャツを掴み脱がそうとするシンの手を離れさせた。
「あっち行って着替えてくるからっ」
そう言って湊は足早に自室に戻った。
濡れたシャツを脱ごうとすると、肩や腰が痛む。
「ぃってぇ……」
つい数時間前までシンと一緒に居たベッドを遠い目で見つめた。
痛む身体が記憶を蘇えさせる。
顔が火がついたように一気に真っ赤に染まり、思わず上半身裸のままその場にしゃがみ込む。
「はぁ……なにやってんだ俺は……」
額に手をあてると、嫌悪感に苛まれた。
「全部…自分が蒔いた種じゃねぇか……」
シンは何一つ悪くないのに…あいつのせいにした…「バツだな…」口に出してクッと苦笑した。
「寒っ……」
身体を抱えブルッと震ると立ち上がり、棚からシャツを掴み取り出すと、突然ドアが開いた。
「湊さん大丈夫ですか?」
そう言いながらシンが入ってきた。
「ひぃ…」
変な声を出し湊は再びその場にしゃがみ込んだ。
「何やってるんですか?」
冷ややかなシンの声が頭上から聞こえた。
「ノックぐらいしろっ。大丈夫だって言ってんだろっ。あっち行けよっ」
持っているシャツで身体を隠しながらシンにあっちに行け。と手を振り促す。
「今更なに恥ずかしがってるんですか?アンタの裸なら画に描けるくらい見てますけど」
「っせぇな…そういう問題じゃねぇんだよっ!」
「なんなら描いてみせましょうか?」
シンは空中に人差し指をかざす。
「描くなっ!ばーかっ!!」
そう言うと、シンに背を向けシャツに袖を通そうと腕をあげる。
「ぃってぇ…」
上げた肩が痛たみ声が漏れる。
不意に後ろから抱きしめられる。
「湊さん………」
シンの耳元で囁く声ににドキッとする。
「な…に……?」
「寝てください…」
「えっ…」
見開いた目で背後にいるシンに顔を向ける。
「……するから」
湊の目が泳ぐ。
イヤイヤ…昨夜あんなにっ…
「待て…シン。これ以上は…」
身体が持たない…。
「マッサージ…するから寝てください」
「はっ………??」
「痛むんですよね?身体…」
湊のおかしな言動にシンはキョトンとしながら言った。
「あっ…マッサージ……ね」
勘違いしていた自分が恥ずかしい。
「湊さんが望むのなら、それ以外でも…」
意地悪く微笑むシンを睨む。
これだから思春期は…
年の差を感じてしまう。
「いいよ…」
「そう言うわけにはいきません…。だって…」
「だって…なんだよ?」
「俺にも責任の一端はあるんですから…」
責任の一端…ね。自覚はあるんだ…。そう思ったらなんだかシンが可愛く思えてきた。
「ありがとうな。シン。でも、大丈夫だから…」
シンの頭をポンッと撫でた。
その手をシンは掴むと
「やり過ぎた自負はあります。すみません…でも、湊さんも悪いです…」
「俺っ?!」
急な方向転換に湊は自分を指差す。
「湊さんが可愛い過ぎるのが悪いんですっ!あんな可愛い顔で見つめられたら…抑えたくても抑えられるわけないじゃないですかっ!!」
シンの言葉に目をパチパチさせる。
「うん…えっと……こっちとしては無自覚過ぎて謝りようがないんですけど…」
「無自覚なら尚更たちが悪いです!いつも言ってますよね?自分がどれだけ可愛いか自覚してくださいって!…もぅ……」
呆れながら照れるシンは少しだけ頬を赤らめる。
「シン…そう思ってんのお前だけだと思うぞ…」
湊も呆れ顔でシンを見る。
照れるシンは幼く感じられる。可愛らしくて、やはり10歳も下なんだと再認識させられる。
今思えば自分も思春期の頃は、こんな風だったんじゃないかと感じたらシンの全てが愛しくなった…。
「5分だけ…お願いできるか?」
ベッドに腰掛け、シンにマッサージをお願いした。
「もちろん。喜んで…」
シンは湊の後ろに立つとマッサージを始めた。
「シン…そろそろ時間…」
ベッド脇の時計を見ると既に10分が経過していた。
「もう少しだけ…」
そう言って湊に抱きついてきた。
「遅れるぞ…」
「いっその事今日は休みませんか…?まだ、湊さんから離れたくないです…」
抱きしめる手に力が入る。
そうだな…。そう、言ってしまいそうになる自分が嫌になる。
シンの手を掴み引き離す。
「甘えんなっばーかっ!」
その声は心なしか力が抜けていた。
俺だって…。
「はよ学校行けっ!」
一緒に居てぇよ…。
「ばーかっ…」
もっと…一緒に…。
溢れる感情は言葉とは裏腹にシンを抱きしめていた。
「シン…好きだよ……」
シンの首を引き寄せ口づけた……。
『本日は、店主の勝手な都合により急遽お休みさせていただきます』
おしまい。
【あとがき】
ハイペースな投稿ですみません…。
止まらない妄想笑
では、また…。
2025.2.21
月乃水萌