アメリカでは日本と違い21歳が成人となる。 (州によって異なる場合もある)
その時にちょっとした遊び心で、友達が大人になったお祝いとして有名な某下着ブランドの超セクシーな可愛い下着をくれた。しかしデザイン重視で隠すところも全く隠さないことから、今までずっとチェストの奥で眠っていた。まさかこんな形で日の目を見ることになるとは思いもしなかった。
彼の熱い視線が肌に突き刺さり、できるだけ体を隠そうと両腕で胸を覆い両足をこすり合わせた。
── やっぱり変だよね……。着けるんじゃなかった……どこか穴があれば入りたい……
なんとか体を隠そうと縮こまろうとすると、社長が突然私の両腕を掴んでそれを拒んだ。
「蒼……すごく綺麗だ……。君のこんな姿を見れるなんて……」
彼は再び私の体に覆いかぶさると、私の肌に指と唇を滑らせながら下着の紐をしゅるりと引っ張り、下着も全て取り除いてしまった。
彼の唇が……指が……私の体を這い回り敏感な部分を見つけては何度も執拗に愛撫する。体の芯まで痺れるような快感がジワリジワリと広がり、甘い声を抑えることができない。
「ああ……んっ……」
必死に快楽に耐えるものの、何度も追い詰められて体が彼の思うがままに反応してしまう。やがて彼は体を起こすと、ベッド脇に手を伸ばし素早く避妊具をつけた。
「なるべく優しくするけど最初は痛いと思う。ごめん」
そう申し訳なさそうに言うと、私の腰をぐっと抱き寄せゆっくりとしかし力強く中に入ってきた。
先ほどまでの快感が全て吹き飛んでしまうほどの圧迫感と痛みが私の体を突き抜ける。なんとか痛みを飛ばそうと喘いでいると、社長は慰めるように私の頭を優しく撫でた。
「やっぱり痛いよな」
見上げると、眉根を寄せ私を心配しながらも、何か切羽詰まったように必死に何かに耐えている。そんな苦しんでいる社長を見た事がないので、私も思わず心配になって彼に尋ねた。
「ごめんなさい、その……初めてで上手くできなくて……。桐生さんも痛い?」
痛みに耐えながら問うと彼はふっと笑い私の首筋にすりっと甘えるように顔を寄せた。
「痛くない。すごく気持ちいい」
彼の表情はよく見えないが、吐息は熱く心なしか少し震えている。
「やっと俺のものになった。ずっと蒼をこうして抱きたかった」
彼の体温が私を包み込み、滑らかな肌と重なり合って温かくて守られているようで安心する。
「ずっとっていつから……?」
「……そうだな。自分でもよくわからない。もしかするとポテトが死んだ時、君が泣いていた姿を見た時からかもしれない。なんて優しくて純粋な子なんだろうって、ずっと思ってた……」
── そんなに前から私の事を……?
社長から初めて明かされる気持ちに、胸がギューっと締め付けられる。ずっと私の心に届こうとしていたのかと思うと彼がとても愛おしくなる。するとはぁっと苦しそうな息を吐き出して社長は私を強く抱きしめた。
「ごめん、やっぱり動きたい」
私は両手を伸ばし彼の顔に触れた。
痛くてもなんでもいい。この人の為だったらなんでもしてあげたい。
急に彼と一つになれた事が嬉しくて……この瞬間がとても大切に思えて涙で目の前が霞む。
「いいですよ。その代わり優しく私を愛してください」
「もちろん」
社長は私の涙にキスすると、約束通り私をゆっくりと優しく愛していく。
痛みがあったのも最初だけで次第に恐ろしいほどの快感が身体中に広がっていく。
ベッドが軋み、私の甘い声と彼の荒い息遣いが寝室にこだます。気も狂いそうな程の快感に追い上げられた私はその波に逆らえず、細く甲高い啼き声をあげながら体を一気にしならせた。
「蒼……好きだよ……蒼……」
社長はその甘美な締め付けに耐えながら、私の名前を何度も囁く。
私の首筋に顔を埋めて一際大きな喘ぎ声をあげると、欲望の全てを解き放った。
何度も押し寄せる快感と幸福感に包まれて、私は乱れる呼吸をなんとか整えながら彼の柔らかい黒髪に触れた。好きな人とこうして愛し合う事がこんなに幸せで満ち足りた気持ちになるのかと感動する。
息を整えた社長は頭を持ち上げると私を優しく見つめた。その瞳は嵐の後の静けさのように澄んで落ち着いている。
彼は指を隙間なく絡めて恋人繋ぎにすると再び私にキスをした。唇が弧を描いていて、彼が嬉しそうに笑っているのがわかる。
再び私に新しい世界を見せてくれた彼に感謝しながら、自分の気持ちが伝わるよう、必死に彼にキスをした。
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