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前回からお読み下さい。
あれから、おじさんと過ごしてかれこれ2ヶ月が経った。
おじさんは相変わらずヘラヘラしててだらしないけど、一緒に居て楽しい。
でもやっぱり、おじさんにも仕事というものが有る。
ずっと一緒!と言う訳にはいかないのだ。
おじさんが仕事の時、僕はずっと寝て過ごす。
誰も居ない時に倒れたりしたら大変だから、なるべく動かないようにしていて。と、おじさんに言われたからだ。
でもやっぱり『するな』と言われるとしたくなるのが人間なんだよなぁ。
僕はいつの日か外に出ようと考えていた。
少し公園に遊びに行くだけだし、きっと大丈夫だよね。
第3章 悪いのは全部僕なのに…
久しぶりに外に出たなぁ!
おじさんが「外には警察が居るから出ては行けないよ」とか言って、2ヶ月間外に出てなかったんだよね。
空気が美味しい。
何処に出かけようか?
あ、そうだ、交番の前に確か公園があったはず。
警察には…まぁきっとバレないよね。
あれからどの位経っただろうか。
辺りはもう暗くなり始めていた。
僕「まだまだ夏だってのに、日が暮れるの早いなぁ。 」
「まぁ仕方ない、心配されないように早く帰ろ、」
来た道を適当にぶらぶら歩いていた。
そうしている内に、いつからか見慣れない景色が目に移ってきた。
僕「あれ、ここどこ!?」
非常事態だ。帰り道が分からなくなってしまった。
どうしよう!連絡手段なんてものはもちろんない。
僕「あ、交番が分かれば…!」
そう考えた僕は、さっきまで居た交番を目指し歩き始める。
…着いた。
周りが暗くなるだけで、こんなにも分からなくなるものなのか。
…帰ったらなんて言われるかな。
そんな事をぼんやりと考えながらもう目と鼻の先にある交番へ足を運ぶ
…待てよ?
交番の真ん前で、僕はとある重要な事に気がついた。
僕「交番に行ったら、おじさんが捕まっちゃう…!!」
そうだ。おじさんは分かりやすく言えば指名手配犯の様なもの。
僕が警察に保護された時、おじさんは捕まる。
どうして今まで気付かなかったんだろう
でも帰り道は分からない。
あれ、もしかしてコレ、詰んでるのでは…?
そう思うとなんだか悲しくなってきて。
気づいた時には僕の頬に、大粒の涙が流れていた。
僕「ぐすっ、ひぐっ」
僕「うぅぅ…」
「ぼ、僕~?どうしたのかなー?」
警察が僕の前に来た。
終わりだ。
何を言っても、多分この警察はおじさんを逮捕する。
あーあ、僕ってほんとにバカだよなぁ…
謝りたい。今すぐおじさんに。
なんかおじさんの顔が急に浮かび上がってきて、
僕は泣くことしか出来なかった。
僕「うわぁぁぁ」
警「僕、お家どこか言えるかなー?」
僕「…ぅぅぅ…ぐすっ」
なんかもう犬のおまわりさんみたいになってきてるな。
ごめん警察さん…
うわぁ、、「泣きたいのはこっちだよ」みたいな顔されてる。。
ほんとごめんって…
…深琴くん…?
聞きなれた声、あぁ、こんな時でも涙が引くほど安心してしまう。
僕「ごめん…おじさん。」
「僕…僕ッ…」
お「…ごめん…深琴くん…俺が…俺、守ってやれなかったな」
この時の包み込んでくれるような声で、全てがわかった。
(やってみたかった)