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近所の公園
何を思ったのか、午前2時。外に出るきっかけみたいなものを貰った私はそのままはいているスリッパで外へ出てみた。最初は庭先だけでいいか。と思ったのだけれど、なぜか足の向きにされるがままに取り合えず道路に出て、本当に隣にある公園を目指すことに。
距離で言えば徒歩十数歩。家から数秒の場所。
一応、住宅街。深夜。周りは何もなく静かになっているから、足音すらも立てないように歩いていくことに。
公園に辿り着き、そのままじっと目線を下すと、昨晩の雨のせいなのか、それともその前からなのか。大量の雑草が生えていた。
しかし、私はある意味ラッキーだったのかもしれない。
それがシロツメクサであるということ気が付けるほどに自分の中に知識があるということ。
「確かに、これ以外の雑草はあんまり生えてない」
とか考えてみて、更にそこをじっと見続けることにした。
エネルギーを感じるか。それはないだろう。と自分で勝手に思っていたのだけれど、このシロツメクサの生えている状態を見た時、一瞬で、ああ、ここはエネルギーが高そうだ。なるほど、そういうことか。
と体と目が感じることになる。
シロツメクサは大豆と同じ実はマメ科。なので根っこに根粒菌を持っている。だから空気中の窒素を土に固定するわけで。結果としてそれがいわゆる肥料になるのだけれど。
そういうことは、まあ図鑑を見ればわかると思うのだけれど、私が一番びっくりしたのが、何となく自分で書いて来た物語のワンシーンのような風景だったから。
それで、この公園。私も子供の時に遊びに来たことが有る。
子供の時は今の場所から少しだけ別の場所に住んでいたから、ここまで歩いてきたのだけれど、その時は地面が見えていた。子供たちが遊ぶから、こういうのが生える隙間時間がなかったのだろう。
周辺の家は確かに子供が成人をして、その人たちがそこで過ごした後、大抵の場合はどこかへ行ってしまって、ここら辺近所にはあんまり子供が居ないのかもしれない。
私も部屋に居て子供の声が公園からした時なんか、数回くらいしか聞いたことが無いわけで。
遊具も大分他の物になってしまった。
人があまり来なくなり、隙間時間が増え、その結果、土地のエネルギーが増加することになった。
「彼らは何か考えているのだろうか」
腕を組んでしばらく佇む。多々積む時間の中で私も考えてみたのだけれど、あんまりいい言葉が浮かばない。
そんな散歩だった。
コメント
1件
うわあああ、すごく好きな世界観だ😭💕 深夜の公園、スリッパでふらっと出ちゃう衝動、すごくわかる気がする〜!! シロツメクサが生えてるだけで“エネルギー高い”って察知するところ、主人公の感性が繊細で素敵すぎる…✨ 根粒菌の話とか科学的な知識が自然に入ってくるのもリアルで、そこから子供時代の公園の景色がよみがえる構成がエモすぎて泣ける🥺 最後の「彼らは何か考えているのだろうか」、この一行がめっちゃ効いてる…!何も起きないのに心に残る静かな傑作だよ、このエピソード…!🌸