nmmn,崩壊有,口調迷子。
ご本人様には関係ないです。
とある日、俺はレンタル彼氏を見ていた。
と言うのも、俺は所謂ゲイってやつで、女性よりも男性に好意を抱いてしまう。
【へぇー、こんな感じなんだ。】
レンタル彼氏というのはあまり良い印象を持たないが、やはり好みの顔があったりするものだ。
【……かわい。】
顔写真が着いたプロフィールはやはり金額もそこそこする。だが、俺はこの子に一目惚れしてしまったのだ。思い立ったらすぐ行動。その精神で俺はその子に申し込んだ。
某日。
ようやくその子との約束の日になった。
俺は楽しみな反面少し不安も持ちながら待ち合わせ場所に居た。互いに目印になるものを付けて集合という形になったのでその目印のものを探す。
【襟足が赤色って言ってたよな……?】
その子は襟足を赤色に染めているらしく、こちら側としてもとても分かりやすかった。
辺りを見回しているとひとつの人集りが目に入った。
【……あれ?】
そこの中心に立っていた人物の襟足が赤いのだ。
彼ではないか?と思ったや否や俺は声を上げていた。
【すみません、その子、俺のなんで。】
周りに立っていた人は皆女性だった。
俺はその場を見てあ、やってしまったと後悔するも、もう遅いか、なんて1つ息を吐いた。
『あ、ありがとうございます。』
【えっ、あ、いや、、】
襟足の赤い男性はふにゃりと破顔させては俺に感謝を述べた。
『……あ、そのチンチラのキーホルダー、』
【あ、そうです、俺です…】
『……、』
やはりレンタル彼氏なのに男が来るのは珍しいのだろう。彼は言葉を詰まらせた。
『すっげぇ嬉しいです、』
【…え?】
『俺、あんまり女性に魅力を感じないんですよ、』
【…え、?え?】
『男性の方が落ち着くって言うか、』
彼は頬を掻きながら苦笑する。
『変ですよね、すみません。』
【いや、俺はゲイでこのサービスを利用してるんで、全然。】
『……、俺もゲイなんですよ、!』
【え、じゃあなんでレンタル彼氏なんて…】
『スカウトが来て、、、』
【あー、それで断れず、?】
『はい、、、家もお金に困ってましたし、』
【そうなんだ、レンタル彼氏って稼げる?】
『はい、!お陰様でそこそこの順位にはいます!』
【何位とかって聞いていいの?】
『あー、年間では1位です!』
【いっ、1位!?】
『はい!!』
【そりゃあ高いな……】
『そうっすよねぇ、俺も下げて欲しいとは言ってるんすけど…』
【聞いて貰えず……か、】
『はい……、』
【なるほどね、、、】
お互い深く息を吐く。
【立ち話もなんだし、カフェ行こっか、】
『はい!』
そこから俺達はカフェに入り互いの自己紹介から始めた。
【俺の名前はuszw。好きなように呼んでよ。】
『ならusーで!!』
【usー……】
馴れ馴れしくは感じるがあまり嫌な気は無かった。
『俺はkyって言います!好きなように呼んでください!』
【ならkyで。】
『はい!』
【元気な子だね。】
『元気じゃないと御相手様を悲しませるので、!』
【あはは、良い子だな。】
『えへへ、ありがとうございます!』
kyがふにゃりと笑う姿がどうも愛おしい。
たったの2時間でのサービス。満喫させたいな。
『何処か、行きたいところありますか?』
【遊園地とかどう?】
『お!行ってみたいです!』
【…敬語、辞めない?】
『えっ?』
【仮にも今はカップルなんだからさ。】
『…分かった!』
【よし、じゃあ行こっか、】
俺は自然と彼の手を取り歩き始めた。
『俺がレンタル彼氏なのに…なんかリードされてね……?』
【はは、仕方ないよ。君は俺の彼女だ。】
『新手のナンパですかー?』
なんて言えばムスッと頬を膨らす。
【ナンパだったらもっとアプローチするよ。】
『うげ、人誑しーー!』
ぶーぶー、と口をとがらす彼の姿を見てはふは、と吹き出さずには居られなかった。
【さ、着いたよ。】
『おー!此処は初めて来た所だー!』
【そりゃあより一層楽しんでもらわないと。】
『何があるんだろー!!』
kyは目を輝かせたまま園内マップを見る。
【いいのあった?】
『ジェットコースター!!』
【うん、いいよ。乗ろう。 】
『やったー!!!』
そこから俺達はジェットコースターに並び、乗車への流れに入った。
『えっ、俺たち運いいかも、』
【おー、1番前だね。】
『うおー!初めてだわこんなの!!!』
【…元気だなぁ、笑】
『…元気じゃないの、?』
【いや、kyの元気さで元気だよ?】
『……そういう言葉嬉しいかも、』
耳が紅く染まったのを見ればusは胸のどこかで疼きを感じた。
そこからus達は様々なアトラクションに乗り、互いに疲れ果てた表情でベンチに腰をかけた。
『はぁー!疲れたぁ…、』
【疲れたねぇ……、この後どうする?】
『この後って言うか、そろそろ時間なんで、!』
【……ねぇ、延長料とかあったら払うから延長させてよ。】
『あー、そういうのはしてなくて……何せ次もまだ予約あって、』
【連絡先は?】
『受け取れないんだよね、』
【……】
usはしばらく自身の中で葛藤した。
この想いを伝えるか否か。
…自分以外と仲良くして欲しくない。
話して欲しくない。
俺だけのモノに……
usの中にゆがんだ愛の形が生まれ始めていた。
【…ky。】
『んー?』
【俺、kyが好き。】
『……えっ、?』
【kyが他の子と仲良くして欲しくないし話して欲しくもない。俺の恋人になって欲しい。】
『あ…え……』
【ねぇ、次の予約もあるんでしょ?早めに返事してよ。】
気付けばusはkyを壁に詰め寄っていた。
『待っ……て…』
【kyの事大好き♡】
『……、usー…』
【なぁに?】
『…困るよ……やめて…』
【……そ。ごめんね。】
『…そんなことされたら』
【……いいよ、無理しなくて。】
『俺もusーへの好意が歪んじゃう…♡』
【……は、?】
『usーの事束縛しちゃうよ。辞めてよ。それ以上は俺…可笑しくなっちゃう、♡』
【…あは、そういうの大好き。】
その後kyはレンタル彼氏を辞め、完全に「俺の」になった。
後ほど聞いてみるとkyも会った時から助けてくれたと言うのもあり一目惚れをしていたのだと言う。
そこから俺はkyに印として項に歯跡を付けてやった。
kyも嬉しそうに項を擦り、受け入れてくれた様だった。
【ちゃんと俺の事好き?】
『だぁいすき。』
【じゃあ示して?】
『んー、』
少し考えた後kyは俺を強く抱き締め唇を重ねてきた。
返してやればkyは求めるように力を入れた。
その姿が可愛くて俺は定期的に愛を確認するようにしている。
「 愛さえあれば合法 」だよね?
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