💧🌙side[些細な事]
年が明けてすぐ、大学受験を控えている先輩2人…〝雨栗さん〟と〝こめしょー〟は、ラストスパートに入っていた。
勿論、勉強に専念してもらうために、今までのように毎日会って集まる…なんてことはしていない。
2人の目の前にある扉の先。どんな景色が広がっているのか。どんな道が続いているのか。
扉の目の前にただ立ち止まっているだけではわからない。けれど、その扉を開けるために、その扉に向かうために、一生懸命目の前の道を駆ける先輩方が眩しいくらいかっこいい。
🤡『ルザピ!今週の土曜日空いてる?』
遊びのお誘いだろうか…。でも邪魔になっちゃうよな、。
気を遣ってくれているだけだろう。そう思って断りの連絡を入れる。
💧🌙『ごめんなさい…っ💦先約が入ってて…、。』
すぐに〝既読〟の文字がつき、
🤡『そっか、!また次の機会に‼︎』
と、明るめの返事が入ってきた。
その後に少し後悔をする。
💧🌙「遊びたいから予定空けてたのにな…、」
素直に〝遊びたい‼︎〟と言えればいいものの、受験生の先輩にそんなことは言えず心の奥底にそっとしまっておく。
🤡side[小事]
握っていたシャーペンを置き、一息吐く。
🤡「断られちゃったか…ぁ、」
一緒に遊びたかったけど…。
先約があるなら仕方ない…、と。そう自分に言い聞かせ割り切ることにした。
まだ声をかけていなかったこめしょーでも誘おっかな。
電源を落としていたスマホに手をかける。
🤡「やっぱやめとこ…、。」
こめしょーだって受験生だ。この時期になると、休憩がてら…とは言っても、流石に迷惑だろう。
改めてシャーペンを握り直す。
閉じてしまった参考書を開き直し、問題文を読み始める。
でもどこか集中できず、直ぐにペンを置いてしまった。
…今日はもうやめておこう。
気が乗らないのにやったって意味がない。
コーヒーを飲もうと、キッチンへ向かう。
ちょっと早めのバレンタインでもらったクッキー…、。
ルザピが作ってくれたんだよね。
こめしょーがくれたのコーヒーと、ルザピの手作りクッキー。
個包装になっているものを開けると、
〝ファイト!〟
の文字。
一口食べると、程よい甘さが口の中に広がった。
思わず一言、
🤡「うま…、」
と、声に出てしまう。
部屋に自分しかいないとわかっていながらも、無意識に口を押さえていた。
…来週、やっぱり誘おっかな。
大好きな友達には、あまりにも早く会いたくなるものだな。
コメント
2件
はぁぁあっ!!!✨✨ これ以上この作品にコメントできなくなるのが辛すぎる…(´・ ・`) 神……うん神😇 めぇぇっちゃ続き楽しみにしてます!!✨✨