テラーノベル
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ーーーセイトside
「ん…」
重たい瞼をゆっくりと持ち上げる
ぼやけた視界が少しずつ鮮明になっていく
ぼんやりとした意識のまま
腕の中へ視線を落とす
ナオヤ「…すぅ..」
セイト「…..は?」
え、なんで?なんでナオがおんねん。
しかも、この体制…。
目が覚めると俺は、ナオを抱きしめるような
体制のまま眠っていたことに気づいた
腕の中のナオはすやすやと寝息を立てて
安心したように眠っている
長いまつ毛に前髪がかかっているのを
指で退かすと
息を飲むような綺麗な寝顔が見える
″ゴクッ″
思わず喉がなる
眠っているナオの唇を親指で
スーっとなぞる
ナオヤ「…んっ..。」
くすぐったかったのか
ナオが声を漏らす
″ズキッ″
まただ。心臓がギュッと掴まれたように
苦しくなる
ナオの背中に手を回し
触れた指先をゆっくり動かす
ナオヤ「んんっ..ぅ..ん..」
眠ったまま身を捩るナオ
セイト「…。」
はあ..。かわいすぎ..。
心の中でそう呟きながら
再び″ギュッ″とナオを抱きしめる
ナオヤ「..ん..セイちゃん..?」
抱きしめる力が強すぎたのか
ナオが目を覚ました
ナオヤ「あっ、、ナオ寝てもうたっ!薬買いに行かなあかんねんのに…」
困った顔で眉を下げ
慌てて起き上がるナオヤ
ナオヤ「セイちゃん、ちょっと待っててやっ!」
そう言って部屋を飛び出して行った
何事も無かったかのように
振舞っていたナオを見送り
セイト「..意識してるのは..俺だけなんかな..」
そう小さく呟いた
ーーーナオヤside
💬セイト母「ナオちゃんごめんねー..ちょっと仕事でトラブってて今日帰れそうにないのよ。もし良かったら泊まってってくれないかな、、?」
慌てて薬を買いに出てきた帰り道
セイトママからの連絡がはいる。
💬ナオヤ「大丈夫やでっ!ナオ、責任もってセイちゃんの面倒見とくなー?セイトママも仕事頑張ってやっ♡」
そう返事をし、家に帰る
セイトのママは、仕事で家に帰れ無いことが
多々あり、小さい頃からセイちゃんは
ナオの家に泊まりに来ることが多かった。
ナオヤ「セイちゃんちに泊まるの、久々やなーっ」
そんなことを呟きながら
部屋へと入った
セイト「おー、ナオちゃん。薬買うてきてくれたん?ありがとなー。」
初めの頃よりは顔色も良くなったセイトが
ベッドに座ってこちらを見ていた
ナオヤ「もうっセイちゃんっ!寝てへんとあかんやろー!薬買ってきたで飲みやー?」
そう言って袋の中から飲み物を取り出す
セイト「飲み物も買うてきてくれたん?重かったやろ、ごめんなあ..」
普段からおっとりとした喋り方を
するセイトだが、今日は熱のせいか
より一層ポワポワとしている
ナオヤ「..ふふっ。」
思わず笑いがこぼれる
セイト「何わろてんねん笑」
少し元気になったセイトがナオに笑いかける
″ドキッ″
最悪だ。
ニコニコと笑うセイトを見ていると
ふと、昨日のキスを思い出してしまった。
ナオヤ「あ..えっと。ナオ、リビングにご飯とか置いてくるなっ、、? 」
焦りを隠して、ビニール袋をつかんで
立ち上がる
セイト「あ、俺が置いてくるで、、」
そう言ってセイトはナオの腕を掴んだ
″グイッ″
思ったより強い力で引かれた。
ナオヤ「きゃっ!」
バランスを崩した体が前へ傾く
その瞬間。
セイト「うわっ!」
″ドサッ″
2人揃って体制を崩した
ナオヤ「いたた…」
恐る恐る目を開ける。
すると目の前には、セイトの顔。
逃げ場を塞ぐように両手が床についている
ナオヤ「…。」
セイト「…。」
お互い固まったまま
吐息がかかりそうな距離に、
なおの心臓がドクンと跳ねた。
ーーーセイトside
薬を買って帰ってきた後、
俺の親に頼まれて泊まることになったと
能天気に話すナオ
つい、嬉しくてテンションが上がり
ナオがリビングに行こうとするのを
阻止しようと手を伸ばしてしまい
気づけば俺は、ナオに跨って
床ドン状態に なっていた。
近い、近すぎる..。
なおの睫毛ってこんなに長かったっけ?
そんなことを思っていると
ふと、昨日のキスを思い出してしまい
慌てて視線を逸らす
セイト「ご..ごめんっ」
そう言って離れようとすると
″ギュッ″
ナオが俺の腕を掴んだ
セイト「え…?」
ナオヤ「…あっ。」
掴まれた腕から目が離せない。
セイト「…なんで離したくないん?」
そう言うと、ナオは顔を真っ赤にして
ナオヤ「知らんっ…!」
そう言って慌ててリビングへと降りていった
″ピロンッ″
机の上に置かれたナオの携帯が光る
💬エイキ「ナオちゃん大丈夫?」
エイキからのメッセージが目に入る
セイト「…」
今回ばかりは仕方がない。
情けないけど俺がエイキに
ナオちゃんを任せてしまってん。
今朝の自分を恨みつつ、メッセージを
見て見ぬふりをしていると
″ピロンッ″
再度スマホが光った
…。
どうしても気になってしまい
再びスマホに視線を落とす。
💬エイキ「俺とのデートは、いつにする?」
セイト「…は?」
デート?どういうことやねん。
ムシャクシャした気持ちでいると
ナオヤ「お待たせーっ!」
そう言いながらナオが戻ってきた。
ナオヤ「あれ、セイちゃんどないしたん?」
状況がわかっていないナオは
キョトンとした顔で俺の顔を見つめる
セイト「..するん?」
ナオヤ「んっ?なんてー?」
上手く言葉が出てこない。
セイト「..やからっ..エイキと..。デート、するんか?」
情けない声。
やっぱりエイキなんかにナオを
任せた俺が馬鹿やってんな。
色々な考えが頭に浮かぶ
ナオヤ「…行かへんよ。」
セイト「え..?」
ナオヤ「エイキくんとデートなんて行かへんよ?その代わりセイちゃん、今日ナオいーっぱい看病したんやから元気になったらデートっ!連れてってやー?♡」
そう言いながらニヤニヤと笑うナオ
ナオのデートという言葉に深い意味がないの
わかってる。
それでも俺と行きたいと思ってくれている事に
自然と口角が上がってしまう
セイト「..ええで。ナオちゃんが行きたがってた水族館、、連れてったるよ。」
浮かれた気持ちを精一杯隠して伝える
ナオヤ「ほんまにっ!?ぜーーったいやでっ!約束ねっ♡」
嬉しそうにそう言い残し
ナオは再びリビングへと降りていった。
コメント
1件
第15話、めっちゃ良かったです…!朝のベッドシーンからもうドキドキが止まらなくて、セイトがナオの寝顔に見惚れてるシーン、親指で唇なぞるところとか「かわいすぎ…」って心の中で呟くところ、完全に恋する男の顔してて最高でした。でも「意識してるのは俺だけなんかな」って切なくなるセイトと、キス思い出して焦るナオのすれ違い感がたまらない…。最後のデートの約束、水族館ってところがまた青春すぎてニヤニヤが止まりませんでした!湊さん、続きが気になりすぎます🔥