テラーノベル
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黄赤
あーる なし
ある日のレコーディング。
最後まで残ったのは、黄と赤けだった。
黄「お疲れさま。」
スタッフさんが帰っていって、部屋には静かな空気だけが残る。
赤「ふぅー!」
赤がソファに倒れ込む。
赤「疲れたぁ〜!」
黄「今日頑張ってたね。」
黄が笑いながらペットボトルを差し出した。
赤「ありがと!」
少しの沈黙。
でも、不思議と気まずくない。
むしろ、この静かな時間が心地いい。
赤は天井を見ながら、小さく笑った。
赤「ねぇ、黄ちゃん。」
黄「ん?」
赤「10年前の俺たちさ。」
黄「うん。」
赤「こんな未来、想像してたかな。」
黄は少し考えてから笑う。
黄「……してなかった。」
赤「だよね。」
黄「でも。」
黄は続けた。
黄「一つだけ想像してたことはある!」
赤「え?」
黄「赤とは、きっとずっと隣にいるんだろうなって。」
その一言で、部屋が少しだけ静かになる。
赤は照れ笑いしながら、
赤「……そういうの急に言うじゃん。」
と肩を軽くぶつける。
黄も笑う。
黄「本当のことだから。」
また少し沈黙。
窓の外では夕日が少しずつ沈んでいく。
赤はその景色を見ながら、小さな声で言った。
赤「俺ね。」
黄「うん。」
赤「黄ちゃんがいて、本当に良かった。」
その言葉は、飾っているわけでも、特別な演出でもない。
10年間、一緒に歩いてきたからこそ出てきた、まっすぐな言葉だった。
黄は少しだけ目を細めて笑う。
黄「……僕も。」
それだけ。
長い説明も、大げさな約束もいらない。
その二文字だけで十分だった。
二人は立ち上がる。
黄「帰ろっか。」
赤「うん!」
スタジオのドアを開けると、いつものように自然と歩幅が揃う。
どちらが合わせたわけでもない。
10年という時間の中で、気づけば同じ速さで歩けるようになっていたから。
そして二人は今日もまた、隣で笑いながら帰っていく。
赤「また明日ね!!」
黄「うん。また明日。」
その”また明日”が、これから先も何度も続いていくような、そんな優しい夕暮れだった。
るりぬ語りたーい
コメント
1件
うわあ……第3話、めちゃくちゃ良かった……。 10年積み重ねてきた“隣にいる”って当たり前じゃないし、それを「本当のことだから」ってさらっと言える黄ちゃん、強すぎるよ。赤の「黄ちゃんがいて本当に良かった」も飾ってなくて、じんわりきた。 夕暮れのスタジオ、帰り道の歩幅が合う。その“当たり前”の優しさがすごく刺さる話だった……!
玲💚🍀 .🌳🩵
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