〜とある日の夏〜
やべー今日もミスって、間違えてわたあめをミカン様に出してしてしまった。まぁ、本人は新食感じゃとか言ってたし、問題ない…だろ。
最近…っていうか、昔っからミスすること多いよな〜困った困った。
ミカン「エミル〜!」
エミル「どうされたんでしょうか!?」
ミカン「今夜、庭に来い!ハッピーでカラフルな事をする、ぞ!」
ハッピー、カラフル…?一体何をする気なんだ。
ミカン「来いよ〜〜〜っ」
エミル「は、はい!!」
そして、日が落ちてきた頃、僕は庭へ行った。
エミル「師匠ー。来まし、、た、、よ。ん?何だ何だ?」
アミリア「おや、これは。エミル君。君もミカン様にお呼ばれされたのかな?」
エミル「そうなんだよ。なんか…ハッピーでカラフルな…とか何とか」
アミリア「あぁ、俺もそう言われたよ。どうやらここで花火をするみたいなんだ。花火は、線香花火しかないけどね…」
エミル「線香花火って…あのパチパチ?」
アミリア「うん、そうだよ」
ミカン「おぉ〜!エミルよ、よく来てくれた!」
エミル「ハッピーでカラフルって花火のことなんですか」
ミカン「うむ、ハッピーで〜カラフルじゃろ?綺麗じゃろ!それに、誰かとする方が楽しいからのう!」
エミル「それもそうですね!」
ディサイア「おや、君達もか」
突然後ろから声が聞こえて来た。
エミル「ディ、ディサイア様も!」
ジョセフ「僕もだよ〜」
まさか、2人も呼んでいたとは…。少人数かと思ってたけど…。
ミカン「良かった良かった。来てくれたんじゃな!」
そして、続々と庭から出てきた。
ソフィア「すみません〜!遅れましたかね…」
ミカン「ソフィア〜!今は遅刻なんて関係ないからな!」
ソフィア「良かったです。…あっ、エミル君!」
エミル「ソフィアさんもなんだね」
ソフィア「そうだよ。……一応聞くんですけど……カヤト様…居ないんですね」
ミカン「誘ったんじゃが興味がないとそっぽ向かれてしもうたぞ」
ジョセフ「誘っても…ねぇ〜(汗)」
ディサイア「雰囲気を破壊しかねない。虫唾が走って仕方ない。…それに、居ても居なくとも変わらず進行していけるだろう?」
ソフィア「な、なるほどですね…」
エミル「なぁなぁ、そういえば、ディサイア様とカヤト様って…あまり仲良いイメージないんだよな」
聞こえないようにコソコソで話す。
ソフィア「あ〜確かに」
エミル「そう言えばさ、前に…」
ディサイア「足をテーブルに置いてはいけないと前にも言ったはずだが、しかもそれはマナーの基礎だ。そんなことも出来ないなんて」
カヤト「うっせーな、カス。カンケーねーだろ」
ディサイア「いいや、関係はある。何より見ていて不快だ。エミル、追い出してくれ」
エミル「あぁ〜は、はい!!!」
するとカヤト様に声をかけようとした時、自主的に言ってきた。
カヤト「分ーったよ、出ていってやるよこんなとこ。後、体歳きてんじゃねーのか?ほうれい線出てんぞーwババアがw。化粧薄いし、すっぴんと大差ねぇんじゃねーの?っっwじゃ〜な〜〜」
ディサイア「ほ、ほうれい…」
ガチャン!!
カヤト様は言いたい事を言って勢いよくドアを閉めた。隣で聞いてた僕も流石にビビり散らかしたぜ……
ディサイア「ほ、ほうれい…」
エミル「ディサイア様!!食器片付けますね!片付けます〜っへへっ」
俺は誤魔化すように目の前の食器を慌てて片付けた。
ディサイア「あ、あぁ。感謝する。ありがとう」
エミル「いえいえ〜このぐらい大丈夫ですよ〜」
エミル「っていう事があって〜」
ソフィア「やばいね、それ」
ジョセフ「ふーんなるほど」
エミル「ジョセフ様!?」
ジョセフ「ごめんね、聞いちゃって、少し混ぜてもらえないかな?僕からもあってさ、血賛四でエアコンの会議してた時なんだけど…」
ガチャッ
カヤト「……」
ミカン「来るのかのぅ…。お!カヤトではないか!こうやって面と向かって対談することはないからのう!」
ディサイア「っ……来たのか」
ジョセフ「おぉ、良かった。それじゃあ、この館にエアコンを設置するように業者さんに頼もうかと思ってるんだけど、どうかな」
ミカン「エアコン、あの涼しいやつじゃろ、良いではないか、子分も暑苦しくて作業できんじゃろ」
ディサイア「私もそれに賛成だ。何より、眷属達が心配なんだ」
ジョセフ「なるほどね。カヤト君はどうかな?」
カヤト「良いんじゃね、早く帰っていい?上の奴らがジジイとババアしか居ないとかまじで老人ホームだな、ここ」
僕らはお互い困った顔をしていた。
カヤト「じゃーな老害共〜」
ガチャッ
ディサイア「はぁ、相変わらず疲れるな、あの子は」
ジョセフ「ま、まぁまぁ、意見は聞けたんだし、業者さんにお願いしてみるよ」
ミカン「あの反抗期ボーイはーそのうち良くなるじゃろ、待ってやれ…」
ディサイア「抹殺計画でも検討してみるかな」
ミカン「物騒じゃぞ!よしてくれ!」
ジョセフ「そうだよ!あくまで家族なんだからさ!」
ディサイア「ずっとあのままだ。きっと過程環境が劣悪でどこかで捻くれたんだろう」
ジョセフ「と、取り敢えず解散!」
エミル「相変わらず酷いですね。皆さん魅力的なのに」
ソフィア「そういう人なんで許してあげてくださいとはとても言い難い反発精神…」
ジョセフ「ここ来た時からずっと反発的なんだよね、彼。変わってくれると良いけど。じゃ、僕は向こうの方で僕の随伴者ちゃん達と線香花火しに行くね、お二人も楽しんで〜では」
エミル「ジョセフ様からすげー話聞いたなー」
ソフィア「うん……」
エミル「そろそろ線香花火しよっか。はい、どうぞー」
ソフィア「ありがとう!」
僕達は線香花火に火をつけた。パチパチと火花が飛び散る。横にいるソフィアさんは火花にビビってるのか、わたわたしている。
ソフィア「わわわっ!?服に着火したりしない???」
エミル「あははっ!ソ、ソフィアさんおもしろっ。大丈夫、近づけたりしない限り平気だって!」
ソフィア「なら良かった…これって…どっちから先に落としたら負けなんだよね?」
エミル「あーそうだね。そういえばそんなやつあったなー。って、あ、落としちゃった。流石、ソフィアさん」
ソフィア「えぇ、なんか、勝っちゃった…。あ、私も落としちゃった」
そして、周りを照らしてくれた火花が無くなり再び暗くなった。
エミル「線香花火…」
ソフィア「…君!ん?エミル君?」
エミル「あっ、ごめん。ぼーっとしちゃってて」
ソフィア「大丈夫。何か考え事?」
エミル「いやー線香花火一緒にやってて、昔のこと思い出しちゃって…」
ソフィア「昔?」
エミル「うん、その子のこと好きだったんだけど…その…告白する前に引っ越しちゃってさ。引っ越す前日の夏に2人で線香花火して…」
ソフィア「また会えると良いね」
エミル「うん。あってもう一度会話してみたいな」
と僕は夜空を見上げる。
エミル「星、綺麗!」
ソフィア「確かに!」
エミル「夏の大三角形あるかな〜」
ソフィア「まだ7月だからないよ、8月に見れるらしいよ」
エミル「詳しいな」
ソフィア「前調べたことあるんだ」
エミル「星とか興味あんの?」
ソフィア「うん、でもちょっとだけだけどね」
エミル「博士になれんじゃね」
ソフィア「そ、そんな〜」
月光に照らされた教会にて、
柚未「逃げて来ちゃったねーカヤト」
カヤト「うるせぇんだよな。部屋からも聞こえてきて、飛び火して全身燃えれば良いのに」
柚未「やだ〜物騒ね♪でもそっちの方が面白いかも〜」
カヤト「花火のどこが面白いんだ?」
柚未「あの光ってるのが良いんじゃない?」
カヤト「くだんねーな」
柚未「愚の骨頂ってね」
カヤト「はぁ、てか何でお前も来てんだよ。来んなってさっきから言ってんだろ?なぁ」
柚未「んも〜うそんなこと言わないでよっ、昔みたいにぽつーんと1人寂しくしてるから来てあげたんだよ?」
カヤト「別に1人寂しくねぇし。昔の話はやめろ」
柚未「写真は?家族は?ペンダントはどうしたの?」
カヤト「だからっ、やめろって言ってんだろ!聞こえねーのかッ!」
柚未「ちょちょっw別に聞いただけじゃん、そうかっかしないでよ!」
カヤト「チッ、クソが」
どいつもこいつもレベルが低い奴ばっかで呆れる。
カヤト「はぁ」
柚未「ちょっとぉ〜どこ行くのー。……って、行っちゃった。はぁつまんないな〜」
そういや、さっきのとこって教会……。はぁ最悪だ、
忘れたいのに。
続く
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