あの花が咲く丘で君とまた出会えたら
「あの花が咲く丘で君とまた出会えたら」は、汐見夏衛さんの小説を映画化した作品です。主人公の百合は、現代から1945年の日本にタイムスリップし、そこで出会った特攻隊員の彰と運命的な恋に落ちます。
サイレン音
溶けそうに暑い夏だった。悪魔のような世界で、私は初めての恋をした
セミの音
担任:本当にいいのか?加納。本気でやりたい仕事があるなら尊重する。でもな、お前の成績なら進学すれば可能性はもっと広がる
担任:家の、事情か?
それなら奨学金っていう方法もある。
教室のドアがノックされる
担任:はい。どうぞ
ドアが開く
百合の母:すいません。加納です。
担任:ああ!どうぞどうぞ
百合の母:すいません、仕事が終わらなくて、
担任:大丈夫ですよ。今始めた所ですから
百合の母:ああ、本当すいませんね。
百合の方に顔を向ける
百合の母:ごめんね、?
担任:今、話していたんですが、本人の希望は就職なんですが、百合さんの成績だったら進学した方が…
百合:魚臭い
百合の母:えっ?
百合:魚臭い。
百合の母:すいません、さっきまで魚を下ろしてたもんで、私スーパーで働いてまして、
臭いますかね、?
担任:ああ!いや、全く
百合が勢いよく席から立ち上がる
百合:気分悪いんで帰ります。後は母と話してください。
担任:加納。おい加納!
ドアを開け、出ていく
かんな:百合?
百合は教室に戻ってくる
いじめっ子:あっ来た笑
お母さんに会えた? 素敵な香りしてたけど笑
百合は勢いよくカバンを机に叩く
いじめっ子:こわ〜笑
自転車で帰っている途中、LINEが来る
かんな
ヤマダになんか言われた?大丈夫?
子供が水鉄砲で遊んでいる。その子供達は立ち入り禁止の所に走っていく
百合は自分の家に着き、リュックを投げて
ソファーに寝ころぶ
外は雨が降っていた。百合は洗濯物を取り入れた
その後、テレビで特攻隊を見た
百合:自爆じゃん。
家のドアが開く
百合の母:ただいま〜!電気付けなよー
百合の母:あっありがとう!取り込んでくれたんだ。良かった…
今日はごめんね。先生褒めてたよ〜
お母さんさ、ちょっとお金貯めてたんだ。
東京…は無理だけど、地元の大学なら、なんとかなるよ!
お母さんまだまだ若いし!体力だってa…
百合:行かないから。
百合の母:え?
百合:大学行かない。働くから
百合の母:お父さんが亡くなった時、お母さん誓ったの。百合を大学まで行かせるって。
百合の母はソファーに近付く
百合の母:お父さんね、「百合は俺に似て頭が良いから楽しみだ」ってよく言ってた笑
百合の母:お父さんはね、
百合:お父さんはね、溺れてる子供を助けるために川に飛び込んで命掛けて助けたんだよ。立派だね〜。偉いね〜。
百合は母に顔を向ける
百合:で?自分の子供はどうしたの?自分の奥さんは?愛する妻は、今じゃ魚の匂いプンプンさせて、毎日毎日魚まみれになって、コンビニで深夜まで働いて、それでも何故かこんな貧乏で、服も買えないどころか…
百合はソファーに置いてあった靴下を投げる
百合:普通こんなんなるまで使う、?こんなんで大学、?
……
百合:これ全部さぁ……お父さんのせいじゃん!
家族をこんな目に合わしておいて死んでる場合、?
百合は鼻で笑う
百合:英雄気取りかよ、笑
百合:父親失格じゃん!!
百合の母はその言葉を聞き、百合の頬を叩く
百合はそれに対し、すぐに家を出た
百合:はぁ…いくら他人を救えても自分が死んだら意味ないよ。
後ろからはトラックが来ており、水溜まりが百合にかかった
当たりを見回したら、近くに立ち入り禁止の所を見つけた
百合は入っていった
スマホで電気付け、辺りを見た。
中は物置みたい。
百合はタオルで体を拭き、そのまま寝てしまった
百合は目を開け、外へ出た。
そこは、
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