TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

しばらくトレーラーに揺られていると、例の強奪犯のトレーラーが見えてきた。

『よしガングル。奴らに追いついたら僕が飛び乗って、中に入り込んで撃ちまくる!誰だか分からなくなるまでね』

『やっちゃいけないようなことのような気がするけど……』

『やっちゃいけないのは君の口ごたえだ。運転してろよ!』

なんて思考だ。考えただけで鳥肌が立つ。強奪犯も可哀想に。この人にボコボコにされたら、ろくな死に方ができなさそうだ。

思わず強奪犯に同情していると、隣でラガタが発言した。

『ねぇポムニ、ルビー、貴方達にも何かできることがあるはずよ。追いついたら私達は…』

『決まってんだろ。こうするんだ!』

いつの間にか強奪犯に近づいたらしい。ジャックスが振り向き、ポムニの首を掴んだ。首を絞めてどうするのかと凝視していると、ジャックスはポムニを真上にぶん投げた。

『ちょっと!』

ポムニの悲痛な叫びが響く。

『ジャックス!!』

私とラガタの声がぴったり重なった。慌ててトレーラーから顔を出すと、ポムニの手が伸びていた。

『いいぞ!その姿勢のままで。なにか持ってくる!』

良くないでしょ。あたふたとポムニを見つめていると、またしてもジャックスがにやにやと笑いながら発言した。

『この裏にバズーカか何かがあった気がするんだけど、中々見つからないなぁ…』

『ポムニ、これを掴め!』

キンガーが浮き輪のようなものを投げる。私は慌てて、ジャックスは愉快そうに浮き輪を避けた。………って、ポムニの両腕はトレーラーだ。どう掴めというのか。恐る恐るキンガーを見上げると、彼は何を考えているか分からない表情で空を見ていた。

残念ながら浮き輪はポムニの頭にあたり、トレーラーの外に落ちてしまった。

『あったぞ よし、ポムニ。君はそのままね。僕が渡るからね』

ジャックスが靴の入ったバズーカを持って出てくる。やばい。この人が強奪犯のトレーラーに渡ったら、カオスになる。本当に誰だかわからなくなるまで撃つに決まっている。

最悪、ポムニにまで被害が出るかも知れない。

『ちょっと待っ………』

慌てて止めようと手を伸ばすが、横でポムニが私達のトレーラーから手を離してしまい、強奪犯のトレーラーに乗ってしまった。

『やってくれたね、ポムニ。僕の橋が無くなった。次は…………………』

ジャックスが何か言いたげに私を見ている。嫌な予感。

『わ、私っ!マネキンだから!残念だけど腕、伸びないわ!』

必死に言い訳していると、強奪犯のトレーラーから紫のワニが出てきた。

『おお!みっけ!』

ポムニに手を伸ばすが、手が短くて届いていない。

その隙にジャックスがバズーカを撃ち、紫のワニはトレーラーの外に吹っ飛んでいった。

しばらくぼーっとしていると、強奪犯のトレーラーが岩場の方に走っていった。

『あぁ、いいぞ おいリボン!追えよ!』

『でも………』

『反抗して口答えするつもりか?やるんだ!』

そんなの、ただの脅しだ。オロオロしながらトレーラーから顔を出していると、ガングルは本当に岩場の方にトレーラーを動かした。

中がめちゃくちゃになる。私も必死にトレーラーの縁にしがみついた。キンガーやラガタにナイフが突き刺さっている。

『おいガングル、奴らに突っ込むんだ』

『えっ………?』

『突っ込んじゃ駄目!ポムニがまだ乗ってる!』

私もラガタの意見に便乗しようと口を開く。が、ジャックスがラガタを頭から突き飛ばしたのを見て、口を噤む。

『いいね。そりゃ大変だ

やれ、でないとラガタにあの事言うぞ』

____本当に、単なる脅しだ。

この作品はいかがでしたか?

52

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚