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朝ケータイの着信音が鳴り響く
「もしもし」
相手は俺の親友の椿咲だった
〖ねぇねぇ、今日の夜って予定ある?〗
「別にないけど」
〖ほんとに?!良かった〜!〗
「何かあったのか?」
〖なんだと思う?〗
嬉しそうな声で言う
〖郁も喜んでくれることだと思うよ!〗
椿咲は俺のことを[郁]と呼ぶ俺の名前が郁真だからそして俺のことを[郁]と呼ぶのは椿咲だけだ
「そっか、!楽しみにしてる」
その一言だけ残し、電話を切った。
-約束の時間-
待ち合わせ場所に着く
「郁!ここだよ〜」
椿咲は子供のように手を振る
「着くの早くね、?」
俺は約束の時間の5分前に着いた
「郁に楽しみすぎて早く来ちゃった!」
「あっそ」
「郁は相変わらずクールだね」
「…」
「ごめんって、早く行こ!」
「嗚呼」
「ここ、懐かしくない?」
そこは20を超えてから頻繁に椿咲と朝まで飲んだりしていたところだ
「よくここで飲んだな」
「最近はお互い忙しくて飲んだり出来なかったもんね〜、」
「よしっ、今日は飲みまくるぞ〜!」
「お前、酒弱いじゃねぇか」
「うるさい!自分がお酒強いからって、!今日はとにかくたくさん飲むの!」
「はいはい、」
ずっと2人で言い争ったり、笑いあったりしてる時間が続けばいいのに…
「椿咲、俺になんか伝えたいことあるんじゃなかっ た?」
「ん?あ〜そうだった!郁と飲んでるのが楽しすぎ て、忘れてた!」
「それは良かった、で?何で俺を呼び出したの?」
「あのね、実はね、」
「うん」
「郁、怒らない?喜んでくれる?機嫌悪くしな い?」
「内容によるけど」
「えっ、どうしよう、」
「分かった!怒らないし、機嫌悪くしない、」
「じゃあ言うね」
「実はね、結婚するんだ!」
笑顔で左手を見せる
「そっか、おめでとう」
俺は素直にこの言葉を伝えることが出来なかった、なぜなら俺は彼を愛してるから、
「ありがとう!これ結婚式の招待状、絶対来て ね!」
「あたりまえだ」
俺は神様から愛されてない
俺には不幸しか訪れない
幼い頃、両親は何者かに殺され、俺を育ててくれたおばさんは最近病気で、昔好きだった人は俺の目の前で交通事故にあって、みんな俺の前から消えていった俺が愛する人はみんな、
-結婚式当日-
「椿咲!」
「郁!来てくれてありがとう!」
「結婚おめでとう」
「椿咲に伝えたいことがあるんだ、」
「なに?」
俺は椿咲を抱きしめた
「郁?」
「愛してる」
「えっ?」
「椿咲は?」
「もちろん、親友として”大好きだよ”!」
「そっか、幸せになれよ」
「?、うん」
「じゃあそろそろ席戻るな」
「郁!郁も幸せになってね!」
「…」
俺は何も言わずに優しく微笑んで歩き出した
〈それではウェディングキスお願いします。〉
〖これで椿咲も幸せになる、〗
俺は椿咲が俺の知らない誰かと口付けを交わすのを見れなかった
-数日後-
今日は久しぶりに椿咲と出かける約束をしている
「椿咲!久しぶり」
「郁〜!!久しぶり!」
「奥さんおいて俺と出かけていいのか〜?」
「郁は親友だし、そんなこと言ってたら一生出かけられないじゃん」
「そうだな(笑)」
「早く行こ!」
「そろそろ帰るか、!」
「うん!楽しかった〜!また一緒にどこか行こうね!」
「次は泊まりで旅行にでも行くか?」
「賛成〜!」
あ〜幸せだな、
きゃあああああああああああああああ!!
「なんだ、?」
「ね、なんだろう?」
《みんな逃げろ!》
《ママ〜(இдஇ`。)》
《うあ”》
《刃物持ってる!!》
刃物、?
逃げなきゃ
「椿咲!逃げるぞ!、」
「椿咲、?」
どこ行った、?
「椿咲、!」
その時腹部に痛みが走った、
傷口が深い、きっともう少しで俺はこの世を去るだろう
最後くらいは椿咲と一緒に居たい
居た、良かった!
「椿咲!!」
「郁、?!」
俺は仰向けに倒れてしまった、視界がぼやけ始めた
「郁!傷口抑えないと」
「椿咲、ケガしてない?」
「うん、人混みに紛れてて気づかれなかったみたい、(笑)」
「椿咲は背が小さいからな(笑)」
「そうだね、(泣)」
「何泣いてんだよ、!」
「郁、僕幸せだったよ!」
「えっ、?」
椿咲の周りは紅く染まっていた
「お前、!その傷、」
「俺も、愛してる(泣)」
俺と椿咲は口付けを交わした
🕊 𝕖𝕟𝕕 𓂃 𓈒𓏸 💗