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「ベラ、ベラ…起きて、起きてぇ…」
姉様の呼ぶ声も、だいぶ耳障りになってきた。私は姉様が好きなんじゃない。兄様が好きなの。邪魔する奴は、たとえ姉様だろうと呪ってやるわ。私はやる子よ、兄様。褒めてよ兄様。どうして逃げるの?ねぇ、兄様。
5月11日
すごいのよ!ヘップバーンさんのところの男の子、同い年で同じ学校なの!とっても素敵ね。名前はオリバー・ヘップバーン…かっこいいわ。オリバーだから…オリーかしら?
明日から一緒に行くことになったのよ!とても楽しみだわ。
聞きたいこと、たくさんあるの!
前に住んでいたところのこととか、趣味の話とか、それからそれから…
キリがないわ…明日考えればいいわよね。
もう夜も遅いし、寝ようかしら。
ああ、でも…楽しみだわ。
変なこと口走らないようにしなくちゃね。
本当に楽しみだわ。ポーラ
「…あなた、よね?オリバー」
綺麗な青色の瞳を持っていて、素敵だわ。
「そうだけど…君は?」
「隣に住んでいるポーラ・ローリーよ。」
「ああ、ポーラ。君か…」
話を聞いていたのかしら。そうよね、そうじゃなきゃ、ここで待つ意味がないものね。
「学校に着いたら、まずはじめに学長室へ行くのよ。場所は案内するわ。」
「ありがとう。ポーラ」
「ポリーでいいわ。」
「そう?僕のこともオリーって呼んでくれて構わないよ。」
「あらいいの?ふふ、オリー、はやく行きましょ!初日から遅れるなんて、良くないわ!」
「うん、そうだね」
いい人で、とても安心したわ。
「ベラァ…ベラァァ…目を覚まして…ベラァ…」
姉様、兄様はどこへ行ったの?会いたいわ、兄様。
5月19日
1週間ほど前からかしら。ヴォニーが学校に来なくなったの。オリーも同じクラスだったから紹介したかったんだけど…
とにかく心配だわ…
明日、フルーツゼリーを持っていくことにしたわ。
オリーも来てくれるそうよ。
顔が見たいわ、ヴォニー。
いつまでもあなたの親友。ポーラ