テラーノベル
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休日。
「なあ、これ見て」
ライがスマホを見せてくる。
「ん?」
「ペアリング」
「……急やな」
⸻
「ほしくない?」
「……いや、欲しいけど」
素直に答えてしまう。
⸻
「じゃあ行こ」
「今?」
「今」
⸻
店。
並ぶリング。
「どれにする?」
「……こういうの慣れてへん」
「俺も」
⸻
でも。
並んで選ぶ時間は、嫌じゃない。
⸻
「これとかどう?」
「シンプルやな」
「マナ好きそう」
「……まあな」
⸻
お互いに選んで。
つける。
⸻
「……なんか実感あるな」
「うん」
⸻
指にある小さな存在。
でも。
意味は、ちゃんと大きい。
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「マナ」
「ん?」
「似合ってる」
「……お前もな」
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少しだけ照れながら。
でも、ちゃんと見る。
⸻
「これさ」
ライが笑う。
「外してもいいけど」
「うん」
「外したくないね」
⸻
「……せやな」
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自然に繋がる手。
そのまま。
少しだけ距離が近づく。
⸻
「なあ」
「うん?」
「これ、ほぼあれやな」
「なに?」
⸻
「プロポーズやろ」
⸻
一瞬、止まる。
でも。
ライはすぐに笑った。
「そうかもね」
⸻
「……否定せえへんのかい」
「いいじゃん」
⸻
そのまま。
軽く触れるキス。
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言葉にしてなくても。
もう十分、伝わってる。
⸻
これから先も。
ずっと一緒にいる未来。
⸻
それが、ちゃんと現実になっていく。
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