余り料理に詳しくありません。
自分勝手な作品です。
誤字あったらすみません。
なんでも許せる方は是非ご覧あれ!
1話 料理人の行く意思
私の名はチヨ・カルティナ。
ごく普通の料理人として働いている。
そんなある日、
勉強机の上にある手紙が置いてあった。
ご丁寧に私の名を書いてある。
だが、手紙を書いた主の名は記されていなかった。その事実を知ると背中がやけに冷たく感じる。要するに”恐怖”を体験した。
なぜ私宛なのだろう、?
少し落ち着いたころ、私は手紙を見ることにした。
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チヨ・カルティナ様へ
ごきげんよう。
私の名を言う事は出来ませんので、あなただけの名を書いて手紙を送りました。
怖がらせてしまったのならば申し訳ございません。
我々荘園の管理人共が貴方にお願いしたいことがあります。
貴方と私は初対面ですが、貴方の料理が美味な味なのだと噂で聞きました。
そこで、宜しければ我々の料理人として務めてはいただけないでしょうか。
衣住は揃えてあります。
食は貴方にやって貰いたい。
勿論、食材や調味料はこちらからお渡しします。
道は、地図が入ってるはずです。
もし荘園に向かいたいのならばこの手紙を忘れずに持って来てください。
この手紙は、招待状みたいなものです。
荘園でお待ちしております。
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私は、疑問に思った。
何故料理長ではなく料理人の私を?
何故初対面なのに名を知っているの?
と、いくつかあった。
手紙からしては、森の奥に荘園が建てられているだろう。ほんのり木と草の匂いがする。
自分の鼻と聴覚、味覚は、結構良い方だ。
後は人並みぐらい。
料理人になったのは二十歳の頃だった。
若いせいか料理人に睨まれたり、愚痴言われたりして散々だった。
だが、今は違う。
まだ22歳だが、三ツ星シェフの料理人として働くことが出来た。
三ツ星シェフは優しいお方で、時に厳しくしてくれる良い方だ。
周りの料理人も私が若い歳だとしても、皆と同じような扱いをしてくれた。
私の夢は、料理長になることだった。
だが、今はこんな素敵なお店に働けて、料理人のままでもいいやと思ってしまっていた。
でも、
その夢を諦めたくない自分が居た。
なりたい。
料理長になって美味しいご飯を作りたい。
でも、
私そういう事が出来るの?
責任取れるの?
そう思ってしまう自分が居た。
脳内の天秤にかける欲望と不安が左右に動いている。
また明日考えようかと手紙を引き出しに入れようとした。のだが、その引き出しには物置に入れたはずの5歳の頃から書いていたレシピ本が、ギチギチに詰められていた。
多分、前に読んでいたのだろう。
また物置に入れなければとレシピ本に手を取った。
20歳までずっと自分のレシピを書いていたな
と懐かしく思い少し読み進めることにした。
ひき肉を使わずに大豆を使う麻婆豆腐。
いちごと牛乳、卵をふんだんに使ったイチゴプリン。
ひき肉がないから豆腐を使ってハンバーグ。
どれも美味しそうだ。
いや、どれも美味しかった。
自慢している訳では無い。
ただ、食材と調味料の旨みのおかげだ。
だから、どれも美味しかった。
少しだけ読もうとしていたら1冊全部読み終えてしまった。
あとがきには「目指せ!プロの料理人!」と全てのレシピ本に書かれていた。
あの頃の私はキラキラと瞳が輝いていた。
次は何作ろうか。
あれを入れるとどうなるのだろうか。
ずっとずっと朝昼晩寝るまで考えていた。
それにして、今はどうだ。
ただの料理人のままではないか。
そう、まだ私の夢は叶っていない!
そうハッキリとなると心が軽くなった気がした。私はただの料理人になりたかった訳じゃない。
最高な料理人に…
…プロになりたいんだ!!!!
コメント
3件
めっちゃちゃんとした設定だ…すご… フォロー失礼します!
手紙がそれっぽい…頑張って夢叶えてね