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💎「おはようございま〜す!今日も元気にがんばるぞ〜!」
その日も、配信はいつも通り始まった。
チャットは盛り上がり、コメントが流れていく。
💎「おっ、〇〇ちゃん来てる!やっほー!」
💎🐿️「ほとけ神〜!今日もかわいい〜!」
そう言われるたび、反射的に笑って、
返して、はしゃいで、声を張る。
でも──
(……なんか違う)
💎「えっ?あ、うん、聞いてたよ〜!」
💎「あっはは、それな〜わかるわ〜」
声が、すこしだけ遅れて響いてるような感覚。
自分が、自分の言葉に乗れていない。
配信が終わって、グループの通話に参加した。
🐇と🐣も、すでに入っていた。
「あ〜、いむくんおつかれやん〜。配信すごかったな」
🐇ちゃんのいつも通りの声。
🐇「いむくんさ〜、途中でコメント読みたばしてたやんな〜?」
🐇「あれ、気づいてた?」
🐣「気づくでしょ、さすがに(笑)」
💎「そ、そう? ごめんごめん、ちょっと集中切れててさ」
🐣「……うん、なんか元気なかった」
🐣のその一言に、空気が少しだけ止まる。
🐇「え、まじで?」
🐣「うん。笑ってたけど、目が笑ってなかった」
💎「……」
🐣「💎っちってさ、いつも楽しそうにしてるけど……たまに全部嘘みたいに見えるときある」
🐇「おいおい、りうら、ちょっと言い方キツくないか?」
🐣「でも、ほんとにそう思ったもん」
💎「……」
💎「……うん。ごめん」
それしか、返せなかった。
通話が終わったあと、通知が一件届いた。
🐇ちゃんからの個チャだった。
🐇📱『無理してへん?』
💎「……やっぱ、気づいてるんだ」
🐇📱『いつからか、笑い方が少し変わった気がしてんや』
🐇📱『俺でよかったら、話してほしいって思っとる』
画面の文字が滲んで、うまく読めない。
でも、指は勝手に返信の枠に動いていた。
💎📱『ありがと。でも、大丈夫だよ』
💎📱『ちょっと疲れてるだけだから』
……送ったあと、ひどく後悔した。
(違う、ほんとは話したい。話してしまいたい)
でも──怖かった。
もし本当の自分を知られたら、
“ムードメーカー”でいられなくなったら、
2人は離れていってしまうんじゃないかって。
翌日。
いつもの集合場所で、軽いミーティング。
🐶「いむ〜、今日なんか食べた?顔色悪いよ?」
💎「あは、朝から何も……あ、いや嘘。パン食べたパン!」
🐶「ほんとに〜? 💎すぐバレる嘘つくよな」
🐶ちゃんが笑う。でも、その目は優しいけど、どこか鋭かった。
🐣「……ねぇ、ほんとはさ」
🐣ちゃんがぽつりと呟いた。
「俺、💎っちがいない日、想像したことあるよ」
💎「……え?」
🐣「みんなは笑ってるのに、なんか足りなくて。
でも、いむくんが笑ってても、今のいむくんじゃない気がして」
💎「…………」
🐣「だから、いなくなるくらいなら、ちゃんと泣いて。ちゃんと怒って」
🐶「……そうだよ。俺ら、ずっと一緒にやってきたじゃん」
🐶ちゃんが言葉を重ねた。
🐶「“ムードメーカー”じゃなくて、“いむ”として、いてくれていいんだよ」
💎「…………っ」
一瞬、心が震えた。
何かが崩れそうになった。
けど──
💎「……ありがと。でも……僕、大丈夫だから」
そう言ってしまう。
また、今日も。