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🐱「──でさ、ほとけがめっちゃテンション低くてさ〜、思わずツッコでん!」
配信裏の雑談通話。にぎやかな声。
🐱が笑いながら話すと、みんながつられて笑う。
🐇「あー、それ見てたかも」
🐣「コメント欄にも書かれてたよ、『ほとけ元気ない?』って」
🐣ちゃんと🐇ちゃんが、半分冗談みたいに続けた。
💎「……そっか。そんなに、出てたんだ」
ほとけの声は小さかった。
そのトーンに、ふっと空気が静まる。
🦁「……ほとけ?」
悠祐が、優しい声で呼んだ。
💎「ごめん、俺ちょっと、喉が疲れててさ」
💎「今日はちょっと静かにするね」
🐶「いや、謝んなくていいって」
🐶ちゃんがすぐにフォローする。
🐶「いつも頑張ってくれてるし、そりゃ調子悪いときもあるっしょ」
🐱「うん。みんなでやってんだから、無理すんなよ」
🐱がしっかりした声で続ける。
💎「…………」
それが、逆につらかった。
(優しすぎるんだよ、みんな……)
(“ムードメーカー”でい続けるのが、しんどいのに)
本当は「ほとけ」として、ただ誰かに甘えたかった。
弱音を吐いて、壊れてしまいたかった。
でも、言えなかった。
数日後。グループの打ち合わせ。
🐶「じゃあ、来月のイベント、いむがメインで仕切ってくれる?」
💎「……えっ?」
🐶「最近出番少ないし、いむに任せた方がバランスいいかなって」
ないこがリーダーらしく、穏やかに言う。
🐱「俺、いいと思うで。ほとけって、責任感あるし」
いふがうなずく。
💎「……う、うん、わかった」
でも、本当はもう限界だった。
声が出せない朝が増えて、笑えない日が続いて。
それでも、断れなかった。
通話が終わって、またメッセージが届いた。
今度は──りうらだった。
🐣『💎っち、無理してない?』
🐣『前より声のトーン下がってるし、目が笑ってない』
🐣『俺、そういうの、見たくない』
画面の文字が胸に刺さった。
(なんで、🐣ちゃんってこんなにまっすぐなんだろ)
逃げ出したくなった。
でも、どこに?
誰に助けを求めればいい?
夜。
🐇ちゃんから、ふいに電話がかかってきた。
🐇「……やっほー。今日、ちょっと顔見たかっただけやけど、、」
💎「……なにそれ笑」
🐇「いむくん、最近ずっと“演じてる”感じするからさ」
💎「……やっぱ、バレてた?」
🐇「うん。僕、いむくんと同じだけ時間過ごしてきたから、わかるで」
💎「……ごめん」
🐇「謝んなくていい。むしろ──ちゃんと、甘えてや」
💎「……初兎ちゃん」
🐇「壊れる前に、僕らに頼ってや」
💎「……うん」
小さく、かすれるような声で、やっと答えた。
でも、心の中ではまだ、
“頼る”ことがどうしてもできなかった。
その夜、グループチャットには誰も気づかないように、
そっと、ひとつだけメッセージが残された。
『明日のミーティング、ちょっと休みます』
既読はついたけど──
返信は、しばらくなかった。