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『〇月〇日頃 〇時〇分 ごろ 、20代だと思われる男性が切りつけられ死亡しました。
見元は分かっていなく 犯人は……』
そんなことを喋るニュースを消す。
ちょんまげも死んだらしい。
どんどん周りの人が殺されていく。ひんちゃんも、カンタローも、先生も。
僕は、どんな顔をして生きていけばいいんだ。
仲良かった人が死んで。最愛の人が死んで。
だけど僕はあんないじめをするような連中ではない。
いい子。絶対にいい子だから。
…そう言いきかせ、学校へ仕事へと向かう。
いつも通り授業を進めているつもりが、
自分にはいつも通りじゃないような気がする。
最愛の人が死んだら、こんな感じなのか。
覚えてくれていた唯一の人だった。
メールも送ってくれて、会いにも来てくれて。
嬉しかった。
だけど、
殺されて。
誰も、僕には気づいてくれなくて…
「森先生」
考え事をして椅子に座っている僕に、話しかけてくる。
かのんさんだ。
「かのんさんか。どうかした?」
「森先生、いつもと違います。なんかあったんですか?」
「えっ?!いや、何にもないよ!」
「絶対内緒にするから!」
どうにも、圧に負ける。
「わかったよ。。」
「…かのんさんは、『好きな人』が死んじゃったら、どうする?」
軽く、聞いてくる彼女にそう問う。
「うーん」
「でも、死んじゃってもきっと好きな人は見ていてくれてると思います!」
「…見ていてくれる、か…」
「だって、好きな人なんですよね?自分が好きになった人は、それくらいいい人なんだから。」
…そういうことか…
「…かのんさん、ありがとね。」
「あ、あともう授業始まりますよ!」
「はーい。」
見ていてくれる。その通りだ。
僕の最愛の人はいい人。だから、
きっと、見ていてくれる。そのはずだから。