『名前さん!おはよう、』
「おはよ合歓ちゃん」
名前さんはまだ眠いのか少し語尾が弱くなっている、
『名前さん、顔洗ってきて?』と言うと目を擦りながら「うん、」と名前さんが言う、そんな姿が可愛らしくて撫で回したくなるが今はお兄ちゃんがいるので撫で回わすのはまたお兄ちゃんがいない時に撫で回す。ふと、薄めの化粧をしながら思う、本当は名前さんと2人でお出かけに行くはずだったのに、お兄ちゃんのバカ、と思っているといつの間にか顔を洗って愛らしい洋服に着替えていた名前さんが「合歓ちゃーん」と言いながら私のことを後ろから抱きしめてくれるほんとに可愛い、この愛らしい顔に化粧をしたらどんな風に可愛くなるんだろう…とふと思ったので私は、『名前さん、こっち向いて、』と言い名前さんの愛らしい顔に化粧をする、もちろん私と同じメイクの仕方だから、メイクもお揃いっていうことになる、名前さんも鏡を見て嬉しそうな顔をしていた癒し…名前さんが可愛い故に名前さんの頭を撫でくりまわしていたら、ドアの空く音がしたこの環境において、ドアを開ける人は1人しかいない、そうお兄ちゃん、今はお兄ちゃんに名前さんを取られたくなかったから名前さんをぎゅっと抱きしめる名前さんも満更でもなさそうな顔をしている、そんな私たちを見てお兄ちゃんは満足そうな顔をして部屋から出ていった、名前さんは不思議そうな顔をして「なんだったんだろうね〜」と言っているそんな会話をしていると予定していた時間になったのでお兄ちゃんに、
『お兄ちゃん〜!もう家出るよ〜!』と言って名前さんとお揃いの少し厚底のスニーカーを履く今日も車を運転するのは舎弟さん。最初は中華街でご飯を食べるお兄ちゃんは名前さんの隣に座って、料理を頼む、真正面でも名前さんとは話しやすいけど隣が良かった、とお兄ちゃんに文句を言うと「今日だけは許してくれ、」と微笑みながら頭をポン、とされたので少し拗ねながらも名前さんと女子トークを繰り広げていた。
中華街でご飯を食べた後は新しい洋服を調達しに行くために少しお高めのお洋服があるところに行った、名前さんは洋服の値段を見て目をまん丸にしていたけど『お兄ちゃんが買うから大丈夫!』って言ったら
「じゃあ、いいのかな…?」って語尾にはてなマークがあるみたいで可愛かったいっぱい洋服を買ったあと、気づけば時計は19時だったから、本当は名前さんが行ったことないって言っていたところに行きたかったけど 今度はレストランじゃなくて、昔行っていたファミリーレストラン名前さんは「懐かしい〜」って言いながら目を輝かせてた、そこも可愛いお兄ちゃんはここで良かったのか?って言いながら高そうな長財布を取り出してたけど、『ここでいいの!』って言って席に座った名前さんは懐かしの味を堪能しているのか幸せそうな顔をしてた、その横顔が可愛らしくてほんとに抱きしめたかったファミリーレストランから出たあとはもう少し名前さんとお兄ちゃんとの時間を満喫していたくて、舎弟さんは呼ばずに少し歩くことにした、そして中王区の少し前まで来ると私は少し立ち止まったここまでだ、名前さんはまだしもお兄ちゃんは中王区の中に入っちゃダメだからね、と言うとお兄ちゃんは思い出したように「ああ、そうだったな、」って言いながらくしゃっとした笑顔を見せる、少しだけ昔を思い出したのはお兄ちゃんには内緒、本当は名前さんも疲れてるだろうし名前さんを先に帰らせたかったけど、名前さんがあまりにも拒否するから中王区の近くまで3人で行くことにした。お兄ちゃんは最後に、「やっぱり中王区の方がいいか?」と名残惜しそうに聞いてくるから、
『中王区で今の日本をもっと平和にするのが私の役目、お兄ちゃんと昔みたいに暮らすのもいいけど、このままじゃ終われない』と言うと今度は名前さんが少し名残惜しそうで寂しそうな顔をして「そっか…大人になったね、」
って言ってくれたから最後は抱きしめあって『お兄ちゃんはいつ会えるか分からないけど、名前さんはまた1週間後だよ?』って言ったら名前さんが「そうだったね、」って笑いながら言ってくるお兄ちゃんはまた私たちを見て満足そうな顔をする、そしてまた名前さんとさっきよりももっと強くぎゅーってしてバイバイした。私は2人に見守られながら中王区までの少しの道を歩く。
3人全員の苗字が碧棺になってお出かけする日もそう遠くないんじゃないかな、
って思いながら私は中王区に足を踏み入れる
終
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