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家に帰ったあと、僕は2人にショーのことを散々話した。
それを2人は興味深そうに、楽しそうに聞いていた。
次の日、バイトが午前中に終わって食材を買いに街中を歩いていたら、僕がいつも行く店の前に、見覚えのある色味の強いピンク色の髪が目に入った。
間違いなく昨日のサーカスの少年だ。確か名前は…ジャックだったな…
ショーのことを話したくてたまらなくなった僕は、彼に声をかけた。
僕「や、やぁ。あの…僕はダニエル。えぇっと…昨日のショー、凄かった!」
言い終わってから、変な奴と思われないだろうか…と少し後悔した。
ジャック「お!昨日のショー見に来てくれたんだね!ありがとう!君は…地元の人?」
僕「うん…( ,,._.,,)テレテレ」
ジャック「そんなシャイにならなくていいって!オレはジャック!よろしくな!」
僕「う、うん…!よ、よろしく…!」
ジャック「お!そうだ!連絡先交換しようぜ☆」
僕「えぇ!?会ったばかりなのに!?」
ジャック「オレらのショーを見てくれただろ!だったらもう友達だぜ!」
僕(なんて速度の距離の縮め方だ…これがアメリカノリか…!)
僕「ところで、ここで何をしていたの?」
ジャック「おっと、そうだった!ちょっと買い出し頼まれちゃってね。これも何かの縁だし、ちょっと付き合ってくれよ」
僕「いいけど…」
ジャック「よっしゃ!ロンドン初の友達出来た!行こうぜー!」
僕「う、うん…!」
そんなこんなで、僕とジャックは友達になった。
2人分の買い出しを終えたあと、僕はジャックをロンドンの色々なところに案内した。
彼は色々なことに興味を示して、あれはなんだこれはなんだと質問攻めにされてなかなか疲れた。
でも、彼の疑問は僕にとってとても興味深く、(そう言われてみれば、確かに)と思う事も多かった。
家に帰ったあともメールで色々なことを話した。世間話とか。
週末はシフトのない時に2人で色々なところに出掛けた。
今まで見なれていた景色も、彼と一緒にいると色鮮やかに見えた。
気づいたらジャックと僕は親友と呼べる仲になっていた。(まぁ母さんが死ぬ前から友達なんて一人もいなかったのだけど。)
ジャックと出会ってしばらく経った頃、いつも通り2人で昼ご飯を食べていたが、僕はひとつ疑問に思った。
僕「ねぇジャック、いつまでロンドンにいるの?」
ジャック「うぅーん…次の公演がいつどこでやるかまだ決まってないんだ。それが決まってからだろうなー」
僕「そっか。良かった。」
ジャック「お!オレが居なくなると寂しいか? (*´艸`*)ニヤニヤ」
そう言われて僕はやっと結構恥ずかしい反応をしてしまっていたことに気がついた。
僕「えっ!?あっ…う、うん…」
ジャック「おっ、素直じゃん。でもそうだなー、今までも沢山色んなとこ行って友達が出来てもすぐ他のとこ行ったりして、ダニエルくらい仲良くなれることもなかったしなー。オレも君と離れるのは寂しいよ。」
僕「そ、そっか!(,,- -,, )」
ジャック「そうだなー、次は…日本がいいなー」
不思議な出会い END