TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

その後いつも通り、ジャックはサーカス団が泊まっている宿泊施設に戻り、僕も帰路に着いた。


そしてアーサーとアレックスに今日あったことを伝えた。


「今日はジャックと_」


「その時ジャックが_」


「ジャックってば_」


アレックス「本当に兄さんは口を開けばジャックの話だよね笑」


皮肉混じりにそう言った。


アーサー「でも良かった。ダニエル兄ぃ

ジャックに会ってから楽しそう。

ねぇ、ジャックってどんな奴なの?今度うちに連れてきてよ!」


僕「それがね、ジャックは『迷惑だろうからいい』って言うんだよ。」


アーサー「そっかぁ。残念。」


そう言って2人は晩御飯の支度を始めた。


僕は二人を手伝いながら、ふと思った。


どうしてジャックはうちに来るのを嫌がるのだろう。

**

**

彼は最初は、うちに来てみたいと言っていた。


けどこの前


僕「部屋があらかた片付いたからうちに来てもいい」


と言ったけど、ジャックは断った。


どうしてうちに来たく無くなってしまったんだろう…


よくよく考えてみると、彼は彼自身のことをあまり話していないことに気がついた。


彼の家族のこと、彼が所属するサーカス団のことなどは、いくら聞いてもいつもはぐらかされてばかりだ。


少し不思議に思いながら、支度をしていた。


次の日の朝、バイト先に向かう途中で彼を見かけた。(彼の髪色はすごく派手なので、遠目からでもすぐに気がつく)


でも、いつもと様子が違っていて、ジャックは黒く少し幅が広い帽子を深々と被り、まるで周りを警戒しているように歩いていた。


すると、ジャックに誰かが話しかけた。


あれは……ジャックのサーカス団の団長だ!

ショーに出ていたので知っていた。


そして、ジャックは僕に背を向ける形で団長さんと話し始めた。


団長「お前は…………か?」


ジャック「……で…………ろ」


ここからじゃよく聞こえないけど、なんだかふたりは不機嫌そうにしている。


悪い事だとは思いつつ、どうしても様子が気になったので僕はこっそり近づいて聞き耳を立てた。


団長「そもそもお前は最近団員の誰よりも練習が遅れているぞ。なのに何故いつまでもこの辺りをほっつき歩いてどういうつもりだ?」


ジャック「…なんだっていいだろ。」


ジャックは心做しかいつもより威勢がないように感じた。


団長「お前はいつもこうだな。新しい土地に来る度に新しく出来たおともだちといつまでも遊び呆けて時間通りにも帰ってきやしない。挙句の果てには私に反抗ばかりして毎晩…」


ジャック「もういいだろこの変態クソジジイ!!」


彼は吐き捨てるように言った。


ジャック「俺はテメェの欲求解消のために生きてんじゃねぇんだよ!!

毎日毎日やっっっすい給料でこき使いやがって!!朝から晩まで必死で芸の練習して、上手くできなきゃ鞭を打ち!俺らを散々見世物にして失敗したらまた鞭を打ち!そんで夜になったら今度は俺を朝になるまで抱き潰して!! 観客から金を巻き上げて!そんで使い物にならなくなれば切り捨てる!!そんなただのクズのテメェなんかに言いなりになってたまるか!!!」


ジャックは全ての不満を撒き散らしたようだった。僕はあまりの想定外の内容にショックを受けてしまった。


団長「そうか!!!!相当お仕置 して欲しいようだな!!!ほら来い!!今日は朝までじゃ済まねぇぞ!!!」


ジャックは無理やり手を引っ張られて行った。


その後、ジャックからメールが来た。


「これから1週間くらい連絡取れなくなる。

ごめん。」

**

**

不穏  END

愛があれば。 Demo ver.

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

10

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚