翌日
「三井さん、会長がお呼びですよ」
「会長?」
生徒会室
「失礼します」
「来てくれたね、トレーナーくん」
「シンボリルドルフ会長!」
シンボリルドルフ
トレセン学園の生徒会長で、史上初の無敗の三冠と呼ばれており、ローマと同級生のトウカイテイオーとは仲が良い
すごい…!
これが無敗の三冠ウマ娘シンボリルドルフ!
「ここに座ってくれ」
「君のウマ娘のスクーデリアローマについてだが…」
「なんでしょう?」
「テイオーが抜き去った瞬間、クラシックに挑んでた私と同じで、興奮してしまった。しかも、まだ未知の領域を早くも出すとは以外だった」
「未知の領域?」
「いわゆるゾーンって言われているんだ。観客の声援、走る音など、全てが聞こえない現象なんだ」
確かにローマもそう言っていた
「しかし…」
「え?」
「領域をデビュー前からでは、ライバルも少しずつ理解してくる。それが後に、クラシックに影響が出る可能性がある」
「つまり、感情を高まりすぎているということですか?」
「確信はないが、可能性はある」
「トレーナー、会長と何話してたの?」
「ローマが言っていたあの現象についてなんだ」
「え?」
「領域、いわゆるゾーンという現象」
「ゾーン?」
「走る音など全て聞こえないということなんだ」
「確かにあの時、音なんてひとつも聞こえなかったような?」
「会長が興奮したけど、タイミングがかなり早すぎだと言われてな」
「え?早すぎ?」
「普通はレース中にそういう現象が起きる」
「じゃあ、ライバルに後々抜けなくなるの?!」
「それは分からない…」
未知の領域(ゾーン)
それが後にどのような影響が出るのか…
「ローマさんがテイオーさんを大差で?!」
「あの速さボクには追いつかなかったよ!!」
クラス内で話題になっていた
「何を話していたかといえば、この2人もローマの話題か〜」
「ネイチャ!」
ナイスネイチャ
テイオー、マックイーンと同じクラスで、いい結果を残すも、GIで優勝がないブロンズコネクター。チームカノープスのメンバーでもある。
「ローマは本当に凄いよね」
「後にシンボリルドルフ会長を超えるような記録を残すのでしょうか?」
「まさか、そんな訳ないよ〜」
しかしテイオーはそのようなことを気にしてなさそうだったが、気になっていた。
憧れでもあるシンボリルドルフを超えてしまうような記録を残すかもしれないと…
カフェテリア
「なんか、視線が感じない?」
「そうかな?」
ローマは同室のルージュとカフェテリアに来ていた
「あっ!ローマ!」
「テイオー?!マックイーンも?!」
「急にテイオーさんがローマについて詳しく聞きたいと…」
「あの模擬レースの時?」
「そうだよ!」
ローマは、テイオーの質問に答え続けたが、質問の多さに気力が全て無くなった
トレーニング
「今日は坂道ダッシュをやろう!」
「はい!」
新馬戦まで後3日
練習にもハードな内容が多くなっていた
「トレーナー、坂道ダッシュ終わりました!」
「じゃあ今日の練習はこれまで」
「はい!」
帰りの道中
「あと三日か」
ローマはデビュー戦の日まで日に日に迫っていた
「未知の領域(ゾーン)は、一体どういう時に現れるかな?」
すると
「未知の領域(ゾーン)なら知ってるわよ!」
「誰?!」
「やっほー!ローマ!」
現れたのは…
「私はミスターシービー」
ミスターシービー
ルドルフと関係が深いウマ娘で、三冠ウマ娘でもある
「聞いたよ、未知の領域を出したって」
「その噂かなり知られていますね!」
「そりゃもちろん、最強が生まれる予感でね!」
「まだ最強ではないですよ?」
「予感だよ予感!」
ローマは本当に最強なのか?
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