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目覚めと大災厄の封印
第26話
何だか、眩しい。
僕、何をしてたんだっけ?
剣士で、アニカの護衛をしてた。それは覚えてる。
ソフィーがいなくなって、ソフィーの声が聞こえて……あれ? なんだっけ?
ここは天かな? 死んだのかな?
天地をおさめる剣士か……
でも、苦しいという感覚がある。何だか、時が止まってるような……
僕は自分の瞼を開けた。
そこは、神秘的な洞窟で石が綺麗に光っていた。
服はボロボロで剣も欠けていた。使えるけど本当の力は出せないだろう。
というか、自分の体はある。アニカに治してもらったように傷跡が無いわけでは無いけど、傷も癒されている。
……あ、僕は、暴風に……アニカを護れなかった……? ソフィーも……
なんだよ……僕は何のために……
「お兄ちゃん。起きた?」
そういうソフィーの声が聞こえた。僕は疑って、ほっぺをつねったけど、普通に痛かった。
「私の事、覚えてて。約束」
「え? ソフィー? いるなら、姿を見せてよ……どんだけ心配してたと思ってるの」
「ごめん。私は今は姿が無い。お兄ちゃんには黒いモヤが見えるはず。だから、そこで待ってる。アニカも一緒だよ」
「黒いモヤって何? ソフィー?」
それから、ソフィーの返事は無かった。
僕は何が起こったのか分からず、ただ、混乱していた。
でも、これは分かった。
ソフィーとアニカが僕が寝てる間に戦ってた事。
それは分かる。
というか、アニカは力に目覚めたの? どういう事? あの後、何があったの?
僕はここで、何を……
僕は洞窟の外を目指した。体を何年も動かして無かったかのように硬くて、重かった。
外に出ると眩しかった。久しぶりの日光を浴びたような感覚だった。
ここは山では無く、崖とか、高所と言ったほうが合ってると思う。
あの暴風があったとは思えない程、町があった。
今は昼間で、近くの林は木漏れ日が気持ちよさそうだった。
でも、ここは誰も近づかないような山中で僕がいくら見られようと別に良かったような土地だ。
僕は服を他に持ち合わせてなかったので、ボロ服のまま、町に降りることになった。
所々、穴が空いていて、少し古ぼけたように見えた。だけど、あの暴風ならこんなになってもしょうがないと思った。
ん? 誰が、僕をここに連れてきたの?
僕はそれが謎だった。
あ、模範的にするのに……きっと、知ってるじゃないかな? 前だって視線も凄かったし……
今は降りてみないと分からないけど、とりあえず、恥にならないように行動すればいい。それは分かる。
でも、体力が落ちたのか、途中で疲れてきた。
だけど、疲れてきた頃に町が見えたので、休暇無しにがんばった。
すると、復興中の町が見えた。
「おっ、ボロボロだな。何があったんだ?」
そう苦笑しながらいったのは、ただの行商人みたいな人だった。
「まぁ、色々と……」
「それならこの服をもらってくれ。売れなくて持て余してるんだ」
そう言って、旅人が来ているような服を押し付けられたので僕は貰った。お金は手持ちに無かったので、払えなかったし、別に乗り気では無かったから。
「売ったって良いし、煮たり焼いたりお好きにどうぞ。違う品物も入荷しないといけないからな」
そう言って彼は、足を進めた。
……よくわからないけど、ラッキーか。
僕はとりあえず着た。サイズも丁度良くて、文句無しだ。ズボンまで付いてきた。
服は手に入った。
今までの服は大事にしまった。一応、思い出の服だから。
町に入った所で疑問に思った。こんな町無かったと。
ここは、何? 世界が違うの? 何が起こったの? 誰か、教えて。分からない。
でも、地図を見るとホルム王国なのは同じだった。だけど、僕が知ってるホルムでは無い。
同じなのは、ルミナ、セルフ、エルドくらいだった。
フードをかぶって街中を進んだ。ここに、知ってる人はいないから、とりあえずここから近いエルドに向かう事にした。
それまで野宿だ。
森の中で剣を拾って、魔獣を取って、野営の準備を始めた。
これから、お金も必要か……
……何年経ったの?
僕は嫌な予感が過ぎった。多分、結構な時間眠ってたと思う。
素振りをしてみても、何だか感覚が戻らないし、記憶も曖昧になってた。
時間の問題と考えるしか無い。
でも、誰かに大災厄から何年と聞くのもおかしいだろうし……どうする?
もしかして、百年……いや、まだそんな経ってない。さっすがに十年くらいだろう。まだ、知ってる時から技術が発展してない。
僕は色々な事を考えながら何年ぶりか分からない素振りを続けた。
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紅優
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コメント
1件
第27話読み終わったよ! 主人公が目覚めてからの戸惑いがすごく伝わってきた…「何年経ったの?」って気づくシーン、胸がギュッとなった。ソフィーの声は聞こえるのに姿が見えないもどかしさ、アニカがどうなったのかも気になるし、記憶も曖昧で体も思うように動かない感じが切ない。 でも、ボロ服もらったり野宿の準備したり、たくましく前に進もうとしてるところが主人公らしくて応援したくなる!次、どうなるのかめっちゃ気になる〜🔥