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『…、また朝帰りなん…?』
LINEに通知が1件溜まっていた。内容はいつもと同じ
【ごめん~🙏🏻!シャオちゃん…今日も朝に帰ることになるかも】と、一文。
かれこれ1ヶ月は続いてる。
いつもは【おはよ、シャオちゃん】なんて優しく声掛けてくれるのに今は愛さえ感じられていない。
見たくもない朝日がカーテンの隙間からシャオロンを当てる。
『……さみしいよ…、うつ…』
お前のために泣きたくないのに。
オレが何したって言うんだよ。
『……もう帰ってこないのかなぁ』
鬱のことを考えていると、扉を開けるような音が聞こえ、すぐさま玄関へと向かった。
『……おかえり、鬱』
『うん、ただいま。どしたのw…?そんな暗い顔してさ』
『………鬱のせいだよ…、』
『ぇ…、俺なんかした…?wやめよ?シャオちゃん…空気重いよ』
今は素直に【寂しかった】ということを伝えることはできない。やめてくれ。こんなことで大切な人を失いたくない。
『なんでさ、いつもこうなの…?意味わかんないよ…』
怒りを本能的にぶつけようとしたシャオロンだったが、シャオロンの理性が怒りを沈めたのだ。
『寂しかったんやで…?おれ…浮気してるんやろ?そんな鬱どうでもいい…、愛してくれる鬱がええ…』
鬱は下を向き、【ごめん、ごめん】とぼそぼそと謝っている。
『…ごめん…、シャオちゃん…ゆるして……』
『…おれはその言葉に何回騙されたん…?wぜんっぜん反省してないやんか、、』
仏の顔も三度まで、って言葉あるけどほんとに三回までは許してた。鬱のこと信じて許した。なのに鬱は裏切った。”四回目は絶対しない”と言ってたから。
『……、別れよ、無理だよお互い。こんな関係やだし鬱には女の子いるんでしょ?』
『ぁっ……、や、やだ…別れたない…!シャオロン…、シャオロンっ…!』
シャオロンの名を叫ぶ鬱を何食わぬ顔で知らんぷりするシャオロン。いつもはここでシャオロンが抱きしめて終わり。鬱もきっとここで終わるだろう、という甘ったれた考えをしているのだろう。きっとそうだ。┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
鬱と別れて1週間。撮影にもあまり顔を出していない。LINEもブロックして、Twitterもブロックした。彼女も作った、なのに鬱を思い出してしまう。
『あーぁ…ァ、…鬱何してんだろ』
カフェで女を待ってた時に1人ボヤいてた。はたから見たら何言ってんだ、と思われていそうだが気にせず続けた。
『……、メンバーにLINEしてみよ』
マブダチのロボロにLINEしてみた、けど何も言ってくれない。『大先生?俺はなんもしらんぞ?』というだけだった。
他のメンバーにもLINEしてみたが、ロボロと同じだった。
鬱の理解者コネシマにLINEした時、ロボロとは違う回答だったのは今でも覚えてる。
【シャオロン、お前に伝えなあかんことがあんねん】
『え、なにー?コネシマから話って珍しいなぁw』
【鬱、……大先生は…、2日前に亡くなった。自殺や】
『……は?お前冗談もいい加減にしろや。言っていいことと悪いことの区別もわからんのけ?』
【違う、ほんまや。俺に伝えてきたんや、(シャオロンには言わんといて)って。お前のことは責めへん…、墓だけでも行ったれよ】
嘘だ。鬱が自殺?そんな、こと…するわけない、でもいいきれない。
『わかっ…、…た』
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『…鬱…、ごめん。おれが悪かったんや……でも、、おれ寂しかったんや…愛してほしかった……』
墓の前に座り込み、ぽつりぽつりと独り言を言う。
『……待っててや、鬱。もうすぐそっち行けるから』
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メンバー人一人に『ありがとう』と、話し、ビルの屋上へと向かう。勘が鋭いメンバーもいるため、なにか察してしまうと思い、内心焦っていた。
『……、廃墟ってやっぱこわいな…めっさ雰囲気あるよォ……』
____!シャオロン!
戸惑ってたら来てしまった。予想外の事態にシャオロンも驚く。
止めに来たのは鬱の相棒コネシマだった。
『なんでお前が死ぬねん!大先生はお前が死ぬのを望んでない!』
うるさい。うるさい。何も知らないくせに、わかったような口しやがって。
『うるさいねん、シッマ…鬱は俺と心中するのが望みやねん』
フェンスに一歩、一歩ずつ外側へ近づいていく。
『………、やっぱ死ぬのってこわい…でも鬱はそれを経験した……すげぇよ…』
『…死ぬ前提で話すな!アホ!』
相変わらず、コネシマの声はうるさい。廃墟全体に響いている。
『もぉ、終わりなんや…、ありがとうシッマ。また…会えたらええな!お前さえ笑ってくれればそれでいいねん!』
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心中です!いやぁ、shoちゃん可愛かった……鬱呼び名なのがいいですね!
では、また!