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3 - 第3話 記憶を無くせるお薬

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2023年07月15日

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過去の思い出が徐々に無くなってく記憶。その度悲しそうな顔を浮かべる。徐々にじゃなくていっその事すべて消去してくれよ。なんて、そんな想いは神に届きそうにない。



『……スマン…。あんさん誰や…?』

『………ゾムやで、ロボロの彼氏や!覚えてないんか〜?』


数年前、ロボロは事故にあった。

仲間を庇おうと、最前線に出て攻撃を直で受けてしまった。幸い、四肢は失わずに済んだが、記憶は何もかも曖昧だった。

それから徐々に記憶が戻っていく、はずだった。


『ぇ、……行ったおぼえない…』


昔に行ったところも、幼少期の記憶も徐々にゆっくりと消えていってる。

正直しんどいけど立ち止まってちゃ意味なんかない。でも、つらいんや。

昔行った遊園地も、昔行った水族館も全部忘れ去るなんて、そんなの酷すぎるやないか。


『……そかそか。行ってないかもしれんな。俺の幻覚みたいやわw』

『w、そうかもしれんな』


ゾムは悲しそうな表情を浮かべ、ロボロの顔を見つめていた。


『ァ…、俺もう帰るな!すまんな、こんな長いしてもぉて、また…、来るわ!』

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈




それからゾムは病室に姿を表さなくなった。その度、記憶は欠落するばかり。


『……これ…味せぇへんな、おっかしw……おれ…』


味覚障害、記憶障害、多種多様な障害が出てき始め入院の日は遠のくだけだった。


『…ふは、つらぁ…w…こんな時……ェと………だ…誰…やっけ……?』


ロボロが恐れていた最悪の事態。

名前を忘れてしまうこと。顔は思い出せるのに名前がわからない。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈




【……おまえが最前線出たから】

【お前が記憶障害なったせいでゾムが…】

【ゾム悲しませるくらいやったら死ねよ……】

【はよ抜けろや、…こんな先輩いらん】


『ゥッ…ぐ…な、なんやったん……?今の夢…』


大先生…、トントン…シャオロン、ショッピ……、なんで…あいつの名前は思い出せへんのや…!


『ァ”〜!くっそ!思い出せん!!』


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


思い出せないのなら、生きてる意味さえ見つからない。あいつに会いたい。名前を呼びあってたくさん遊びに行きたい。


『……もぉ…、つらいで…、味わからんのになんで出てくるん……?』


ネガティブな発言ばかりしているロボロ。そんな空気をぶち壊すように誰かが入ってきた。


『ロボロ!!その昼食食ったあかん!』

『うわァァ”?!誰やお前ェェ!』


病室にロボロの声が響く。軽く120デシベルはありそうだ。


『その昼食に薬が混ぜられてたんや!記憶を徐々に消していく薬、やから治らへんかってん!』

『ェ、は?いやまず名前……』

『あ、ぁ、そやな…スマンスマン…。俺はゾムやで!』


聞き覚え名前が聞こえる。


『ぞむ…、ァ…ゾム……ゥ?』

『そや、ゾムやで』


【ゾム】という言葉を聞いた時、全てが繋がった気がした。昔、遊園地に行ったことも、水族館にも行ったこと。


『ふァっ…ぞむぅ……っ…思い出したってぇェ……』


こんなに泣いたのは人生初では無いか?という程泣いた。次の日目がパンパンに腫れていたことを今でも覚えている。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


『ゾム?、こっち向いて?』


ゾムが振り向いた時、ソフトタッチのようなキスをする。


『ェっ……はずいって……、不意打ちはずるい…』


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


ありがとう、ゾム。

悲しくて辛い時だってあったけど、ゾムのお陰でまた一緒に居れるで。

もう、離れへん。ずっと一緒に居れればええな。

ゾム、だいすきやで。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


食/害/組/です!

結構頑張りました…設定に懲りました!

軍パロだったり、記憶喪失とかだったり在り来りな設定ですが、実力結構出せました!

リクエストあれば、『〇〇な設定で〇〇組み書いてください!』と、書いてくれれば書きます!

では、また!

この作品はいかがでしたか?

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