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過去の思い出が徐々に無くなってく記憶。その度悲しそうな顔を浮かべる。徐々にじゃなくていっその事すべて消去してくれよ。なんて、そんな想いは神に届きそうにない。
『……スマン…。あんさん誰や…?』
『………ゾムやで、ロボロの彼氏や!覚えてないんか〜?』
数年前、ロボロは事故にあった。
仲間を庇おうと、最前線に出て攻撃を直で受けてしまった。幸い、四肢は失わずに済んだが、記憶は何もかも曖昧だった。
それから徐々に記憶が戻っていく、はずだった。
『ぇ、……行ったおぼえない…』
昔に行ったところも、幼少期の記憶も徐々にゆっくりと消えていってる。
正直しんどいけど立ち止まってちゃ意味なんかない。でも、つらいんや。
昔行った遊園地も、昔行った水族館も全部忘れ去るなんて、そんなの酷すぎるやないか。
『……そかそか。行ってないかもしれんな。俺の幻覚みたいやわw』
『w、そうかもしれんな』
ゾムは悲しそうな表情を浮かべ、ロボロの顔を見つめていた。
『ァ…、俺もう帰るな!すまんな、こんな長いしてもぉて、また…、来るわ!』
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それからゾムは病室に姿を表さなくなった。その度、記憶は欠落するばかり。
『……これ…味せぇへんな、おっかしw……おれ…』
味覚障害、記憶障害、多種多様な障害が出てき始め入院の日は遠のくだけだった。
『…ふは、つらぁ…w…こんな時……ェと………だ…誰…やっけ……?』
ロボロが恐れていた最悪の事態。
名前を忘れてしまうこと。顔は思い出せるのに名前がわからない。
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【……おまえが最前線出たから】
【お前が記憶障害なったせいでゾムが…】
【ゾム悲しませるくらいやったら死ねよ……】
【はよ抜けろや、…こんな先輩いらん】
『ゥッ…ぐ…な、なんやったん……?今の夢…』
大先生…、トントン…シャオロン、ショッピ……、なんで…あいつの名前は思い出せへんのや…!
『ァ”〜!くっそ!思い出せん!!』
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思い出せないのなら、生きてる意味さえ見つからない。あいつに会いたい。名前を呼びあってたくさん遊びに行きたい。
『……もぉ…、つらいで…、味わからんのになんで出てくるん……?』
ネガティブな発言ばかりしているロボロ。そんな空気をぶち壊すように誰かが入ってきた。
『ロボロ!!その昼食食ったあかん!』
『うわァァ”?!誰やお前ェェ!』
病室にロボロの声が響く。軽く120デシベルはありそうだ。
『その昼食に薬が混ぜられてたんや!記憶を徐々に消していく薬、やから治らへんかってん!』
『ェ、は?いやまず名前……』
『あ、ぁ、そやな…スマンスマン…。俺はゾムやで!』
聞き覚え名前が聞こえる。
『ぞむ…、ァ…ゾム……ゥ?』
『そや、ゾムやで』
【ゾム】という言葉を聞いた時、全てが繋がった気がした。昔、遊園地に行ったことも、水族館にも行ったこと。
『ふァっ…ぞむぅ……っ…思い出したってぇェ……』
こんなに泣いたのは人生初では無いか?という程泣いた。次の日目がパンパンに腫れていたことを今でも覚えている。
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『ゾム?、こっち向いて?』
ゾムが振り向いた時、ソフトタッチのようなキスをする。
『ェっ……はずいって……、不意打ちはずるい…』
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ありがとう、ゾム。
悲しくて辛い時だってあったけど、ゾムのお陰でまた一緒に居れるで。
もう、離れへん。ずっと一緒に居れればええな。
ゾム、だいすきやで。
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食/害/組/です!
結構頑張りました…設定に懲りました!
軍パロだったり、記憶喪失とかだったり在り来りな設定ですが、実力結構出せました!
リクエストあれば、『〇〇な設定で〇〇組み書いてください!』と、書いてくれれば書きます!
では、また!
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