桃視点
自殺、グロ要素
いつも通り、食料調達の為に少し開けたところに行った時
やけに人がいる気がした
茂みから様子をうかがっていたとき、
後ろから居たぞ、なんて大きな怒号が聞こえた
それを合図にするかのように俺達は走り出した
手を繋いで、人混みをかき分けながら
まろの手が掴まれる
まろは後で追いかけるから、なんて言いながら逃げるようにこちらを促す
「ッッ、!」
「ざけんなッ”、!!」
お前が言ったんだろう
タヒぬ時は一緒だと
もしもの時は一緒にタヒのうと
「ッ、まろを離せッ…!」
まろの首に腕を回し警官にナイフを向ける
警官が少し驚き、力が緩まったのを確認してからまた手を引きナイフで脅しながら道を押し通る
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やっとの思いで警察を撒いた時
もうこれ以上逃げられないことを悟った
「今日中には捕まるなぁ…」
「ッ…ごめん…」
「…ほんとにな」
「まろが言いだしたんだろ」
「……、」
「…まろ」
「…?」
「…最後に、あいつら全員に復讐しよっかw」
「付き合って、くれるよね?」
「!、当たり前やん…」
「じゃあ、最後に、逃げよっか」
「…うん」
少し開けた草原の真ん中に
俺とまろ
俺はまろの首元にナイフを当てて、まるで人質のように扱う
警官が、大人しく自主すれば最大限の生活の保障をする
しっかりと更生出来ればない不自由なく暮らせる
そんな事を言っていた
今更遅い、事が重大になってからそんな事を言ったって俺らには何も響かない
「俺はッ!人を殺した」
「階段から突き落とした」
「…は、ッ」
言葉が詰まる
そんな中まろが、そっと俺の腕を、手を握ってくれる
まるで怖くないように自分も一緒に居ると言わんばかりに
…ずるいなぁ、…やっぱり_______、
桃「俺が、!全部1人でやった!」
そう言った瞬間まろが、驚くのが腕の中で伝わってくる
当然だまろには2人で殺したなんてふざけた事を言うと打ち合わせしていたのだから
でも、そんな事はしない
桃「コイツは人質だッ!」
そう言い放ちまろの首に軽く刃を当てる
「俺が今までお前ら大人に、どんなに助けを求めて来たと思う、!
どれだけ希望を打ち砕かれたと思う!
結局誰も助けてくれなかったッ!」
自然と言葉の端がうわずっていく
「それどころか中途半端に手を差し伸べて状況を悪化させて善人ぶってその後はまた目を背けるッ」
「俺の人生、ッあんたらのせいでめちゃくちゃだッ!(泣)」
警「それはッ、決まりで仕方なッ」
「だったらそのルールはなんのためにあるんだよッ」
「人を守る為にあるんだろッ」
「じゃあ、なんで俺たちは救われない!?」
「何が『必ず助ける』だ!結局めんどくさいだけじゃねぇかッ
こっちは助けを求めることすら許されないのにッ 」
「結局、お前らは、…人間は、!皆クズで身勝手で独りよがりな偽善者なんだよ…ッ、!!」
どうせこんな叫びは誰にも届かない
あそこで野次馬して録画をしてる奴らはきっとネットに晒すんだろう
それでどうなる?
話題になったとして、ネットの事なんて半年…数ヶ月もすれば忘れ去られる
俺の周りの人間を責め出す奴がいたとしても皆どうせ正義感に酔った偽善者だ
俺もそんな奴らと一緒
だから、…
「だから、こんな」
邪魔者は
「人間は、消えてやる…ッ(泣)」
ごめん、まろ
まろを思いっきり精一杯の力で突き飛ばす
あんなに心強かった身体がすっかり細くなっていて申し訳ない気持ちでいっぱいになった
まろはきっと俺のしようとしたことに気がついたのだろう
止めに来ようとしたがもう間に合わない
青「!!…ないこッ”、!」
「やめろ”ッッ!!」
桃「まろ…ッ」
「最後に楽しい思い出が作れて良かった…」
「頼むから、…まろは生きてッ…、絶対にッ」
なんて俺が今出来る目一杯の笑顔で、
俺の独りよがり我儘な言いながら
ナイフを首に当てた
ひんやりとした金属の感触が死への恐怖心を煽ってくる
震える手を抑えながら全身の力を振り絞って腕を引く
肉を切る感触が妙にリアルだななんて他人事のように考える
梅雨で濡れた若緑の地面に鮮やかな赤が滴る
思っていたより力が入って気管にも穴が空いたらしい、息をするたびにひゅうひゅうと音がしてやがてごぽっと水が入り込んだような音も聞こえた気がする
そして全身の熱が止め処なく体外へ流れ出して行くのが分かる
痛い、苦しい、でも今までの苦しい日々に比べればずっとマシだ
でも…もし叶うなら、生まれ変わって、もっと幸せな所で何不自由なく、まろと出会ってもっと幸せに生きてみたかった
周りでは慌てる大人たちの声とサイレンの音
視界が暗転してゆくなか呆然と手紙が届くといいななん考える
「…、ない、こッ……?」
その時最後に視界に捉えたのは絶望したまろの綺麗な青と
桜の花びらだった
「…、ッ」
「ははッ…まろ、ごめんね…w」
「ばいばい、…(泣)」
そのままゆっくり俺は意識を手放し
ないことしての幕を引いた
コメント
2件
桃さんの叫び...心にグサグサ刺さった😭😭 こんな話をかけるしくろんが凄すぎて...😖😖🩷 小説だけどシーンが想像できて好きが止まらんっ..、!!!
桃さんの言葉めちゃくちゃささりまくりました、 鳥肌やばい、これは泣くしかない…