em side

食堂に行くと相変わらずワチャワチャしていた。

コネシマさんは大声で笑うし、チーノくんは麺つゆ用意するし、グルッペンさんは甘味食べまくるし…

トントンさん…いつもいつもご苦労様です。

zm「とりあえずシャオロンが食べれそうなもん、作ってくるわ」

em「分かりました。」

「シャオロンさん、ここに座りましょう」

sho「ｺｸ」

小さく頷いて椅子に座るシャオロンさん。

髪が長いせいもあってか、本当の女の子のように見えてきた…。

さっき初めてあった時、シャオロンの目は本当に真っ黒やった。

なんていうか、絶望しかないって感じで…

やけど、さっきゾムさんが「明日も外でよ！」って言った時、シャオロンさんの顔が少し明るくなって、ちょっとやけど、瞳にも光が灯った。

ゾムさんの事は信用しとるんかな…

だけど、やっぱり大人ばかりで怖いのでしょう。

ずっと下向いて、震えています。

zm「持ってきたで〜！！」

tn「シャオロン、気分はどうや？」

ゾムさんと一緒に来たトントンさん。

シャオロンさんの前にある机におにぎりを置く。

tn「食えるか分からんけど…とりあえずおにぎり作ってきたわ。」

「スープも作っとるからそっちでもええで」

そう言ってシャオロンにご飯を勧めるトントンさん。

でも、シャオロンさんの手は中々動かない…。

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sho side

「おら、食えよ！クソガキがよ！！！！」

「口に詰めるぞゴラァっ！！！」

sho「ﾝｸﾞｯ…ｳｹﾞｯ…..んっ…ふっ」

ご飯を無理やり口に詰められる。

毒が入っているかもしれないのに、こいつは無理やり詰め込んでくる。

sho「ｹﾞﾎｯｺﾞﾎｯ…ｳﾞ…ｹﾞﾎｯｺﾞﾎｯｺﾞﾎｯ…」

息が出来ない、俺、窒息で死んでまう？

怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い………

怖いよ、やだよ…

誰か助けてよ…

zm「シャオロン！？」

sho「ﾊﾋｭｯ…」

em「シャオロンさん…？大丈夫ですか？」

ふと我に返ると、両サイドにゾムとエミさん。前にはトントンさん。

さっきまでうるさかった食堂は静かになっていた。

kn「だ、大丈夫か…？袋いるか？」

tn「シッマ、とりあえずココア温めてきてくれ」

kn「任せろぉ！」

目の前に食べ物が置いてある。

やけど、食えへん。怖い…

また毒入っとってしんどい思いするかもしれない。

次こそ死んでしまうのかもしれない。

…こいつらだって、俺を監禁するかもしれない。

殴って、蹴って、髪掴んだり首絞めたりして…

そう考えてしまったら最後。

怖くて怖くて涙が出てくる。

sho「ｯｯ…..ふっ、ァ…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

zm「…シャオロン、見ててな」

sho「…？」

ゾムが目の前にあったおにぎりを1つ手にとって口に入れる。

そして、咀嚼して飲み込んだ。

zm「な？毒入っとらんで？」

kn「ココア持ってきたけど…」

tn「あぁ、ありがとう」

zm「…食べたないか？」

「無理して食べんでもええんやで？」

tn「まぁ食べんかったら点滴やけどな…」

皆、俺を見てる。

たくさんの目が俺をとらえてる。

それが怖くて怖くて、動けない…。

でも…

sho「…ﾊﾟｸｯ」

kn「おぉ！！口に入れた！！」

sho「ﾓｸﾞ…ﾓｸﾞ…ｺﾞｸﾝｯ」

「ﾊｧｯ…ﾊｧ」

食えた…食えた！！

本当に毒ない…これなら大丈夫…？

zm「偉い！！偉いぞシャオロン！！！よう食べた！！」

そう言ってゾムは俺に抱きついてきた。

やけど、結局2口しか食べれんくて、点滴してもらう事になった。

でも…たった2口やのに、皆褒めてくれた。

半分ぐらい誰か分からんかったけど…

sn「少しチクッとするよ〜？力抜いて〜」

ベッドの上で俺は寝転びながら腕を出す。

この人はしんぺい神。

医療関係の人らしい。

チクッとした痛みが少ししたが、殴られたりするよりは全然痛くなかった。

sn「この栄養のやつ…抹消点滴っていうんやけど、この袋の中に入ってるやつ、全部なくなる頃にまた来るからね。」

ガチャっと音をたてて、部屋を出る。

zm「大丈夫か？しんどない？」

点滴されてる方の腕とは逆側にゾムはいる。

ゾムは俺の胸元あたりまで布団をかける。

時計を見ると今は夜の9時やった。

zm「ん〜明日はそやな〜」

いきなり話し出すゾム。

zm「まず、髪切ろか！んで〜散歩行って〜皆と遊ぼか！！」

「ゲームとかしてみたない？色々教えたるで！！」

ゲーム…..正直やった記憶ない。

やけど、俺みたいな奴がやってええんやろか…

変な目で見られへんのやろか…

zm「大丈夫やで、任務ない限り俺がずっとそばにおったるから。」

ゾムはそう言うと、俺のお腹辺りをポンポンと一定のリズムにたたき出した。

ｶﾞﾁｬｯ

またドアの音がなり、しんぺい神が入ってくる。

sn「うん、終わり。針抜くからチクッとするよ〜」

針を抜いて、刺してたとこに絆創膏を貼ってしんぺい神は出ていった。

zm「よし、ほなそろそろ寝よか。」

「ほな、おやすみ」

電気を豆電球にして、ゾムは部屋を出た。

こんなに温かい場所は初めてや…..

いつの間にか俺のまぶたは閉じていた。

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ここまで読んでくださりありがとうございます！！

今回はお花出てこなかったんですけど、紹介？します！！

・サボテン

花言葉…枯れない愛

きっとゾムたちからシャオロンに与えられる愛も一生枯れないことでしょう…