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不破視点

呼び方違ってたらすいません


「はい、お待ちどぉ〜」

とこさんが出来た料理を運んでった。

「わぁ〜⟡.·」

「相変わらず美味しそーだねぇ戌亥の料理」

「アハー、褒めてもなんも出んぞー」

席側を覗くと、どうしても向こうからも見えてしまうから、情報は耳から入ってくるものしかない。

おそらく今のは、リゼさんが目ェ輝かせてるとこなんやろなぁ。

「…すっご」

もちさんの呟きが聞こえた。ハッキリと。

今俺は耳からしか情報得られんから、意識を耳に集中させ、今の呟きを聞き取る。

「ねー! 凄いですよねぇー! とこちゃんの料理!」

それはホントにそう。

…あんな優しいかたが作っとる物やから、心に染みるんやな…

「本当…なんか…迫力がありますね…」

「そらおおきに」

社長、迫力ってなんすか。

少し笑いそうになって耐える。

…怖いなぁ。

2人が話すのを聞くのが。

何度も聞いたことを。

…………自分が、目の前で見た事を。

「───ッ」

甲斐田。


晴。


…甲斐田晴。


なぁ、今絶賛寝とる人。


俺、お前の事が好き。


好きって気づいたんよ。


思い返せば、気付けば目で追っていたんよ。


あぁ、よく笑うな。笑顔がよぉ似合う。


そう思った。


でも…でも、


辛そうやな。


その辛さを、俺はわかってあげることがきっと出来へん。


お前の笑顔が見たい。


嬉しそうに俺の名前を呼んで、笑いかけて欲しい。


「───ゃ」


…好きや。


大好きや。


なぁ。


早う起きてや。


俺、晴に言いたいことぎょうさんあんねん。


砕けるかもしれないと分かっていても。


これだけは、この事だけは。


起きたらちゃんと聞いて欲しい。


大好きだって。


「ŧ‹”( ‘ч’ )ŧ‹”…ん?」

「? 剣持さん? どうかしました?」

!! やっべ!

リゼさんの声が聞こえて正気に戻る。

出てきてしまっていた涙を止めるために、タオルで目を抑えて思考フル回転。

考えてた事口に出てもうてたか!?

んで声大きくってもちさんが気づいて─

「大丈夫よ((ボソッ」

顔を上げたら、とこさんがいた。

え? だい、じょうぶなんですか? 今の。

あ、とこさんには聞こえてたってことか…

…恥っず!!!

ちょ、とこさん、今一気に赤面した俺見て微笑まないでください。

そんなとこさんは、チョイチョイと席側を指さした。

「聞いとき。大丈夫よ((ボソッ」

再び耳に意識を集中…


「え? 声?」

アンジュさんの声がした。

「いや、絶対に気のせいだと思ってるんですけど。…疲労で幻聴か?」

最後はボソッと言うたな。

悪いもちさん。幻聴やない。

てか、もちさん耳ええんやな…

「あぁ、そういえばお二方のお話まだ聞いてませんね。そろそろ食べ終わりますし、ちょうどよくなったら聞かせてください」

リゼさんが思い出したように言う。

それにアンジュさんが続いた。

「そうですよ。きっと悩みが行き過ぎて疲労になっちゃったんですよ。ほら、精神の疲労は身体にも影響するって言うじゃないですか」

…俺も人の事言えへんな。

甲斐田が怪我をする話

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