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甲斐田が怪我をする話

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甲斐田が怪我をする話

7 - 覚悟ときっかけ

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2024年03月24日

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何も無い、まっさらな場所にいた。

気がついたらそこにいて、だけれど疑問のひとつも抱かなかった。

その代わり、感じることが一つだけ。


「…寂しいなぁ」


周りを見渡しても誰も居ないし何にもない。

ちょっと不気味。

誰かに会いたいなぁ。

────あ、そういえば。


「無事なのかな」


ちゃんと、守りきれたかな。

間に合ってくれたかな。


「────────出口」


ふとそう思った。

何故かは分からないけど


「あるかな」


ただただまっさらな場所を、歩いてみることにした。

寂しくて。

だから誰かに会いたくて。

あるかどうかも分からない、出口を探すことにした。


「…ご馳走様でした」

「はーい、お粗末さまでした」

社長が最後に食べ終わった。

…珍しいな。

女性二人よりも遅い。

─あ、もしかして。

社長も俺と同じく、あの時アソコにいた者。

俺と全く同じとまでも行かなくても、思い詰めてることはあるんやろな。

「社長、大丈夫ですか」

俺と同じこと思ったのか、もちさんが聞いた。

…大丈夫じゃないやろなぁ。

「すいません。この後どこから話そうと考えていたら、手が動くの遅くなってしまって」

あぁ、俺と違って先に話してないからか。

………………やっばい手ぇ震えてきた。

怖さ帰ってきてもうた。

落ち着け落ち着け…

「そ、んな、思い詰めてるんですか?」

リゼさんが驚きながら問う。

「…まぁ…」

社長がまごついた。

そうよな。これ話すんムズいよな。

俺だってめっちゃ詰まった。

「あの」

「コレから話すんですか?」

もちさんが声かけようとしたところを、とこさんが問いかけた。

ふと右を見てみると、テーブル席側に向かって歩いていた。

「え、戌亥もう皿洗い終わったの?」

それ俺も思った。早くない?

「ん? あぁ、社長のを片す前に3人のはもう終わらせてたからな。アタシはプロよ。」

流石っすわぁ…

ポスッと座った音がした。

「…社長、ちゃんと全部話してください。あの時、僕だけがいなかったので…全部、知りたいんですよ。社長も不破さんも、どうしてあんなに思い詰めてるのか」

もちさん…ッ…ごめんなさい。

社長すいません、頑張って下さい。

俺からもう一度とか…そんなのは無理…

「スゥ──────ハァ──────」

社長の深い深呼吸が聞こえた。

「──────あの日、剣持さんが先に帰ったあと、残りの我々3人は、揃って駅に向かっていました─」


戌亥の心情


最初は、ただ泣き声が聴こえただけだった。

よーく聞いてみれば、それは知ってるライバーの声やった。

意識してでは無いが、聴こえてしまったのを放っておくわけにはいかへんかった。

大分だいぶ顔色が悪かった。

そのままやったらすっごい病んでたんじゃと思うわ。

もう本当に真っ青やった。

まぁ、それに驚いて一瞬固まったんやけど、それはおふわにはバレてへんな。

まずは気分転換! って思ったけど、あの顔は抱え込んでるもん吐かんと何も出来へんやろと思って、アタシの勤め先にした。

他の人いたら無理やろ。

休める分休めへん。

なんかおふわが抱え込んでるもん、ただのもんではないと思ったし…

まぁ、結局連れてった理由としては、



あ、これ「危ない」



と、いの一番に感じたからやな。

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