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あーむ
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「痛た、た……。凶一郎兄さんの修行、いくら何でも過激すぎだろ……」
朝野太陽は、激しい雨が打ちつけるアスファルトの上で目を覚ました。
周囲を見渡すと、そこは高層ビルに囲まれた見知らぬ路地裏。ついさっきまで夜桜の屋敷にいたはずなのに、衣服はボロボロで、愛用のスパイガジェットも、六美の姿もない。あるのは、薬指に光る結婚指輪だけだった。
「ここ、どこだ……? 渋谷っぽいけど、なんか雰囲気が違うような……」
太陽が戸惑いながら歩き出した、その時。
前方の闇から、一人の男がよろめきながら走り出てきた。男は喉を掻きむしり、狂ったように叫んでいる。
「約束が違う……! 私はただ、永遠の命の薬を……ギャアアアアッ!?」
男の叫びは、不気味な破裂音と共に途絶えた。
衣服を引き裂き、皮膚を突き破って、男の体内から無数の「根」と「蔓」が急速に噴き出したのだ。わずか数十秒で男の肉体は内側から食い尽くされ、そこには青白く発光する「巨大な植物の塊」だけが残された。
「……っ!? この不気味な生体エネルギー……ソメイニン!? まさか、『タンポポ』の仕業か!?」
太陽の心臓がドクンと跳ねる。人間を植物化・兵器化する悪の組織「タンポポ」。その脅威を誰よりも知る太陽は、本能的に警戒態勢をとった。「そこまでだ、動くな」
背後から、低く鋭い声が響いた。
長いトレンチコートを翻し、銃口を突きつけてきたのは、警視庁公安部の野崎守だった。この不審死事件を追っていた公安警察が、現場に張り付いていたのだ。
「夜中にこんな場所で何をしている、少年。……まさか、お前がこいつを殺したのか?」
「違います! 俺は通りかかっただけで……!」
太陽が手を挙げて身白ぎした、その瞬間。
路地裏のコンテナの影から、もう一人の男が音もなく滑り込んできた。
丸菱商事の、いや、自衛隊の影の諜報部隊『別班』の精鋭――乃木憂助である。別班もまた、この国家を揺るがす「植物テロ」の首謀者を独自に追っていた。
「……公安の野崎さんですね。お気の毒ですが、その少年の身柄とこの現場は、我々が引き受けます」
乃木は野崎に銃口を向けた。
「乃木……! お前、やっぱり日本に戻ってやがったか!」
野崎が歯噛みする。
突然始まった、銃を突きつけ合う二人の男の緊迫した睨み合い。
この世界に転生したばかりの太陽は、何が起きているのか全く掴めない。
(なんなんだこの人たち……!? 片方は警察みたいだけど、もう片方の人は……めちゃくちゃ強い。凶一郎兄さんみたいなプロの匂いがする……!)
その時、乃木の脳内で『F』が叫んだ。
(おい憂助! 公安のキツネは後回しだ! 奥の暗闇から、ヤバい化け物がうじゃうじゃ来てるぞ!)
「――ッ! 野崎さん、来ます!」
乃木の警告と同時に、路地裏の闇から、目が緑色に発光した異様な大男たちが一斉に飛び出してきた。「植物化兵器」たちだ。
「グオオオオオッ!!」
植物怪人の一人が、丸太のような太さのツタを野崎に向けて放った。
「しまっ……!?」
不意を突かれた野崎の防弾盾が、一撃で木っ端微塵に粉砕される。そのままツタが野崎の胸を貫こうとした、その瞬間――
「夜桜式格闘術――『剛蓮(ごうれん)』!!」
横から凄まじい風切り音が響き、太陽の小さな拳が、植物怪人の巨体を真横から撃ち抜いた。
ドゴォォォン!!と音を立てて、怪人はコンクリートの壁を突き破り、ビルの奥へと吹き飛んでいく。
「な……ッ!?」
野崎が目を見開く。
乃木、そして脳内のFまでもが、その光景に完全に絶句した。
(おいおい憂助……今の一撃、何だ!? あのガキ、道具も使わずに生身で人間を壁ごとブッ飛ばしやがったぞ……!?)
「2人とも、下がってください! 奴らの再生能力は異常です、生半可な攻撃は効きません!」
太陽はボロボロの制服の袖をまくり、夜桜の血統を覚醒させる。その目は、夜桜の力が開花した証である鮮やかな光を放っていた。
誰も太陽を知らない。
太陽もこの世界を知らない。
しかし、この東京の片隅で、「タンポポ」という共通の敵を前に、異世界から来た最強の高校生スパイと、日本最高峰の二大スパイ(別班・公安)の運命が、最悪かつ最高の形で交錯した。
世界の命運を賭けた戦いが、今、幕を開ける――。
コメント
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うおおおっ、これ『夜桜さんちの〜』のクロスオーバー転生もの!? しかも公安と別班の睨み合いにいきなり乱入って展開熱すぎるだろ🔥 太陽くんが指輪だけ持って飛ばされたって設定、もう切なさと熱さが爆発してるし、「剛蓮」で植物化兵器ぶっ飛ばすシーンは脳汁出たわ…! 誰も彼を知らない世界で、それでも夜桜の強さが炸裂するのか…続き絶対読む📖✨