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川沿いの小さな丘は、春の夜風がやさしく吹き抜ける場所だった。
みなみと仁は、静かに並んで座っていた。
「星が綺麗だね」みなみが小さく呟く。
仁は少し笑いながら、「お前はそういうロマンチックなこと、急に言うよな」とからかうように言った。
でも、その声は緊張で少し震えていた。
「実は、ずっと伝えたかったことがある」
仁は深呼吸をしてから、目をみなみに向けた。
「俺は、みなみのことが……好きなんだ」
その言葉は、夜空よりもずっと輝いていた。
みなみは驚いて目を見開いたけれど、すぐに涙がこぼれ落ちた。
「仁くん……私も、同じ気持ち」
震える手で仁の手を握り返す。
「お前が笑うと、俺も嬉しくなる。泣くときは、何とか守りたいって思う。
辛い過去があっても、俺はお前の側にいたい」
「私も、仁くんの全部を受け入れたい。ずっと一緒にいたい」
二人の距離は、一気に縮まった。
夜空に浮かぶ星たちが、静かに二人を祝福しているようだった。
風がそっとみなみの髪を撫で、仁はその手を強く握りしめた。
「これからも、どんな時も一緒にいよう」
「うん、ずっと」
夜の闇の中、二人は未来を誓い合った。
春の夜風が二人の間をそっと通り抜け、満天の星空はその輝きを増していった。
みなみは少しだけ顔を上げ、仁の目をじっと見つめた。
その瞳の奥には、不安も戸惑いも、そして確かな温かさが宿っていた。
「ねぇ、仁くん……」
声が震えそうになるのを、みなみは必死に押さえた。
「どうして、私のこと好きになってくれたの?」
仁は少しだけ間を置いてから、静かに答えた。
「……みなみのこと、ずっと見てた。
誰にも見せない本当の顔も、弱いところも、全部含めて。
お前は強くて優しくて、でも傷ついてばかりで。
そんなお前を守りたいって、自然に思ったんだ」
みなみはその言葉を聞いて、胸の奥にずっとしまい込んでいた痛みや孤独が、少しだけ溶けていくように感じた。
「私ね、仁くんに出会うまでは、誰も信じられなかった。
自分のことも、誰かに愛されるなんて、夢のまた夢だと思ってた」
「でも、今は違うんだ。仁くんがそばにいてくれて、人を信じることができなかった私が仁くんが信じてくれて優しく接してくれて私は変われた。自分を少しだけ好きになれた。ありがとう」
仁は優しく微笑んで、みなみの手を握りしめた。
「お前が笑うと、俺も嬉しくなる。
泣くときは、何とか守りたいと思う。
辛い過去があっても、俺はお前の側にいたい」
二人はじっと見つめ合い、夜空の星がまるで祝福しているようにキラキラと輝いていた。
風がそっとみなみの髪を撫で、仁はその手をさらに強く握りしめた。
「これからも、どんな時も一緒にいよう」
「うん、ずっと」
暗闇の中、二人の温もりだけが確かな未来を約束していた。
やがて、二人はゆっくりと立ち上がり、夜空を見上げた。
星は、二人のこれからの歩みを静かに見守っているようだった。
「仁くん、ありがとう。これからもよろしくね」
「俺も、みなみ。ずっと一緒にいよう」
その夜、満天の星空の下で、ふたりの心は固く結ばれた。