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下神彩葉
Sun
609
沙雨叉 狐珀
565
203
☕️side
何気ないリュウキの一言が始まりだった。
「なぁ、カイリュウって童貞なん?」
『え゛』
「トムが付き合うの初めてよな?やっぱ童貞? 」
『…』
ハヤトと付き合い始めて1ヶ月。
キスまではしとるけど、それ以上のことは出来てへん。
そんな中、撮影の休憩中にリュウキがぶっ込んできよった。
「かいりゅう、?」
『はやと、、』
俺がすぐに答えへんのを見て、心配そうに見つめてくる。
…嘘をつく必要はないよな。
『…童貞ちゃうよ』
「っ、え?」
「えー!?なんで!?」
『もぉ、うるさいねん!お前に言う必要ないやろ!!』
「…」
「え、トムは知らんかったん?」
「、知らなかった」
「っ、え、やばっ!」
リュウキは、やってしまった、と青ざめて俺とハヤトの側から逃げて行った。
『っ、はやと?』
「…そんなこと、聞いてないんだけど」
『い、いや、言うタイミングなかったやん』
「…ごめん、今は話したくないかも」
『おい、はやと、っ?』
俺が引きとめるのを無視して、ハヤトは楽屋から出て行った。
🦄side
お互い初めて付き合ったから、当たり前にそういう経験は無いと思ってた。
元々、男の人が好きな僕と、女の人が好きだったカイリュウ。
ということは、カイリュウは女の人と行為に及んだことがあるということだ。
『…っ、はぁ…』
ため息をついてボーッとしてると、エイキが静かに近づいてきて隣に座った。
「大丈夫?」
『…えいき』
「さっきの聞いとったから 」
『っ、こんなことで怒るとか、子供っぽいかな?めんどくさいって思われる?』
「んー、分からんけど、ハヤトが出て行った後、カイリュウの顔がもう、この世の終わりみたいやったw 」
『え、?』
「ハヤトが思ってるより、カイリュウはハヤトのこと好きだと思うんよ」
『…そう、かな?』
「うん、それは俺が保証する。だから、ちゃんとカイリュウと話したほうがいいよ?」
『、うん、、頑張ってみる!』
☕️side
結局、あの後はハヤトと喋れへんくて、仕事が終わってモヤモヤしながら家に帰り着いた。
ボーッとしとると、玄関のドアがガチャッと開いた音がする。
え、泥棒か?と思ったけど、ハヤトに合鍵を渡したことを思い出した。
バタバタと玄関に向かって、脱いだ靴を揃えてるハヤトの背中に抱きついた。
「わぁ、っ、!びっくりするんだけど、?」
『…』
「…とりあえず、座って話そう?」
リビングのソファーに2人並んで腰掛ける。
ハヤトの手を握りながら、俺は説明をした。
『そういう経験があるっていうのも、1回だけやねん。オーディションに落ちてムシャクシャしてた時期があって、お酒を飲んだ勢いで、名前も知らん人とそういうことをしたんよ』
「っ、うん」
『全然気持ちよくなかったし、そういうことをしたからって、心が満たされることはなかったんよ。やから、それ以降はそんなことせえへんかったし、今でも後悔しとる』
「そうなんだ、、」
『でもな?今は、お前と一緒におるだけで心が満たされるねん』
「っ、え?」
『確かに、初めてはあげられへんけど、俺の初恋は間違いなくお前や』
「〜っ、、かいりゅう、」
『はは、泣くなや?まあ、泣かせたん俺やけどw』
泣いているハヤトをふわっと抱きしめる。
「ごめん、っ、、こどもっぽいよね」
『…こどもっぽいのも、かわいいのも、ちょっとネガティブなのも、真面目なのも、全部ひっくるめてお前やろ?俺が好きになったんは、そういうヤツや』
「〜っ、だいすき!」
『…おれも』
しばらく2人で抱きしめ合いながらキスをして、お互いの愛を確かめ合った。
おまけ
☕️side
「ごめん、カイリュウ、余計なこと言ったかも…」
『は?何がやねん』
何やら青ざめた表情のリュウキが、ハヤトの方をチラチラ気にしとるのが分かった。
ハヤトは、何やらスマホを真剣に眺めている。
『ハヤト、何見てんねん』
「あ、かいりゅう!見てこれ!」
『…え゛?』
ハヤトが見てたのは、男同士の行為の方法を説明しているサイト。
『は、おま、何見てんねん!//』
「リュウキが、“お前が攻めやったら、カイリュウの初めてもらえるんやない?”って」
『な、、っ、はぁ!?//』
「僕、頑張って勉強する!」
『…りゅうきぃ?』
「ほんっとにごめんって!!」
コメント
1件
うわあ、もう…第6話、すごく良かったです😢💕 カイリュウが「初恋はお前や」って言ったところ、胸がギュッとなりました。過去があっても、今のハヤトへの想いがちゃんと伝わってきて。おまけのリュウキの余計な一言からまさかの展開になるのも笑えたし、2人の距離が縮まった回だったなあ。巴榴さんの描く空気感、本当に好きです🌷