森下「やっと昼飯…腹減った〜!今日は弁当の中身、傾いて寄ってなかったらいいな」
近本「蓋開けるまで中身が寄ってるか寄ってないか分からんって、シュレディンガーの猫やな」
森下「いや、自分人間っす」
近本「それはそうなんやけど…シュレディンガーの猫っていう思考実験があってな。50%の確率で毒ガスが出る仕掛けの箱があって、そこに猫を入れて蓋をすんねん。そしたら、次に蓋を開けるまで猫の生死は確認出来ひんやろ?だから、蓋を開ける前の段階では猫が生きてるパターンと死んでるパターンが重なって存在していて、開けた瞬間に状態が決まるっていう…あれ?森下?」
森下「ね、猫が、猫が毒ガスに…!?そんなのとても耐えられない…ううっ、大山さーん!」
大山「どうしたの、何かあった?」
佐藤輝「あー、近さんがシュレディンガーの猫について説明してて」
大山「成程そういう…よし、じゃあ代わりにシュレディンガーのネチコヤンの話をしようか」
森下「なんすかそれ、また可哀想な話じゃないですよね?」
大山「可哀想、ではないかな。箱に猫を入れて、蓋をするところまではさっきの説明と同じ。ただしこの箱には毒ガスの仕掛けはなくて、箱に入れる猫は50%の確率で猫をサボってネチコヤンになる個体」
森下「ネチコヤン」
大山「この蓋が閉まってる間は、中の猫が猫を保ってる状態と猫をサボってネチコヤンになってる状態が両方あって、開けたらどっちかの状態に固定される。つまり、蓋を開けて中を確かめてみて初めて正確な答えが得られるってこと」
森下「そういう事か、大山さんあざっす!じゃあ俺の弁当は…うわっ、めっちゃ寄ってる!ネチコヤンだ…」
佐藤輝「持ってくる途中で傾けたんやな、鞄に入れる時雑に突っ込みでもしたんやろ」
森下「でもめっちゃ美味い!サボってても保ってても弁当美味〜い!」
大山「元気になったみたいで何より…これで一安心かな?」
近本「悠輔ありがとう、今度お礼にちゅーる箱で送るから(小声)」
大山「えっ、本当に?嬉しい(ガッツポ)」
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