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遥

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131 - 宿泊学習-バス3

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2025年03月11日

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ただ、最後までしなかったのは救いかな。

本当に気持ち悪くて。

ショックで涙も声も出なくて。


そこから解放されてからはよく覚えてなくて。どう解放されたかも。

帰ったあとはご飯も食べれなくて。


私は面倒ごと嫌いだからさ、お母さんにも先生にも言えなくて。

自分が我慢すればいいやって。それで丸く収まるんだからって。


それからは男子と口聞かなくなったの。

最低限の業務連絡しかね。


で、実はその話には裏があって、私に好きって言いながらもう1人にも同じようなことを伝えてたらしくて、結局そいつと付き合ってたの、同じクラスね。

最低だよね、気持ち悪いし。


そこからもさらに地獄。

3年になっても同じクラス。


変わらず私は男子と話せなかった。

関わらなかった。


しまいには私と同じ高校を受験してきた。

この高校だよ。

でも、そいつは落ちたの。


初めてざまぁみろって思ったよね。

スカッとしたっていうか。


それで私も決心したの。

確かに、あの体験は気持ち悪いしトラウマだし今でもたまに思い出して嫌になることはある。


でもこのままじゃダメだって、ちゃんと自分で思えたの。


これから先、男の人と関わらないなんて不可能だって。


仕事に就いたってそうでしょ?


絶対に無理だから克服しないといけないって。


それで高校からこんな感じで頑張ってるの。


どうかな。うまくやれてる?


・・・・・・・・・・


-蒼side-


そう話すはるちゃんの瞳の端には少し涙が滲んでいた。

今すぐにでも抱きしめたかった。

けれど、彼女のその話を聞いた後にそんなことは出来ない。簡単に触れるなんてできない。


こういうとき、なんて声かけるのが正解なんだろう。

精一杯、言葉を選んで伝えてみる。


蒼「…うまくやれてるよ。それにもうそんな心配しないで」

は「?」

蒼「俺や雪、…そうだな、凛もかな?はるちゃんを守るし、そんな思いもさせない、何かあったらまた話して。いつでも聞くから。知ってるの俺だけだし」

は「…ありがと。でも、この話聞いたからって態度変えないでほしい。いつも通りに接して欲しい。変に触れないとか、そういうのはなんか、嫌だ」

蒼「分かったよ」


彼女は俺の顔を見て安心したように微笑んだ。








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