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ストレルカが去る前、支援物資を貰っていた。


ロウソク×30、じゃがいも×5、特製ミートパイ×10、体力回復ポーション(帝国製改良型)×30と、またも木箱で頂いた。その中でも気になったのが『ポーション』だった。



[体力回復ポーション改]

[効果]

ドヴォルザーク帝国の錬金術師が製造したポーション。体力を大幅に回復。憂鬱、沈黙、毒、幻覚、出血、暗闇、混乱、呪い、下痢の状態異常を回復。



帝国製のポーションがこれほどの効果を持つとは驚いた。これは大量のストックがあっても良い。ぜひ入手したい。

それにしても、さすが商船を持つだけあって、物資というか商品は大量のようだ。本来なら『グラズノフ共和国』と取引をする為だったらしいが、しばらく島に留まるようで取引を延期したようだ。



「せっかくだから、ミートパイをいただこう」



盛り付けたいところだが、お皿がない事に気づいた。食器類の製造もしないとなぁ。無人島開発スキルかワークテーブルで作成可能だ。


木製なら『木材』でぱぱっと作れる。粘土から作る陶器タイプもあるようだけど、陶芸スキルが必要のようだ。


ワークテーブルの場合は、鉄ではなく『チタニウム』が必要のようだ。


チタニウム。

鉄よりも軽く、強度もあり、海水やら塩水の耐性に優れている。ちなみに、熱にも強いと聞く。確か、入手難易度もそれほど高くなく、武器や武具の精錬に使われているとも聞いた。そうか、こういう場合は鍛冶屋かな。


とはいえ、この島に鍛冶屋なんてないし、その存在もない。自分で入手するしかないかな。個人的には、チタニウム製がいいな。お城でも同じのが使われていたし、馴染み深い素材だ。


けれど、今は贅沢を言っている場合ではない。木製で作ってしまおう。木材を1個使用し、予備も含めて『木のお皿×10』を作った。ついでに、ハッと思いついて『木のフォーク』、『木のスプーン』を作成した。そうだ、木製で作れば良かったんだ! どうして気づかなかった……俺よ。



というわけで、食器類が完成。

ちょうどスコルが風呂から上がってきた。


「お待たせしました~」

「おかえり、スコル」

「温泉、とても気持ち良かったです♪」


随分と長く入っていたせいか、スコルの全身が火照っていた。少し艶めかしさも感じつつ、俺は食器の完成を報告。


「お皿と、ついでに副産物でフォークとスプーンね」

「わぁ、木のお皿ですかぁ、可愛いですね」

「むしろメインで使ってもいいかも。雰囲気もあるし」

「そうですね、エルフの国はこういう温かみのある木製素材が多かったですから、嬉しいですっ」



実にエルフっぽい。森とか自然のようなイメージがあるしな。



「ボロディンか……久しぶりに、行ってみたいな」

「えっ! ラスティさん、わたしの国へ来てくれるんですか?」

「農業をやる予定だからな。いろいろ参考にしたい。……ダメかな?」

「ぜ、ぜひ! 行きましょう、ボロディンへ」



スコルは乗り気だ。

だが最大の問題があった。



「でもさ、この島を離れる事になるし、その……ストレルカの船を頼ろうと思うんだ」

「……うぅ」



言葉に詰まるスコル。気まずそうな顔をして、項垂れた。なんかストレルカと敵対しているようだし、そうなるよな。でも、俺はこの島をもっと発展させていきたい。だから――。


「行くならスコルの力が必要だ」



彼女の手を握って、瞳をよ~く見つめて交渉した。



「ラ、ラスティさん!? あ、あの……嬉しい、です。嬉しすぎて心臓がドキドキしています。……わたし、幸せすぎて……はにゃー…」



なんかすっごく動揺して目を回してる。スコルは体をクラクラと揺らして、ついに倒れた。



「ちょ、スコル!」

「…………(きゅぅ)」


なんか幸せそうにしながら目を回している。どうしてそうなったー!? ……う~ん、俺はただボロディンへ行かないかと誘っただけだったんだが、こうなるとは予想もしなかった。これでは料理は無理そうだな。


特製ミートパイとポーションで乾杯しよう。

無人島Lv.9999 無人島開発スキルで最強の島国を作り上げてスローライフ

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