今回からは反応集ではありません!
北岡、飯豊、小林、和中、野田に関しては1話づつ丁寧に話を進めていきます!
急に北岡君視点に変わったりして読みづらいだろうけど、頑張ってくだされ。
それではどーぞ!
俺の名前は小峠華太。
天羽組事務所のかつての自分の席で、現在の状況を整理する女極道だ。
小峠「これであらかた終わりましたね……あとは事務所に戻ってこない5人か…」
香月「あの4人に加えて、数日前から野田の兄貴もどっか行っちゃったもんな」
小峠「おかげでまた事務所来れたからいいんですけどね」
現在和中の兄貴、飯豊、北岡が3人体制で、小林の兄貴は単独で暴走しまくっている。
それに加えて数日前、野田の兄貴が事務所から姿を消したと連絡が入った。
これでは阿久津のカシラが今度こそ死んでしまうと思い、俺は今絶賛事務作業中である。なんだか懐かしい。
阿久津「ほんとごめんな、華太。俺と工藤じゃ手が回らなくて…」
小峠「全然大丈夫ですよ!元はと言えば自分の作業もせずに外に飛び出してったやつが悪いんですから!」(満面の笑み)
須永「……………いつも事務作業サボってすみませんでした………」
小峠「いえいえ!“今は”勝手に外に飛び出して仕事放棄して挙句の果てにみんなに心配掛けてる人達に怒ってるんですよ!“今は”須永の兄貴に怒ってる訳じゃないんで!」(満面の笑み)
須永「……………手伝いますぅ…………」
速水「………小峠の兄貴ってたまに怖いですよね」
永瀬「…こりゃあいつら帰ってきたら説教大会勃発だな」
そして俺は各店舗の売上をパソコンに記入しながら、同時進行で現状整理中である。
小峠「野田の兄貴はどこいっちゃったんでしょう?」
すると俺の後ろから声がかかった。
工藤「おおかた我慢の限界が来たんだろ。あいつはずっと我慢してたからな」
青山「工藤の兄貴!」
工藤「小林や和中たちと同じように自分も暴走すれば、他に迷惑がかかっちまうってことが分かってたんだろ。だがなかなか情報が集まらずに華太の仇が打てないから、自分も動きだしたんだろうな。ありゃなにか情報が取れるまで戻ってこねえ」
…なるほど。野田の兄貴も俺を思っててくれたんだな。少し照れるが、組の緊急事態に変わりは無い。組の上層部3人が一気に抜けたんだ。一刻も早く見つけて連れ戻さなければ。
そして俺は伍代に電話をかけた。
小峠「もしもし伍代か?」
伍代『やぁ、小峠の旦那』
小峠「今ウチの組員5人がどこにいるかって分かるか?今すぐ会いに行かねえとなんだが、誰も連絡が繋がらねぇんだ。」
伍代『なるほどね。それならすぐ分かるよ。まず和中の旦那は、お宅の北岡と速水の2人と行動してたみたいだけど、どうやら別行動してるみたいだ。今は多分野田さんと一緒にいるはずだよ。おおかたお互いの情報の共有でもしてるんだろう。場所は久遠町の港だ。それで北岡と飯豊は今黒焉街の廃倉庫。小林の旦那はまだ分からない。…小峠の旦那も大変だねぇ』
小峠「…まったくだ…!なんでよりにもよって全員バラバラなんだか……まぁいい。助かった」
伍代『またいつでもどうぞ』
小峠「ああ」
ピッ………
南雲「なんだって?」
小峠「それが…」
かくかくしかじか………
宇佐美「うわぁ…………」
茂木「なかなかにめんどくさい状況やなぁ…」
ほんとにまったくだ。手間をかけさせる。
…いや、手間かけさせてんのは俺の方か。
さっさと迎えに行ってやらねぇとな。
小峠「じゃあ俺、とりあえず黒焉街行ってきますね。北岡と飯豊を先に戻します」
速水「僕も着いてきます!」
宇佐美「いや俺が」
須永「俺でしょ」
永瀬「いやいやここはお兄ちゃんである俺に」
南雲「俺です」
矢部「いやいや俺だろ」
青山「まあまあみなさん落ち着いて。俺が行きます」
香月「殺すぞ青山ァ。俺が行く」
阿久津「あー分かった分かった!速水お前が言行ってこい!他の奴らは事務作業だ!」
「「「「ケチ!」」」」
工藤「……大変だな」
小峠「ほんとですよね」(遠い目)
冨樫「ガハハ!おもしれぇじゃねえか!」
そして俺と速水は黒焉街へ来た。
小峠「廃倉庫っていってたが………あ、ここか。」
速水「まったく……飯豊君も北岡の兄貴も、小峠の兄貴に迷惑かけないで欲しいです!」
それに関しては完全に同意見だが……俺のせいでこうなってるなんて言えないっっ…
そして俺は廃倉庫の扉を開ける。
速水「飯豊くーん!北岡の兄貴ー!」
北岡「あ?」
飯豊「…速水?お前なんでここにいんだ?」
おいおい、随分と悪人ズラになってるじゃねえか。
まったく、いつになっても手間のかかる奴らだ。
北岡・飯豊『!?!?』
急に速水と誰かがこの場所へきた。
どうしてここが分かったのだろうか。
まあそんなことはどうでもいい。
そうやって追い返そうとした時だった。
俺たちの目が、その人を捉えた。
俺の髪と同じ色の目。
俺の大好きな色の目。
小峠「いつになっても手間のかかる奴らだなぁ、お前らは」
よく伸びる綺麗な声が俺の耳を通った。
その口調。
その口癖。
その目。
その顔。
北岡・飯豊「「…小峠の、兄貴…?」」
間違っているかもしれない。
でも俺たちはその人の名前を呼んでみた。
大好きな名前。
大好きだった人の名前。
小峠「よう、北岡、飯豊」
嗚呼、やっぱりそうだ。
あの日突然いなくなってしまった俺たちの大好きな人。
北岡「あ゛…………に゛ぎ…???な゛んっ……………だって、…………あん時…っ!!!」
飯豊「……う゛ぁ…………っ?兄、貴゛…っ!??」
小峠「ごめんな、急にいなくなって。怖かったな」
そう言ってその人は、俺と飯豊に優しく抱きついて、優しい手つきで頭を撫でる。
小さな子供をあやす様に。
俺の少し上にあったはずのあなたの頭は、俺よりも低い位置にある。
いつも撫でてくれたあの優しくもゴツゴツした手は、俺より小さく、華奢になっている。
でも、そんなことはどうでもいい。
兄貴だ。
誰がなんと言おうと、この人は小峠の兄貴だ。
姿形が変わっても、俺達には分かる。
俺たちはただ、その再会の喜びを噛み締めるように、声を上げて泣いた。
小峠「帰ろう。みんな待ってる」
北岡「はい゛っ!!!(泣)」
飯豊「あにき………あにきぃ……(泣)」
毎度の事ながら、こいつら引っ付いて離れてくれない。速水が目くじら立ててひっぺがそうとしてくれてはいるが、まったく離れてくれない。火事場の馬鹿力というやつか。
小峠「にしてもお前ら、俺のせいとはいえやりすぎだ。ちっとは事務作業やれ!阿久津のカシラが死にかけてたぞ」
北岡「帰ったら土下座して謝ります……」
飯豊「野田の兄貴たちに殺される……」
小峠「そんなお前たちに朗報だ。今野田の兄貴はいねぇ。和中の兄貴と一緒にいる。小林の兄貴もだ。この3人は今組にいねえから安心しろ」
北岡「あぁ、野田の兄貴もついに我慢の限界がきましたか」
北岡はわかっていたというふうに納得する。
小峠「で、お前らさ(速水含む)……いい加減離れてくんねぇ?歩きにくいったらありゃしねぇ」
3人『嫌です』(即答)
小峠「はぁ………」
まったく、こいつらは本当に、いつになっても世話が焼ける。
ま、悪い気はしねぇがな。
to be continued…
次回、いよいよ3大兄貴の一角に迫る。
乞うご期待!
コメント
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にやけが止まんないですね😊 さぁ、天羽組御三家裏ボスが近づいて来ました… 多分、これからかぶちゃんにヤキ入れとか言いながら膝枕1時間かぶちゃんの膝が痺れても、手作り料理食べたいとかそんなんでしょうね😊