テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
次の日。
昨日あんなふうに甘えられたせいで、たっつんは少しだけ気づいてしまった。
——じゃぱぱ、意外と嫉妬深い。
「……ちょっと反応見てみるか」
悪い笑みを浮かべたたっつんは、わざと他のメンバーの輪へ入っていった。
「それでな〜?」
「うわ、たっつんさんおもろ!」
いつもより少し大げさに盛り上がる。
すると。
離れた場所にいたじゃぱぱが、じーっとこちらを見ていた。
「……」
分かりやすい。
目が合った瞬間、じゃぱぱはすっと視線を逸らした。
でも数秒後にはまた見てくる。
たっつんは思わず吹き出しそうになる。
(ほんまに嫉妬しとるやん)
さらに調子に乗ったたっつんは、他メンバーの肩に軽く腕を回した。
「ははっ、最高やって!」
その瞬間。
じゃぱぱの笑顔が消えた。
「……たっつん」
低めの声。
「お?」
「ちょっと来て」
笑ってる。
笑ってるのに圧がある。
たっつんは「やば」と思いながらも、面白くなってついていった。
人気のない廊下に入った途端、じゃぱぱが振り返る。
「……何してんの?」
「え?」
「さっきから楽しそう」
「普通に喋っとっただけやん?」
わざととぼけるたっつん。
するとじゃぱぱはじっと見つめてきたあと、少し不満そうに眉を寄せた。
「俺いるのに」
その一言で、たっつんの心臓が変な音を立てる。
「……っ、いや、そんな真顔で言う?」
「だって嫌だったし」
じゃぱぱは一歩近づく。
「たっつん、俺のこと見てなかった」
「いや見てたって!」
「見てない」
距離が近い。
完全に拗ねている。
でもその顔が可愛くて、たっつんは耐えきれず笑ってしまった。
「ふはっ、ほんま嫉妬するやん」
「……たっつんが悪い」
「ごめんごめん、ちょっと反応見たくて」
その瞬間、じゃぱぱの目が細くなる。
「……わざと?」
「あ」
しまった、と思った時には遅かった。
じゃぱぱはため息をついて、少し呆れたように笑った。
「最低」
「えぇ!? ごめんって!」
「……後でちゃんと構って」
拗ねた声。
たっつんが「はいはい」と返すと、じゃぱぱは満足そうに袖を軽く掴んだ。
「約束ね」
その顔が思った以上に嬉しそうで。
たっつんは結局、また甘やかしてしまうのだった 。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
#カラフルピーチ
ふうま
51