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j r .「え?」
信じられない 。
確かにこの情報は全て北斗から聞いた 。
きょもが言っていたか確信すらとれないのに 。
k m .「北斗がじゅりに嘘言って 、俺と別れさせようとしてた 。」
そうだ 、勘違いだ 。
全て俺が間違っていた 。
ーーガチャッ
北斗が家に入ってきた 。
h k .「……京本」
その声に 、俺は立ち止まった 。
振り返ると 、そこにいたのは北斗だった 。
さっきまでの余裕も 、計算も 、全部なくした顔 。
k m .「俺 、行くんだ 。……樹のところ」
俺がそう言うと 、
ほくとは小さく笑った 。
その目から 、ぽろっと何かが落ちる 。
h k .「やっぱりさ……」
声が 、少し震える 。
h k .「京本は 、気づいてないんだね」
k m .「……え?」
問い返す間もなく 、
北斗は玄関のドアに手をかける 。
ーー最後に一言だけ残して 。
h k .「それでも 、俺は救いたかったよ」
その背中は、
振り返ることなく、
消えていった。
ーその瞬間だった。
胸の奥が、きゅっと締めつけられて、
次の瞬間、腕に走る鋭い痛み。
k m .「……っ」
思わず息を呑んで、
俺は袖を捲る。
そこには、
青紫に変わった痣が、
いくつも、重なるように残っていた。
(……あ)
記憶が、追いつく。
強く掴まれた腕。
低い声。
繰り返される暴言。
痛いはずなのに、
胸が、少しだけ温かくなるのが、
いちばん怖かった。
(俺……)
そのとき、
遠くから聞こえた、聞き慣れた声。
「きょも」
樹が、こちらを見ている。
その瞬間、
俺は反射的に袖を下ろした。
痣を隠して、
何もなかったみたいに笑う。
北斗の言葉が、
頭の奥で、何度も響く。
――救いたかった。
でも、もう遅い。
俺は、分かっていた。
自分はもう、
樹に、堕ちてしまっている。
救いの手を、
自分で、振り払ってしまったことも。
それでも。
それでも、
樹のところへ、歩き出した。
fin_