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7日目の朝。
今日の目覚めはまぁまぁのスッキリ感だ。昨日の夜寝る前に、居住空間を大きく改装したから、快適度が違う。
女性陣は個室だ。
ユニットバスがついた部屋を、自分好みにカスタマイズさせて貰って、物凄く喜んでいた。
ルリの部屋は意外にも、シックな木目調の家具で揃えられている。
クローゼットもベッドもドレッサーも、優しい風合いの木やラタン素材だ。
さらに驚いたのは、部屋にデカい花壇がある事だな。なんか、色々植物を育てたいと言っていたが、やっぱりエルフなんだな、と今更ながら感心した。
対してマーリンは、とにかく何もかもが乙女チックだ。
まず配色は淡いピンク基調。レース天蓋付きのベッドに、クローゼットやドレッサーは白のキュートなデザイン。
ただ残念ながら、本棚に並んでいるのは、錬金関連や魔術書、解剖学から合成学、薬学といった、重厚で怪しい本ばかり。
ギャップが凄い。
ゼロは女性陣には相当甘い。
それに比べると男部屋はかなり適当だ。
バス・トイレはもちろん共用。
ブラウとユキとスラっちで一部屋。
俺とゼロは相変わらずマスタールーム。俺がダンジョンコアに属性を付けられるまでは、個室はムリだろうな…。部屋のカスタマイズも、やっていいとは言われたものの、特筆すべき仕上がりでもない。
ただベッドが広く使えるようになった上、マスタールームの中でも、皆がメシを食うダイニングテーブルとベッドを仕切って貰ったおかげで、安眠度が飛躍的に向上したのだ!
俺的にはこれが一番嬉しい!
感慨に耽っていると、ゼロが遠慮がちに声をかけてきた。
「ハク、そろそろ起きれば?ご飯冷めちゃうよ」
「あー…ごめん、起きてる」
すでに皆テーブルについて、食事中だ。今日の話題は、ダンジョンの一般公開をいつにするか、のようだ。かなり大事な話だが、軽いノリで話は進んで行く。
「もうダンジョンも出来てるし、明日とかでもいいんじゃないの?」
ルリは相変わらず豪快な意見だ。
「えっ!まだ宣伝どころか告知さえしてないよ。冒険者の人達も来ないんじゃない?」
もっともな事を言うゼロ。むちゃくちゃ言うヤツがマスターじゃなくて、本当に良かった。
「そんなの、カエンに適当なの見繕って貰えばいいのよ。最初にダンジョンに挑む人さえいれば、後は芋蔓式に次も見つかるでしょ」
「まぁ、丁度鍛えたいヤツらはいるからなぁ。別にいいぞ」
話はやっ!
ゼロは流石に考えこんでいる。
「じゃあ、今日と明日でカエンは挑戦者、僕達は宣伝をなんとかして、ダンジョンオープンは、あさって!」
ゼロなりに覚悟ができたらしい。
俺はオープンに関しては、物凄くこだわりが有るわけじゃねぇし、別にいいけど…でもなぁ。
「あのさ、プレオープンって、ありか?1日開放して、本当のオープンは3日後とか、一週間後とか」
「なんでそんな面倒くさい事するのよ」
「いや、この前王子達が来た時は、想定と違って難易度に問題あったしな。今度も調整がいるかも、と思って」
プレオープンって銘うっておけば、少々調整しても受け入れて貰えそうだ。
「それ、いいね!」
ルリよりは慎重派のゼロは、すぐさま賛成してくれた。結局、あさってプレオープン、間2日開けて本番のオープンを迎える事になり、少し安心する。
オープンの日程が決まると、カエンは一旦ギルドへ戻る、と立ち上がった。もちろんブラウに声をかけるのは忘れない。
「11時くらいに迎えに来っからなぁ、用意しとけよ?」
腹ぁ空かせとけ、と笑ってカエンは出て行った。ブラウも緊張は隠せないが、だんだん街に行くのが楽しみになって来たようだ。
カエンもこれまで、沢山の王子や王女達の面倒をみてきただろうから、多分ガキの扱いは俺達より上手いだろう。意外と子供好きな感じがする。
二人、仲良くなれるといいけどな…。
カエンが立ち去ると同時に、今日は皆それぞれの持ち場に散っていった。
スキル教室を開こうにも、エルフ達の家庭教師テストが終了してないもんで、まずゼロはそっちに集中させる事になったからだ。
テスト合格条件が、ゼロに教えてみて、ゼロが習得できたら…なんて事にしたばっかりに、ナイフや投擲などの体使う系は時間がかかってしょうがない。もういいんじゃないかとも思うが、ゼロはどうしてもって、譲らないんだよな…これが…。
昼メシ後、いつもの新着情報チェックからスタートする事になっている。
俺はその間暇なので、ギルドと街の掲示板に貼るためのポスター作りに専念することになった。